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祖国なのに祖国感がなかった、日本一時帰国3ヶ月。

日本にお仕事で1月~ 4月頭まで一時帰国しました。去年の10月下旬からから約2ヶ月ベルリンにいて、すぐさま日本に戻ってきたけれど、今回の3ヶ月の日本滞在は、フィーリングがもう外国人でした。祖国なのに、祖国感がなかった。

なぜなら、

1. 日本に家がない

2. 日本の健康保険がない

3. 給与はユーロ払い(日本の銀行にお金がない)

4. 日本の価値観がfitしない

5. 日本人から、たびたび英語で話しかけられる

という理由で。


1. 日本に家がない

8割自分のモノを捨て、家もなにもかもほぼカラにしてきたので、当然日本に家はありません。なかったので、日本の滞在はAirbnb、マンスリーマンション、ホテルでした。気持ちは借りぐらしのショコエッティ。最初はいつ帰れるか不明で、2週間経ったら、今日は借りぐらし!Airbnbで、宿を探します。どこも長期空いてるところなんてほぼなく、基本2週間で移動の生活。Airbnbを探すたびに、アリエッティの主題歌がずっと脳内に流れてました、これね。3ヶ月で、5回引っ越しました。料理もゆっくりできないし、何週間後には家がなくなるという切迫感。1ヶ月間は、道玄坂のラブホ街にステイ。毎日朝帰りの女みたいな感じでラブホ街から出勤。東京の宿は高い。wifiない家がある。週末はコインランドリー。基本自分家ではないので、やっぱ日本にいるけど、どことなく落ち着きがないというか。何週間後にどうなるかわからないといった、サバイブしてる感はありました。


2. 日本に健康保険がない

日本の健康保険も全部外して、いまドイツの保険に入っています。なので、日本に戻ると医療費は100%自己負担!ピョェー!!!!!絶賛風邪をひいてしまったので、仕方なく病院へ。毎度「保険証を提出してください。」と聞かれます。そして、「いまドイツに住んでいてドイツの保険に入っているので、日本の保険はありません。代わりに、この紙(日本語で書いてある、ドイツの健康保険に入っているという証明書)があります。」と提出するけど、大抵「ちょっとよくわからないので、とりあえず全額負担して、保険会社に問い合わせてください。」と面倒くさがられます。なので、病院へ行ったらとりあえず全額負担です。思ったよりハイパー高すぎて支払えない、という額ではなかったけど、軽く行っただけで5000円はスパスパ飛びます。あー、保険証がない外国人って、風邪ひいただけでこんな感じなのか、と思いました。

*ドイツに戻って、日本の病院の領収書を提出すると戻ってくるようですが、その手続きをいまからするので、どうなったかはまた報告します。


3. 給与はユーロ払い(日本の銀行にお金がない)

ドイツで雇われの身なので、日本で働いても給与はユーロ払い、ドイツの銀行口座に振り込まれます。日本の銀行にもうお金は増えない。ドイツの銀行に紐付いてるクレジットカードを使って、セブンイレブンのATMで引き出していました。ただ、悲しいことに、ドイツに渡った時1ユーロ135円くらいだったのに、私が日本に戻った時は、1ユーロ125円くらいになっていて、日本からユーロを引き出すとかなり損!!!レートを恨む。日本円でモノを買っても、もとはユーロ払い。気分は外国人旅行者。ユーロから引き出して日本円で海外製品を買っている時は、あー、なんてアホらしいことをしてるのだろうか、と思いながら日本に消費税を納めました。


4. 日本の価値観がfitしない

もともと日本の価値観にfitしないなー、と思いながら日本に住んでいたけれど、たった2ヶ月のベルリンの滞在から戻ってきた私は、違和感だらけでした。日本は便利だし、安全だし、綺麗だけど、狭い家に住むのも、ギュウギュウの満員電車に乗って朝出勤するのも、コンビニでご飯を買うのも、なんかココロが疲れるというか。そういう生活じゃないhealthy lifeがヨーロッパにはあるので、よくこの生活を10年東京でしてたなー、もう戻りたくないな、と思いながら過ごしていました。

マスメディアも、ネットも、なんでこんなしょっぱいことをずっとずっと報道して、みんなが騒ぎ立てるのだろうかとか。その場を乱したくないから、自分の意見を言わず諦めたりとか、なんでこんなに空気を読みすぎるのだろうとか。日本は尋常なく買って捨てての消費社会だなとか。

まさかの帰国してすぐ、SMAPの解散騒動は、SMAP信者として凹みました。会社を休もうかと思いました。絶対的だと信じていたものが崩れて、SMAPも社畜なんだな、と親近感を感じたと同時に、日本の変えられない恐ろしい闇を見たようで悲しくなりました。


5. 日本人から、たびたび英語で話しかけられる

純日本人。苗字もTHE・田中だけど、何度英語で話しかけられたことか、同じ民族から。空港はわかるけど、普通の寿司屋に行った時とか「Can you speak Japanese?」と聞かれました。温泉に行った時は、最新のプリクラの使い方がわからなさすぎて、隣にいる日本人から英語で使い方を説明されました。私も日本人だよ、と思いながら。Airbnbもオーナーが日本人なのに、日系のどこぞかの国の人に思われたのか、「日本語でいいのに、、むしろ日本語がいいのに」、と思いながら英語でのやり取りでした。祖国だけど、祖国から同じ民族と思われないエクスペリエンス for 3Months!オーラがたぶん日本人感薄まってる。白米、納豆、蕎麦好きなのに。


3ヶ月は、猛烈にヨーロッパが恋しい気持ちと、たびたび、純日本人だけど、完全に日本人に染まれない感を感じつつ過ごしました。ベルリンの生活もまだ安定していないし、家という家がないし、自分の所属がどこなのだろうというふわふわした気持ち。ヒーーー!!!となった時は、ディーン・フジオカもこんな気持ちなのだろうか、とだいぶ勝手に彼と照らし合わせながら、ディーン・フジオカを励みに生きていました。

でも、友に会えたのと、日本の美味しいご飯を食べ尽くしたのは良かったです。ほぼ何も用意しないまま帰国したので、もっと一時帰国skillを身に付けたいです。ディーン・フジオカに会いたいです。


#海外生活 #日本 #一時帰国


みなさまにSpiciiを発信し、届けるためにいろんなとこへ行ったり、ベルリンでサバイブする資金にいたします。