青木 翔子|Aoki Shoko

認定NPO法人PIECES理事/NPO法人ミラツク研究員。修士(東京大学大学院学際情報…

青木 翔子|Aoki Shoko

認定NPO法人PIECES理事/NPO法人ミラツク研究員。修士(東京大学大学院学際情報学府)。プログラムデザイン、ファシリテーション、リサーチ、新規事業立ち上げプロジェクトなどやったり。今年は書くこともがんばりたい。緑茶ハイも永遠に飲みたい。

マガジン

  • ミミクリ メンバーズマガジン

    • 9本

    ミミクリデザインで働くメンバーのnoteをまとめたマガジンです! http://mimicrydesign.co.jp/ ジャンルに関わらず自由にアップデートしていきます。 (本マガジンの内容はあくまで個人の意見よるものであり、ミミクリデザイン全体の意向とは異なります)

最近の記事

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自分のネガティブな感情について振り返るときに、気をつけてほしいこと

私のNPOでは、子どもとの関わりを探求する研修プログラムの中で、リフレクションや自己覚知といった感情を扱うワークをする時があります。その際の注意点や気をつけてほしいことを、参加者の方々に向けて改めて文章にしてまとめてみました。 書いていたら、これは参加者でない人にとっても、自分の感情を振り返ったり考えたりする時(文章書いたり、ふと内省するとき)の参考になるかも!と思ったので公開することにしました。 誰しも、イライラする時やモヤモヤする時があると思います。そんな時に自分の感

    • 子どもへの関わりで大切にしたい価値観が、決めつけに変わらないように

      ※PIECESのcforcプログラムの紹介記事 子どもとの信頼関係を築く時、どんなことに気をつけていますか? そうたずねると、「僕は子どもを子どもだと思っていませんね。子ども扱いしない、対等に行くのが自分流です。」「あまりベタベタしないようにします。少し離れたところから、ときに厳しく関わります。」など、子どもとの信頼関係を築くための、人それぞれのこだわりや大切にしている価値観がみえてきます。 こうしたこだわりはきっと、その人の過去の経験から生まれてきたもの。誰しもが子ど

      • 六本木と蕨のおにぎり

        「あんたたちいい子そうだから、これあげるよ。」 ぶっきらぼうな丸顔に、きれいにかかった強めのパーマ。白髪を黄色く染めた金髪が短く顔にそって手入れされている。新しい居酒屋やバーが立ち並ぶ六本木のなかで、古き良きお店の雰囲気を残した路地裏のお店で、60は超えているだろう店員のおばちゃんから突然そう言われて手渡されたのは、蕨の炊き込みご飯のおにぎりだった。 蕨生と醤油のコンビネーションの絶妙な匂いとほんのり暖かいおにぎりに、私は思わず歓喜する。 「えーーー!やったあ!!!」

        • わたしにとって安全なコミュニケーション環境とは? #わたしのcotree習慣

          自分のコミュニケーションの癖を知り、よりよい仕事へわたしが仕事をしていく上で大切だと思っていることの1つに「自分の価値観やコミュニケーションの癖を知る」ということがあります。 仕事の悩みの大半は「人間関係が原因」という調査もあるように、仕事がうまくいくための基盤には、人間関係が良好さがあると思います。けれど、実際には、いつも良好にというわけにはいきません。もやもやしたり、失敗したり、傷つけたり、傷つけられたりします。 そのように人間関係が不全なときというのは、自分のコミュニ

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        • ミミクリ メンバーズマガジン
          9本

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          傷のついたレコードのような私たちへ:傷ついた過去を抱きしめ「今」を生きる

          大学生のとき、一人暮らしの部屋に意気揚々とレコードプレイヤーを買った。どうにか背伸びをしたくて買ったけど、レコードのこともよくわからない。 少しずつ調べたりしながら、レコードを買い足す。レコードを家できくのは楽しかった。自分の手で音を流し始めるという幸福があった。ただ、4枚目に買ったレコードが壊れていたことがあった。 同じところをずっとループし続けていた。明らかに終わらないそのリピートに、はじめてレコードの傷の意味に気づいた。針がとんでもとに戻っていくのだった。 ***

          傷のついたレコードのような私たちへ:傷ついた過去を抱きしめ「今」を生きる

          何気ない日常をふりかえる「リフレクション方法」を学ぶのにおすすめの書籍

          リフレクションとは突然ですが、みなさんは、日々の何気ないコミュニケーション(雑談や仕事でのやりとり)をリフレクションして(振り返って)いますか? 無意識にしている人もいるかもしれませんし、日記などを書いて内省している人もいるかもしれません。 ※ここでのリフレクションは通り過ぎていく「経験」を、振り返り、自分の中で整理し、改めて「意味」を紡ぎ直すくらいの意味で捉えていただけたらと思います。 経験学習の理論では、自分の経験したことを振り返り、その経験がどのような意味があったか

          何気ない日常をふりかえる「リフレクション方法」を学ぶのにおすすめの書籍

          お風呂時間を自然とともに。jiwajiwa体験レポート

          ※友人のおすすめでお風呂のハーブjiwajiwaを頂いたのでお礼で体験レポートを書いた記事です。 仕事、買い物、SNS、動画コンテンツ。 深呼吸をする間もなく、私たちの時間の隙間は、私たちが作り出した役割や商品によって埋められていく。 いつしかそれに疑問を持つことも忘れ、自分に心地よいリズムからずれていく。腰が痛くなっていたり、肌が荒れたり、風邪をひいたりしてはじめて、あ、ちょっと無理してたかなと気がつく。 *** 上京して一人暮らしをはじめて10年近い年月が経とうとし

          お風呂時間を自然とともに。jiwajiwa体験レポート

          体がなくなって、僕は風になれる

          (※こちらの文章は、サムネイルの画像からインスパイアされて描かれた物語です。) しかめっ面に似合わない、優しいベージュのリブ編みのセーターを着た青年は、ヤエルと言う。彼は月に1回くらいこのお店に来て、レジの一番近くの窓側の席に座る。座るといってもヤエルの場合は片方の足がないから、上半身のバランスがうまく取れないため杖で体を支えながら、椅子によたれかかっている状態でいる。ヤエルはデカフェとガレットを注文し、届くやいなやものすごいスピードでガレットを食べる。その様は、時間を持て

          体がなくなって、僕は風になれる

          「あなたの人生はあなたのもの」私にそう言った母は、再婚しなかった

          私の母が最初の再婚をしようとしたのは、私が小学3年生の頃。私はそのときに母が再婚しなかったことに対して、もやもやしていた。母と娘という関係性ではなく、一人の女として、人として母にもやもやしていた。 ◇◇◇ うちの母は、真面目だが恋もちゃんとしている人だ。母が離婚したのは私が小学生になる前。母から明確な原因や、本音をきいたことはないが、未だに女に強いられる田舎の慣習が嫌だったり、母が働いているにも関わらず父が子育てを全く手伝わず完全にワンオペだったことが原因だときいている。

          「あなたの人生はあなたのもの」私にそう言った母は、再婚しなかった

          都会のビルの精一杯の欲望は、美しい。

          (休み明けで、エンジンまだかからない方も頑張っていきましょうのエッセイです) 最近、中央区に引っ越した。都心は家賃は高いし、部屋も狭いし、空気も綺麗じゃないし、快適な住環境ではないから、緑のある郊外に移ることも考えた。けれど、いつでも飲みに行けるようにとか、あと数年は仕事中心で生活したいとか、いろんな理由から、結局都心を選んだ。全ての道がビルの陰に入って、直接太陽の光が届かない昼下がり。ビルの窓の光が夜空を支配している平日の帰り道。平日の人の多さはフィクションのように、ほと

          都会のビルの精一杯の欲望は、美しい。

          制度と属人のはざまを縫っていく「支援の仕組み」

          私の活動しているPIECESでは、 貧困や虐待などの状況下にいる孤立した子どもたちの周りに、 柔らかな「間」を巡らせ、どんな状況にあっても相談できる人がいる社会をめざしています。 そしてそのために、現在PIECESでは、地域で子ども支援の活動する市民の育成をしています。 このプログラムの特徴は、 子どもと大人の「間/関係性」のあり方を規定する(cf.学習支援、遊びなど)制度でもなく、自由な関わり方(属人)でもないというところだと思っています。 つまり、「制度と属人の間を

          制度と属人のはざまを縫っていく「支援の仕組み」

          SDGsにどう取り組む?ーイノベーションの羅針盤にするためにー

          こんにちは。子どもへの支援などを行う認定NPO法人PIECESで理事をしながら、株式会社ミミクリデザインで企業の事業開発や組織開発をやったり、東京大学大学院の情報学環で教育工学分野で特任研究員をやっている青木と申します。 普段、NPOやソーシャルセクター周辺に生息しているので、わりかしSDGs!ESG!というような言葉は頻繁に耳にします。そこで最近は、SDGsやESG投資に関する勉強をちらちらやっているので、noteも更新していけたらと思っています。 今回は下の本を読み刺

          SDGsにどう取り組む?ーイノベーションの羅針盤にするためにー

          参加者全員で問いを探求する研究会〜一人称研究の視点から〜

          (ミミクリデザインのブログに2018/2/23に掲載したものを転記) こんにちは。ミミクリデザインのリサーチャーの青木翔子です。現在、ミミクリデザインのなかでリサーチをやらせていただいていて、ミミクリデザインの素敵なところ、そして強みだと感じるところは、代表の安斎自身がワークショップの実践者としての経験が豊富なところ、そしてそれを研究も行うことができることにあるなあ、とつくづく感じています。それは、研究と実践をつなぐ架け橋的な存在としてミミクリデザインが存在できる可能性があ

          参加者全員で問いを探求する研究会〜一人称研究の視点から〜