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先日の秋田滞在のNote投稿の執筆も終わらないままに、日々を過ごしているのだけれど、なんだか「アフリカに行こう」という気持ちが湧いてきている。どこか根源から働きかけてくるかのような力。それが何なのかは知らないが、行った方がいいと思った。先ほど、口を開けばアフリカの話をする、もはやアフリカ芸人と読んでも良いであろう友達の奥ゆうさい君にメッセージをして、航空券代、滞在費などの大まかな費用感を教えてもらった。行くとしたら彼が主宰のアフリカツアーが行われる来年の1月だ。今はお金はないが気持ちが滔々(とうとう)と湧いてくる。道は開けるし、開いていこうと思う。

アフリカへの興味は徐々に養われてきている。

これまで奥くんから聞いた話の数々

秋田での滞在先の方がモロッコの工芸品を仕入れながら生きている方で、その方と話しているうちにアフリカの話が含まれていたこと

秋田の小松クラフトスペースに行った時に偶然アフリカ布の展示をしていて、興味を持っていたガーナのケンテクロスを見たこと

今読んでいる中沢新一さんの『精神の考古学』という本に「アフリカ的知性」という言葉が頻繁に登場すること(※ここでのアフリカは実際のアフリカの国々を指すものではありません)

それらの話や体験の中から汲み取ったものが発酵し、パズルが噛み合ってきている気がする。こんな時には行く理由なんて考えている場合ではなく、具体的に行ってみるのが良いと思っている。行ってみた後でどれだけでも行く意味は生じるだろうし、その意味をつかみたくていくわけでもない。呼ばれたから行ってみる。それくらいのものなのだ。

とはいえ、理由めいたものがないわけではない。私は布の作品を展開するにあたってさまざまな国境を越えながら活動したいと思っていて、せっかくアフリカに行くのだから、その活動の足がかりを得ることができたらと思っている。つまり、現地で布を頂いてみたいし、現地で泊まるところや食べ物を頂きながら滞在制作してみたい。さらに作品が大きくなっていった時には、それを展示していってみたいとも思っている。それは何のために?と言われても言語化がうまくできないが、やる。理由めいたものを深掘りしていくと、結局、言葉が霧が晴れていくように透明になっていく。とりあえず私の中ではこの感覚の起こりさえあれば未来は自ずとやってくるので、アフリカに行く理由の言語化はほどほどにして、この感覚をアクションに繋げていこうと思う。動いているうちに次の出来事が起こってくるはずだ。なんとかなっていくと思う。

とはいえ、現時点ではお金はそれほどないし、アフリカ行きを応援してくれる人の縁を呼び込むか、一時的な貯蓄の目標を立て、粛々とお金を蓄積していく必要がある。今は奥くんがお勧めしてくれたアフリカ行きの来年1月までは時間があるので、早速お金を貯め始めたところだ。貯めるというよりも意識は未来に流していく感じでやっていく。手元に残すのではなく、どんどん投じて先払いしていこう。

そんなことを書いているうちに、一つイメージが明確になった。来年、夏に兵庫で個展が決まっていて、それを皮切りに全国で展示をしようと思っているのだけど、その展開のスタート地をアフリカに設定するのも悪くない。人類がアフリカから始まり、アジアにやってきて、最終的に日本に流れ着いてきたことを想いながら、私の布の展開もアフリカから始めてみたいと思うのだ。アフリカへの出発まで8ヶ月ほどあり、現在手掛けている作品はその頃になれば今よりもクッキリと認識できる段階になっている。それを持っていき、現地の出会う方々に見せ、どういうコミュニケーションが起こるのか。手がけ始めた時から日本でどうやっていくのか?ということではなく、世界でどう踊るのか?ということを考えている。今は日本にいるが、それは世界探索の1カ国目だという感覚がある。

唐突に創作出家宣言の時にスペインの巡礼の道のりでたまたま見つけた詩のことを思い出した。

"This is Planet Earth which has a system on it.
(地球にはシステムがあります。)

This is not a system which has Planet Earth in it.
(システムの中に地球があるのではありません。)


I am Human. My origin is Nature.
(私は人間で、自然を起源としています。)

I was born on Planet Earth.
(私は地球に生まれたのです。)


Robots need a system to run.
(ロボットは動くためにシステムを必要とします。)

A Robot belongs to the system.
(ロボットはシステムに属しています)


I am Human, I am alive.
(私は人間です。私は、生きています。)

So it should be a human right, to have the choice.

(だから、人間の権利として選択をすることができるはずです。)

If you want to live in a system or not. "
(システムの中を生きるのか、そうでないのかを。)

私がやりたいことはシステム化されることからの逃走であり、生きることそのものだ。人間をやりたい。国境に自分を閉じ込めてたまるかよ。自分を世界に開け放ち、システムの隙間を縫いながら、ありありと生そのものを全うしたいんだ。

私も古代の人たちのように人生を歩くことはできないが、近代以後に生まれ、たくさんのシステムに翻弄される身体を抱えながら少しずつ身体の感覚を再生していく。

そのきっかけとしてのアフリカ。さぁ、どんどん楽しみになってきた!

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