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20240125 続 仕事について

総論賛成各論反対を超えて

再エネはいいけど、家の近くには建てないで

主体的に事業に関わらない方にとって、再生可能エネルギーというものは、一種の社会道徳のような世界観の話になり、総じて前向きなお話になることが多いです。

「温暖化を防ぐために〜」
「子供や孫に青い地球を残すために〜」
「未来の電気代を安くするために〜」
「エネルギー資源を輸入に頼らないようにするために〜」

こういう耳触りの良い言葉がよく出るのです。

一方で、その再エネ発電所を作るとなると話が変わります。

「反射光が家に入りそう」
「電磁波が出るのではないか」
「太陽光パネルに有害物質が含まれるのではないか」
「付帯設備から騒音がでるのではないか」

こういった先入観から、自分の住む地区にできるとなると途端に厳しいご意見が出てきます。再エネ関連施設の実態を知らないので当然ご不安があるわけです。

こういった意見には包み隠さずきちんとお話をする場を設けて説明しつつ、ある程度論拠のあるデータや仮に地域にご迷惑をおかけした場合の補償などを話し合うことで、事業への合意を得ることができます。

感情的な個人理由、これが大変

感情的な理由で反対される方もいます。

「地元のA氏の土地を使う事業になるのであればこの事業に反対する。」

こういう理由で反対されると事業を進めていくのは大変です。

なぜならば反対理由が

「自分が嫌いな人が関わる事業だから」

になるからです。

この「嫌い」という感情は強烈で、どれだけ事業説明したとしても反対する人に利益提供して事業同意を取ろうとしても絶対に反対意見は覆りません。

「嫌い」はとても強い感情です。主観的なかつ能動的な動機とも言えます。

「私が嫌い、って言ったら嫌いなんだ!」

こういう感情は他者が否定したり誤りを指摘できませんから大変なのです。

もう寄り添うしかない

感情が事業反対の動機になっている方に対して我々は驚くほど無策です。
なので、その反対の感情を超えるほどに、我々のことを好きになってもらうしかないわけです。

そのためには、物理的に反対する方と会う時間を増やす必要があります。

週に幾度も訪問したり、長期出張して同じ地にいるようにしたり、場合によってはその反対者と同じ地域に住んでしまう事もあります。

ここまでやって、対話を続けても反対を覆せない時もあります。

しかし、やれることを全部やり切るという観点ではこのくらい地域と人を見て、触れて、対話する必要があるとわたしは考えていて、それ故に一つのプロジェクトが完成するまでは長い時間を要する場合もあるのですが、結果的に地域の方を一人も蔑ろにせずに事業ができることに大いなるやりがいを感じています。

人の心を動かしていく

スマホで聴く音楽よりもLiveの方が

心を動かされるのはなぜでしょうか。

私は脳科学のプロでもないので断言はできませんが、実体験として考えると、おそらく耳だけで聴く情報よりも多くの情報がLiveから入り込むので、その情報からより大きな情動が生じるからだと思うのです。

仕事も一緒だと思う

人とコミュニケーションする時は、難しい内容や説得すべきことの難易度が高ければ高いほど、電話やメール、書面よりも現地で人と会うべきだと思っています。理由は音楽と一緒です。

経験的にも、直接現場で人と会うことのほうが、机上の会話でやりとりするよりも、想定外の結論を導き出せています。

だから、現場が一番大切。
と私は確信しているのです。

一体私はなんのプロになっていくのだろうか

自分は何屋なのか問題

別の記事で自分のキャリアについての振り返りを語りたいと思っていますが、ここ10年くらいやってきている太陽光発電所の開発のプロジェクトマネージャーというのは、ビジネスパーソンとしての汎用スキルを集約してそれを体現するかような業務であるが故に「自分が一体何屋なのか」の定義が凄く難しい状況になっています。

なんとなくやっていることがいろんな人の抱える問題を解決するような仕事をしているようにも思えますが、問題解決においてはコンサルティング会社の人のようにピカピカのスキルがあるわけではなく、結局「ザ・サラリーマン」ということでしかなくなっており、そこに個人的には強烈な危機感を抱いています。

個人的には70歳まで現役で仕事をしていたい

自分は割と仕事が好きです。
サボりたいとか、休みたいとか、遊んでいたい、という気持ちはあまりなくて、基本的に常に仕事はしていたくて、週に数日だけ完全オフが取れて、家族や自身の趣味の時間が取れればよいというスタンスで働いてきています。

なので、60歳で定年とかは自分にとって悪夢でしかなくて、できれば長く働き続けたいと思っています。

組織で働くのか、個人として働くのか?

組織で仕事するのは好きですが、組織の中の人として生きるのはとても窮屈ですから、できれば個人として会社と対等に契約して早く個として独立できるようになりたいな、と漠然と思っています。
(しかし、独立するには何かのプロである必要があるわけで、それがなんなのかを探すジレンマをずっと抱えています。)

昨年、個人事業主登録をして副業としての事業をスタートさせました。幸にしてお仕事をいただけるようになり、初年度は百数万円ですが売り上げが立ち、収支も黒字となりました。

こうやって少しずつ独立する準備を始めています。

仕事は結局生き方だからね

人生において仕事が占める時間というのは膨大ですから、ある意味自分の生き方になってしまうものだと思っています。

ですから、仕事と本当の自分を切り分けて生きると、本当でない自分の時間(=仕事の時間)がとても長くなり苦しくなってしまうと思いますので、できれば自分らしく仕事をするということを40代でできるようになっていきたいと思っています。

こんなことを日々考えて私は生きています。

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