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「君の書く文章が好き」と言われたから

僕は文章を書くのが好きだ。

そして、もっと上手な文章を書けるようになりたいと日々願いながら、タイトルと書き出しだけが記載されたnoteの下書きが、次第に増えていく。

下書きのまま日の目を浴びない記事群は、掲載に至った記事よりも多い。現在、僕のnoteアカウントには合計86本(下書き含む)の記事があり、そのうち掲載に至った記事は41本と、勝率は4割7分6厘。この記事が「下書き」から「公開中」にステータス変更できれば、勝率は5割に近づく。頑張れ、この記事。

さて、これはあくまで僕個人の話ではあるが、記事を公開するという作業は、なかなかに難しい。その一番の理由は「恥ずかしさ」にある。自分の心情を書いた記事であれば余計に。少なくとも、僕はこれまで掲載した自分の記事の半分は、もう恥ずかしすぎてシラフでは読み返せない。ポエムみたいな文章もあり、よく残せるな、とまで思う。

それでも、その恥ずかしさを超えて、僕が文章を書いて投稿をするのは、少なくとも何人か、僕の文章を楽しんでくれる人があることを知っているからであって、そして「君の書く文章が好き」と言ってくれた友人がいるからだ。

「公開」ボタンを押すハードル

冒頭で「文章を書くのが好き」と言いながら、最近はまったく、noteを更新できなかったなぁと反省する。更新できなかった理由は、自分の中で、文章を書くことへのハードルが高くなりすぎたことにあると思う。

少なくとも、半年前まではそこまでハードルは高くなかった。そのころ、僕はWEBメディアで編集の仕事をしており、毎日数本の記事を編集・執筆し、公開しては、読者の反応を見ては一喜一憂し、そして、また次の記事を作っていた。慣れがあったのだろう、当時は月に1本くらいnoteも更新できていた。あるいは、更新していない月があってもそれは“サボっていたから”に過ぎなかった。

しかし、本業で記事を書くことがなくなってからは、趣味のnote更新から遠のくことになった。記事を書こうと思っても、書くことが思い浮かばない。書いてみても、それが公開する程のクオリティを保てているかがわからない。

そうしていたずらにnoteのタイトルと書き出しだけを書いては、「下書き保存」を押して「またいつか完成させよう」と、公開の恥ずかしさを未来の自分に押し付ける日々が続いていた。

それでも、書かずにはいられない

そんな日が続いていたので、最近はいくつか本や雑誌に頼り、文章を書くためのモチベーション向上を図った。

具体的には以下の本と雑誌が、今回の更新の契機となった。

『20歳の自分に受けさせたい文章講義』古賀史健(著) 講談社 : 文章を書く上でのコツを「文章で書く」という恐ろしい本。たとえば、「わかりやすい文章を書きましょう」と書いている本が、わかりにくかったら説得力がない。そういう意味では、この本は、章を進めるごとに、ブーメランを投げまくっている。そして、返ってくるブーメランが全然当たらない。とにかく学びが多かった本なので、これから何度も読み返すことになりそう。
『公募ガイド』公募ガイド社 : 今年の1月に買ったっきり読んでいなかった雑誌。文章を書くための「エッセイ創作キット」というコンテンツが内包されており、かなり参考になった。実際、今回僕はこの「エッセイ作成キット」に取り組んだ上で、この記事を書き始めた。最新号も買おうっと。

とはいえ、やはり重要なのはモチベーションを高めることよりも、書き始めることなのだと気づく。

編集者として働き始めの頃、「この仕事をするなら」と勧められて買ったThinkPadに向かい、お風呂以外ではほぼ外すことのなくなったAirPodsを外し、自分と対話し、キーボードを打つ。

僕が文章を書くのは、僕の文章を楽しんでくれる人がいるからで、そして、その人たちからの感想を待つもどかしい時間が、たまらなく愛しいからだ。

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とあるnote公開後の友人とのやりとり。感想を受けるまでの時間がもどかしくてスマホ片手に悶えることもしばしば

ときに、自分の文章を見せるのは、恥部を見せるほどに恥ずかしい。

それでも、いつか言われた、友人の「君の書く文章が好き」が、これからも僕が文章を書く理由になる。そしてこの記事も、公開して、お酒で少し気を大きくした後に、「読んで欲しい!」というメッセージとともにURLを送ることになるだろう。

それから「読んだ!」の返信を、そしてその後の感想を、首を長くして、すぐに既読はつけないように注意しながら、待つのだ。

【おしまい】

■note 随時更新中!

神社が好きなので、実際に自分がいった神社の写真を紹介しながら楽しみ方を伝える「神と社記」や……

生活の中で思わず想像してしまった物語「妄想ショートショート」、

恥ずかしげ満載で、オススメ本を語る「ぼくの本棚」など、随時更新中です。

■あわせて読みたい

本記事で書いた“下書きのまま日の目を浴びない記事群”について書いた記事があります。

【一部抜粋】死んでいった物語たちはnoteの「下書き」にタイトルとアイキャッチ画像だけを残して、埋もれていく。今日はそんな、死んでいった物語たちを供養してあげたい。

今回の記事を読んでくださった方は、是非こちらも合わせて読んでいって、一緒に「下書き供養」、してくれませんか? 

今回も読んでくれてありがとうございました!はじめましての方も、お久しぶりの方も、以後お見知りおき。フォロー&スキしてくれたらめっちゃ喜びます。

ではまた!

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