マガジンのカバー画像

日記のようなもの

17
眠れない夜に書いた言葉の羅列。
運営しているクリエイター

記事一覧

僕は夢をゴミ箱に捨てたけれど

僕は夢をゴミ箱に捨てたけれど

20歳、僕は夢をセブン-イレブンのゴミ箱に捨てた。重くって肩が凝ったから。大学2年生のころだった。

口に出した夢時は遡り、2013年。

「いずれは、放射性物質を吸収するマテリアル(材料)を開発する研究者になって、福島の力になりたいんです」。その後入学することになる、材料工学系の大学入試の面接で、僕はそんな夢を語っていた。

そんな夢を持つようになったキッカケは、その約2年前に起きた3.11 東

もっとみる
UUUMという熱狂

UUUMという熱狂

2023年8月、フリークアウトHDのUUUMへのTOB成立というニュースがあった。

2023年9月15日、UUUM CEOの鎌田さんは「卒業」を宣言した。

本当に、YouTuberでもなければUUUMという会社に知り合いすらいないし、繋がりといえばほんのちょっとだけ単元未満株レベルで株主になってたくらいの身だが、なんだか少し、寂しさを感じた。

暗がりのYouTubeと眩しすぎるステージ記憶が

もっとみる
遠距離5年、恋人7年。無事結婚式を挙げました

遠距離5年、恋人7年。無事結婚式を挙げました

10月に結婚式を挙げた。人生に一度っきりの経験だし、折角だから、今の感情をいつかの自分が振り返られるように文字でまとめることにする。

「式はどうだった? 」「良かったよ、めちゃくちゃ良かった」じゃ、味気ないし、洒落た感想の一言でも言えるようになっておきたいという狙いもある。

なぜこのタイミングで書くか、というと、式が終わって約一月、式場から「まずは」とGigaFile便で写真データが納品された

もっとみる
23年卒各位、後悔のない就活を!

23年卒各位、後悔のない就活を!

明日は3月1日。
いわゆる、「広報解禁日」ってやつですね。

僕はこの1年間、4年間の別業界の仕事を経て就いた今の仕事で、いろんな大学を回って、ずっとこの3月1日を一つの区切りに、就活生に向けて「就活の進め方」なんて偉そうな話をする、という仕事をしてきました。

今日はその最終日であるので、ちょっとだけ、23年卒の皆さんにお伝えしたいことがあり、この記事を書いています。

「明日から頑張るか」「と

もっとみる
「君の書く文章が好き」と言われたから

「君の書く文章が好き」と言われたから

僕は文章を書くのが好きだ。

そして、もっと上手な文章を書けるようになりたいと日々願いながら、タイトルと書き出しだけが記載されたnoteの下書きが、次第に増えていく。

下書きのまま日の目を浴びない記事群は、掲載に至った記事よりも多い。現在、僕のnoteアカウントには合計86本(下書き含む)の記事があり、そのうち掲載に至った記事は41本と、勝率は4割7分6厘。この記事が「下書き」から「公開中」にス

もっとみる
正義を考えたあの日と、潰れたカプセルホテル。

正義を考えたあの日と、潰れたカプセルホテル。

何の変哲もない日曜日、新宿にてTOHOシネマズ新宿で『ワンダー 君は太陽』を観て、余韻に浸りながら時計を見る。

ーー2018年7月8日、16時。待ち合わせまではもうしばらく時間があるようだ。

ゴジラをかくまうTOHOシネマズ新宿

「腹が、減った」

最近見た『孤独のグルメ』に影響されきったセリフを吐き、近くで空腹を満たせる場所を記憶の中から探す。そうだ、ラーメン二郎があった。キャラメルポ

もっとみる
熊本のつけ麺屋「魚雷」は、上京した僕にとっての空母だ。

熊本のつけ麺屋「魚雷」は、上京した僕にとっての空母だ。

空母 : 航空母艦の略で、甲板に滑走路を持ち、搭載する戦闘機や爆撃機の離艦・着艦拠点となる。(日本経済新聞より)

故郷・熊本にて熊本はいつしか、「住む場所」から「帰りたい場所」にその姿を変えた。

24年も、というかまだ24年しか、というべきかもしれないが、私はこれまで年末年始は毎年熊本で過ごしている。

熊本の幼稚園、小中高、大学に通った。2年前に東京に出たが、毎年、年末年始は地元にいる。

もっとみる
ターニングポイントなんて君次第

ターニングポイントなんて君次第

自分で決めてしまえば、どんな経験だって「ターニングポイント」になる。

「人はそんなにあなたに興味がないから」。なんて簡単で、冷たい結論で終わる気はないよ。だって、僕はそれでピンと来なかったから。

「考え方が変われば、生き方が変わる」。なんて簡単で、ありふれた言葉で納得して欲しいとは思ってないよ。だって、そんなに人生簡単じゃないから。それが正しいなら、自己啓発本読んだ人は全員が幸せな人生を送れて

もっとみる
ミッドナイト・イン・トーキョー

ミッドナイト・イン・トーキョー

昔から、「あの頃は良かった」って言うのが嫌いだった。それは今の否定になると思っていたから。それでも、未来の自分にとって、今過ごすこの時間は「良かったあの頃」になるのかもしれない。深夜の東京で、ふとそんなことを考えた。

スマホを手放して一人で入った焼肉屋で、スマホの充電が切れそうなことに気づく。

「充電切れそうなんで、会計、先に済ませていいですか?」

そう聞いてPayPayを開く僕に、店員は「

もっとみる
想定外が起こることが想定内

想定外が起こることが想定内

特定のテーマについてではなく、「1500文字程度のnoteを書く」ことを目的としたnote。書きたいことが思い浮かばなくても、ひとまずは思う所をつらつらと書いていくことで、今の自分が考えていることを形に残していこう、と思って始めました。書き終わったあとで「noteの書き方」というテーマを見つけましたが、noteの書き方なんて、そんなゆるーい感じでいいのだと思っています。【文字数:1736文字、所要

もっとみる
facebookにポエムを垂れ流したあの日。そして僕はライターになった。

facebookにポエムを垂れ流したあの日。そして僕はライターになった。

2015年6月20日。

虫混入事件を経たペヤングが販売を再開して12日、選挙権の年齢を20歳以上から18歳以上へと引き下げる「改正公職選挙法」が公布されて1日。そんな何でもない日、20歳の僕は、facebookにある文章を投稿した。

思い返せばその日は、今日までの僕の運命を作り上げるターニングポイントとなる日だった。

まずは恥ずかしながら、20歳の自分が書いた駄文を紹介させてほしい。

20

もっとみる
青春とオードリーのオールナイトニッポン

青春とオードリーのオールナイトニッポン

毎日、当たり前のように夜がくる。地下鉄直結の職場を抜け、中野駅でようやく見える外の景色には、すでに夜の帳が下りている。

毎日、気が付けば朝になる。地下鉄東西線直結の電車に乗り、中野駅で陽の光はその役割を室内灯にバトンタッチする。

上京して3年、東京の日が落ちるはやさにはまだ慣れない。気象予報士を目指していた先輩によると、僕の出身地である熊本県と東京では、日の入り時間が約40分違うのだそうだ。た

もっとみる
ポケットモンスター「囚われのハートゴールド」の悲運

ポケットモンスター「囚われのハートゴールド」の悲運

田舎のゲーセンで思わず撮った写真があったので、まずはそれを見てほしい。

よくある、「クレーンやら何やらで『鍵』を取って、その鍵に合った箱を開け、景品をもらえる」というやつだ。写真はその「景品」の一覧である。その景品の中に、目を疑うものが入っていた。

そう、

『ポケットモンスター ハートゴールド』だ。

これにはかなり驚かされた。どう考えても、その場所にあるべきものではないだろう。

通常、こ

もっとみる

営業希望の新卒が、編集者になった話。①

2016年4月14日、就活真っ最中の僕は、被災した。その災害には後から「熊本地震」という名がつけられた。この震災をキッカケに、僕の価値観は――特に何も変わっていない。

それはきっと、自宅の被害がそうひどくなったこと、親族にも友人にも特に被害がなかったこと、そして何よりも「就活に精いっぱいになっていて、それどころではなかった」ことが原因だ。被害の様子を映したテレビは、見ると不安になってしまうため、

もっとみる