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勝手にインドの病院のUXをリデザインしてきた話

昨年ハワイでアーユルヴェーダシェフ留学をしてきて、次は本場南インドにて、アーユルヴェーダの治療を受けねば!さらなる知識を深めねば!と思い、来てみました。

こちら。
PVA Ayurvedic Hospital
http://www.ayurvedaacharya.com

場所は、南インドケララ州のカヌールです。
Kattampally, Kannur, Kerala 670011, India
+91 94472 83695
https://goo.gl/maps/gKs1PcdKukM2

ただ、やはりインド!!

インドにサービスや清潔さはほぼ期待していなかったけど、

カオスにもほどが!!

効率、ホスピタリティなど皆無!!

改善点の宝石箱やァ!(彦摩呂調)

UXがアカン方面でヤバすぎたので、滞在1ヶ月間の治療中、

暇を持て余しすぎた本業UXデザイナーの私。

勝手にインドの病院のリデザインを始めました、無料で!

滞在期間、できる範囲のUX改善です。

患者の病院滞在が、今より良くなることを願って。

以下、勝手にデザインしてきたことです。

1. 日本人患者が情報共有できるwiki

ここの病院は、Around Indiaで紹介していることもあり、日本人がひっきりなしに滞在してきます。

ただ問題は、病院から滞在ルールの説明は全くなく、紙のドキュメントもない。

謎に包まれすぎていて、すべての病院の基本情報が、やってくる日本人つてに口頭伝承されていたこと!

基本的なことなんて、紙にまとめて配ればいい話を、

平成最期のこのご時世に、口頭伝承!!

渋い伝達スタイル!!

知りたいことたくさんあるし、聞き違いもウッカリありすぎるよね、これは!

というわけで、どうやって街まで行くのか、バス停はどこか、トイレットペーパーは流せるのか、シーツはいつ替えてくれるのかなど、超細かいことまで網羅した情報をGoogle Docs上、wikiとしてまとめました。

Notionみたいなイケてるサービスのほうが読みやすい&編集しやすいですが、高いITリテラシーが要求されるので、みんなが使い慣れたものを来る人が編集して情報が育つように、Google Docsを敢えて選びました。

デザインポイントとしては、滞在前に知りたい情報(日本で持ってくるべきものなど)と滞在中に知りたい情報(ごはんが運ばれる場所など)を明確に分けて、分かりやすく構成しました。

なので、URLを事前に共有してもらい、病院に来る前に読めば、ある程度用意していくことができます。

ちなみに、病院からこれを持ってこいという情報は事前に全くありませんでした。

行って服が治療でヌルヌルになったりして、慌てました。

2. PVA虎の巻ノート(滞在体験談記)

アーユルヴェーダの治療は、ヒーリングスパ癒し系を想像していましたが、実際はかなりドMな治療でした。

ギーという油を350mlくらい飲みまくるという治療や、ひたすら吐き続ける治療、ヒルで血を吸う治療など。

よくわからないインドという国で、

インド訛りの英語で、

さらによくわからないドM治療。

日本人の患者は、さぞかし不安に包まれるでしょう。

もし滞在中、話し相手がおらず、日本人が1人だったらなおさら。

自分の症状はこんな治療で良くなるのだろうか、治療でこんな症状がでるんだけどいいんだろうか、など、滞在中読んで励みになるよう、滞在体験談記「PVA虎の巻ノート」を作りました。

街までこのためにノートとマーカーを買いに行ったよ。


表紙の顔は、医院長ポイラン医師。

ゆるい仕上がり。

退院日当日、慌てて描いた。

インドに行かねば中身は読めないシークレット虎の巻。

インドに行ってからこのノートに触れ、滞在者のご縁をつなぐことができるように。


3. 医院長に改善点フィードバック

とにかく改善点の宝石箱すぎて、目に余ったので、すべてリストとして書き綴り、病院長に時間と場を設けてもらい、直接伝えました。

滞在が同じだったタイ人の友達と、退院の前日に。

いかに来る前、滞在中がアカンUXなのか、患者はどういう気持ちだったのかなど。

書いたリストはこんな具合に。

場はシリアスになりましたが、よくぞ言ってくれた!ありがとう!もっといい病院にするから、待っていてくれ!と医院長に握手され、感謝されました。

医院長は、いろんな都市を飛び回り、リアルな現場がなかなか見れないので、こういう生の率直な意見は貴重なのでしょう。



というわけで、どうやら、シーツを従業員が交換したかチェックするフローが生まれたり、アカンセラピストが辞めさせられたり、と新たな改善が少しずつ始まった模様です。

より素敵な病院に変身し、体のメンテナンスのために日本からもっとアーユルヴェーダの治療をする人が増えることを祈ります!

しょこたんのアーユルヴェーダインド紀行記はこちら。

https://note.mu/shokolog711/m/m00ce62f479a0


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#デザイナー #デザイン #UXデザイン #病院 #インド

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