見出し画像

HEROの久利生公平から学ぶ、デザイナーの8つの心得。

木村拓哉を愛しているので書きます。月9HEROもとっくに、というか去年終わってしまい、だいぶタイムリー感はないのは知ってるけど!!でも、夏に映画ありましたね。私はソッコー見に行きましたよ。

第1シーズンを見たのは、私が木村拓哉信者だった中3の時。14年経って改めてシーズン2を見返したけど、私のクリエイティブの姿勢は、8割5分くらい久利生公平から学んでた、知らん間に、まじで!と思い、キモい記事を綴ろうと決心しました。(想いが強すぎて書くのにめっちゃ時間がかかりましたよ、1年越しかな。)

今日は私が好きすぎて、勝手に拓哉こと、HEROの久利生公平から学んだ「デザイナーの心得」っていうのをお伝えしようと思います。そもそもHEROの話がよくわからんという方は、wikipedia先生から概要を読んでみてください。簡単に説明すると、型破りの検事、久利生公平(木村拓哉)が、丁寧な現場捜査で毎度毎度スッキリ事件を解決するというお話です。彼の姿勢は、現在のデザインワークにも、いや、全てのお仕事においてめっちゃ通じると感じてる。

  1.  とにかく現場に行く
これは、かつて、踊る大走査線青島刑事も言ってましたね、「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」って。そうなんです、デザインも机の上だけで考えるんじゃないんです。拓哉も言ってるから、現場で考えましょう。

久利生さんはどんな事件でもとにかく現場に行きます。たぶん検察庁にいるより外にいる時間の方が多い。とくに犯行時間の様子とか現場周辺の人のヒアリングを欠かしません。

デザインも同じ思います。 ユーザーのことが分からなかったら聞きにいく、 外に出てユーザーと同じ体験をしてみる、同じ状況で使ってみることがとても大事なんです。 机の上で考えるより、現場に行くことで分かることがたくさんあります。 

 2. 事件 (デザインワーク) に大きいとか小さいとかない 
久利生さんは、下着泥棒事件だろうが、政治汚職事件だろうが、事件に大きいも小さいもなくて、被害者のためにすべて全力で挑みます。

デザインワークも大きいとか小さいとかない思います。どんな仕事でもその先には使う人、ユーザーがいます。ユーザーのために全力で挑まなければ彼らをhappyにすることはできんと思うんです。 

3. 納得いくまで事件を徹底的に調べる (納得いくまで徹底的にデザインワークする)
久利生さんは納得いくまで事件を調べ上げます。とにかく犯行時刻に犯行現場に行って、めっちゃ周りの人に聞き込みします。被疑者のアリバイを確認するために、映画の半券を何日もかけて探したりします。橋の欠陥設計をした被疑者に対しては、橋の専門的な話を理解するために、いちから勉強したりします。

時間は限られていますが、その限られた中で、納得いくまで調べたり、コンセプトを考えたり、何度も試作つくってテストしたり、専門的な勉強をしたり、徹底的にデザインワークするのが大事です。考えたぶん、手を動かしたぶん、見えてくるものが違ってきます。

4. 間違ってると思ったら空気読まずに言う 
久利生さんは大人の事情があっても納得できなかった場合、人の意見に流されません。周りが起訴を勧めても「起訴は未だしないです」という姿勢を貫きます。 空気とか読まんです。そして、白か黒か確証するまで捜査を続けます。 なぜって、被疑者・被害者のことを第一に考えて動いているからです。

デザインワークも、一緒と思います。たとえクライアントから大人の事情で「○○の機能を追加してください」とか言われても、それがユーザーのためにならないものだったら、デザイナーとして空気を読まずにしっかりと意見を言うべきです。デザイナーは使う人の立場に立った唯一の代弁者ですから。

一人だけ反対の主張を言いづらい雰囲気があるときもあります。けど、なんとなく間違ってると感じたままプロジェクトが進み、微妙なモノができても、誰も幸せになりません。

使う人、ユーザーのためによいモノをつくること、これが第一です。そのためにデザインしているのですから、間違ってると思ったら空気を読まず、率直に自分の意見を言ったほうがいいと、 拓哉こと久利生さんから学んだ気がします。 

5. 他の人にはない着眼点と鋭い洞察力
久利生さんは、周りの検事が持ってない着眼点と鋭い洞察力を持っています。子供の表情とか、被疑者のちょっとした態度とか、超細かいことに気づき、事件の陰に隠れている真実を探ります。これはまさしくデザインワークと同じや!と思います。自分独自の着眼点や鋭い洞察力を持つことで、様々な視点で物事を捉えたり、自分しか浮かばないような新たなデザインコンセプト、アイディアが出てきます。そして、自分しかできないデザイン解決ができると感じています。

6. 最後まであきらめない
久利生さんは、あきらめないことに絶対の自信があります。時効があと1日で切れる被疑者に対し、みんなもうなす術がないって感じでも、彼は「あと1日あるじゃん。」と楽観的な思考で、あきらめずに最後まで徹底的に捜査をします。時効ギリギリで証拠を見つけ、起訴までこぎつけます。

デザインワークも、限られた時間の中でやらんといけんけど、それまでアイディアが浮かばなかったりとか、心が折れそうなこと、もう死んじゃうと思うことも多々あります。けど、最後まであきらめず考え、手を動かし続ければ、答えが見つかります。そして最後まで、ディテールまでしっかりこだわったモノは、必ず誰かの心に響くはずです。

 7. 起訴する(デザインする)責任を持つ
「起訴する」ということは、事件の審判を裁判所に請求することです。被疑者の人生がかかっています。有罪であれば、何かしらの罪に問われ、重ければ死刑に処されます。誤って冤罪になってしまえば、もはや取り返しがつきません。

デザインも同様です。デザインがよければ、ポジティブな体験が実現されるけど、デザインを誤れば、伝わらなかったり、使えなかったり、ましてやシビアな場所では事故につながったりいう事態に陥ります。デザインが、使う人の体験に大きな影響を及ぼします。

またデザインというお仕事は、全くゼロの状態から新しいことを生み出すこともいっぱいあります。自分が鉛筆でスケッチした線が、多くの人の関わりを経て、めっちゃ資源を使い、カタチとなり、体験となり、生活の中でたくさんの人に使われていきます。必ずしも、理想として思い描いたポジティブな体験だけでなく、新しいものが生み出された故、一方で、失われる価値やネガティブな問題点も出てきます。新しく作ることは、時として既存のモノを破壊し、莫大な資源を使い、良い意味でも悪い意味でも多くの影響を与えます。自分の引いた鉛筆の線がどうなっていくのか。「生みの親の責任」をしっかり認識し、鉛筆の線を引く必要があると感じています。

8. 検事(デザイン)の仕事に対して誇りを持つ

"俺達みたいな仕事ってな、人の命、奪おうと思ったら簡単に奪えんだよ。あんたら警察も、俺ら検察も、そしてマスコミも。これっぽっちの保身の気持ちでなあ、ちょっと気を緩めただけで、人を簡単に殺せんだよ。俺らはそういうこと、忘れちゃいけないんじゃないですか。”

さっきも書きましたが、デザイナーは自分の引いた鉛筆で、いかようにもモノや体験、未来をカタチづくることができる立場にいます。時には、何十年、何百年も残るモノを生み出すかもしれない。「考えたことがカタチになる」。いろんな職業があるけれど、こんな特権、そうそう使えないです。でもこれは、デザイナー次第で、ポジティブにもネガティブにも作用します。そして、使う人に一番寄り添えるのは、デザイナー。使う人が直接触る・見る部分を、つくっているのですから。

「デザイナーは、自分たちが考えた未来をカタチづくれる立場にいる」。この素晴らしい特権を持っていることを忘れてはならんです。そして、その素晴らしい特権をポジティブに使うこと。毎日が泥臭いモノづくりの日々でも、デザイナーの仕事に誇りを持ち、芯をブラさず、良いモノをつくる。久利生さんが検事に誇りを持ってお仕事をしているように、私たちもデザイナーであることに誇りを持って毎日デザインワークです。


本当に、これはなかなかキモい記事に仕上がったけど、私と関わっている人は、上記から私が拓哉イズムに染まって仕事しとることが少し垣間見えたかもしれません。

これまた拓哉が、とある雑誌で言っていた名言。中学のときの私に刺さりまくったのか、いろんなノートの中表紙に書きまくっていたやつ。最後にお届け。

ヒーローはどこにでもいるよ。あんただって、なれるよ!

(どうでもいいけど、この記事が拓哉に届き、拓哉と仕事できたら私は死ねます。)

表紙出典: http://girlschannel.net

みなさまにSpiciiを発信し、届けるためにいろんなとこへ行ったり、ベルリンでサバイブする資金にいたします。