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はなうた食堂ごはん日記

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はなうた食堂(大阪・中崎町のコモンカフェにて毎週金曜日営業)の、主に料理に関するノート。
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#台湾料理

第一回電鍋教室開催しました

第一回電鍋教室開催しました

去る7月22日、はなうた食堂電鍋教室を開催しました。
初めての開催でしたが、大勢の方に参加いただき、お陰様で楽しい教室にになりました。ありがとうございました。

台湾好きの方にはすっかりおなじみの電鍋。レトロな外観や、昔懐かしいシンプルなしくみが人気の一つですが、それもそのはず、デザインもしくみも、1950年代半ばに東芝が発売した炊飯電気釜そのものなのです。東芝と台湾のメーカー大同が技術提携してい

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口いっぱいの幸せ

口いっぱいの幸せ

今日のランチには、万願寺唐辛子の肉詰めを作った。(普段は、小さな会社の社員食堂で、お昼ご飯をつくる仕事をしています。)
毎日のランチは、撮影してインスタなどにアップしているので、作りながら、このメニューの名前は何かなと、ぼんやり考えていた。
元ネタは、台湾(台湾以外にもあるかもしれないけど)の角椒鑲肉とか辣椒鑲肉とか呼ばれる料理で、直訳してもそのまんま、唐辛子の肉詰めとなる。ただし、台湾のこの料理

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美味しい野菜炒め

日常のおかずに、私が繰り返し作っている、美味しい野菜炒めの作り方をシェアしたいなあと撮影するも、なかなかニュアンス伝わる写真が撮れません。おまけに仕上がりの写真も撮り忘れていますが、いつものごとく文章で書いてみようと思います。
ポイントは、生姜と水分、そして塩を加えるタイミング。
中華料理店のような火力は必要ありません。家庭用コンロで、飽きのこない、応用自在な野菜炒めを、ぜひ。

野菜炒めに対する

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鶏とエリンギの三杯鶏(風)

鶏とエリンギの三杯鶏(風)

台湾料理の一つに「三杯鶏」というのがあります。たっぷりの生姜と胡麻油、醤油、酒、それから砂糖等で甘辛く煮込み、台湾バジルで味付けしたもの。ご飯にもビールにも合うおかずです。
三杯の由来は「胡麻油」「醤油」「酒」をそれぞれ同量加えるから、と言われていますが、酒ではなく「砂糖」という説もあるようです。実際現地で食べたものと、自分で作ったものを比べると、酒も砂糖も同じくらい加えないと三杯鶏らしい味にはな

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湯(スープ)を考える。

台湾の湯(スープ)がとても好きです。薄味だけどしみじみ美味しいスープ。滞在中体調が崩れそうになったとき、何度助けられたかわかりません。

食事にスープというのは、とても大切な存在らしく、食堂などで頼まずにいると、必ず「湯呢!?(スープは!?)」と聞かれるほど。食事中にお茶を飲む習慣のない国(もっとも、持ち込んだドリンク類を飲みながら食べる人も多いのですが)ですから、スープが水分補給の役割を果たして

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電鍋料理/キャベツご飯と里芋そぼろ

電鍋料理/キャベツご飯と里芋そぼろ

台湾ではおなじみの電鍋。日本でもかつてはほぼ同じものが使われていたようですが、ごく初期の電気炊飯器といえるものです。
今の炊飯器とは違って、内鍋の外(…変な表現ですね…)に水を入れて電熱を加え、やがて水分がすっかり蒸発=外鍋の温度が一定基準を超えることを利用して自動的にスイッチが切れる、という仕組みになっています。

とても単純な仕組みの調理器具ですが、単純であるがゆえに応用範囲が広い。また、調理

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牛肉とトマトの沙茶醤炒め(番茄沙茶炒牛肉)

沙茶醤(さーちゃーじゃん)という台湾の調味料については、以前も紹介しましたが、牛肉とこの沙茶醤の組み合わせは、台湾でもどうやら鉄板みたいで、レシピもたくさん紹介されています。
さらに、牛肉とトマトの組み合わせもこれまた鉄板。日本人にも人気の「牛肉麺」にも、トマト入りのタイプがあります。
今日のお料理は、この鉄板ペアの掛け合わせ。美味しくないはずがない!

作り方は至ってシンプル。フライパンに油を敷

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鶏肉と大根の台湾風スープ煮(2017/1/6)

あけましておめでとうございます。
久しぶりの更新となりました。

新年のはなうた食堂@コモンカフェは6日からスタートしました。さすがにまだのんびりの1日。
この日のメインは、はなうた食堂の定番ともいえる滷味、台湾の香りのスープ煮。滷包という漢方スパイスの入ったパックと共に具材を煮込むお料理です。
滷というのは「煮込み」くらいの意味みたいですが、滷味と言えば、だいたい五香粉と似た感じのブレンドスパイ

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台南ナイトのお料理(2016/11/23)

「オモロイ台南」のヤマサキ兄妹主催のイベント、「台南ナイト」のお料理を担当しました。台南観光関係の催し物では、引っ張りだこのヤマサキ兄妹ですが、今回はそういったオフィシャルなものとはまた違った、完全招待制の、台南好きの台南好きによる台南好きのための企画。
台南地図を皆で見ながら、それぞれのおすすめ情報をシェアする、というありそうでなかった内容でした。料理の準備をしながら皆さんの話を聞いていましたが

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豚肉の豆鼓炒め

豚肉の豆鼓炒め

前週がお休みだったので、2週ぶりのはなうた食堂でした。
メインは、豚肉の豆鼓炒め。下味をつけたお肉と野菜を、豆鼓と共に炒め合わせますが、味のベースは下味で整えられていて、最後は一気に合わせていく、という、いかにも中華な調理法です。(とはいえ、今回は大きめのネギやパプリカ類を使ったので、じっくり蒸し炒めにしたのですが)

よく言われることではありますが、中華料理というのはとても合理的で、私のように独

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まこもだけと鶏肉のピーナッツソース炒め(2016/10/14)



まこもだけ(真菰。中国語では茭白筍/jiao1bai2sun3)。たけのこのような、キノコのような名前ですが、イネ科の植物だそうです。歯ごたえもたけのことエリンギの中間みたいな感じです

中華圏ではおなじみの野菜で、台湾では「美人腿(美人の太もも)」なんて呼ばれたりしています。そう言われれば皮を剥いた白い部分は、そう見えなくもありません。むっちり。

味はたんぱくで、生でも食べられるという「身

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鶏肉と栗のオイスターソース煮(2016/10/7)

一気に秋らしくなってきました。私は夏が大好きなので、寂しい気持ちのほうが強いのですが、秋の食材が売り場に溢れる光景は楽しいし、実際美味しいのが素晴らしいですね。
今年になってから急に薩摩芋やかぼちゃが美味しいと感じることが増えました。今までは「女性はいもくりなんきんが好きだ」みたいな話を聞いても、?そうかなぁ?くらいの感覚しかなかったのですが…歳のせいかしら。

この日は、鶏肉と栗をオイスターソー

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キャベツと豚肉の中華風うま煮(2016/9/23)

八宝菜という方が上等そうでしょうか。キャベツ、豚肉、イカ、干し椎茸、人参を中華風の炒め煮にしました。オーソドックスなおなじみの料理です。
中華料理にもいろいろありますが、こういった「旨味爆弾」みたいな組み合わせの料理はやっぱり美味しいですね。ベースに鶏のスープ、豚肉、イカ、干し椎茸、そして野菜からも出汁が出るんだから間違いない!という感じです。
それを醤油なんか使わずに塩味だけでまとめるわけですが

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鶏肉の紹興酒煮(2016/9/19)



名前の通り、鶏肉を紹興酒「だけ」で煮込みます。豆板醤を隠し味に使いますが、辛いというほどではありません。

お酒で煮込むと、驚くほどお肉が柔らかくなり、うっかりすると勝手にほぐれてしまうほど。紹興酒は香りもいいですし、心なしか、食べた後に体がぽかぽかしました。
スープは海苔と卵。中国語だと「紫菜蛋花湯」でしょうか。きれいな名前ですね。台北の某店でオーダーしたのがとても美味しかったので、思い出し

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