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バイク写真ってなんだろう

せっかくのnoteなので、Twitterでは書けないちょっとめんどくさい私の考えを書いていきます。
長いですぞ。

私自身、写真に限らずカテゴライズやジャンル分け、みたいなことはあんまり好きではないです。
でもそうしなければならないのも事実。
例えば世界的なフォトコンテストでもやっぱりカテゴリーごとにエントリーする必要があったりします。

「バイク写真」なんてものは写真界のカテゴリーでは括れない曖昧なものではあるんですが、このカテゴライズこそバイク写真として個性を出す手段になると思っています。

現在バイク写真には大まかに分けて4つのカテゴリーがあります。
Landscape、Action、Still life、Portrait。
では、ここからは私と一緒に一つずつ考えていきましょうか。

・・・

・Landscape

風景写真。
バイク写真で最もポピュラーな風景とバイクの写真。
ツーリング先の絶景などにバイクを入れて写真を撮る。
大げさなカメラを持っていなくても、スマホなんかで誰もが一度は撮ったことがあると思います。

このカテゴリーは多くの人が撮影していることもあり、個性を出すのが非常に難しい。
そして一つ、大きな問題があります。
それは

バイクを入れて撮影出来る場所に制限があること。

このあまりに大きくどうしようもない壁が多くの人を苦しめていると思います。
「あそこまでバイクが入れれば最高の写真が撮れるのに」とか。
まあ、これはバイク写真すべてに言えることなんですが、自然を相手にすることが多いLandscapeは最も影響が大きい。

また、主題と副題のバランスが難しいことも挙げられます。
風景とバイク、どちらを主題にするのか。
バイクをどの程度の大きさで写せば「バイク写真」と呼べるのか。
風景を突き詰めていくと「もうバイクいらなくね?」ってなっちゃいますからね。

このカテゴリーで上手に写真を撮れる人は本当にすごいと思います。
私には到底真似できません。

・Action

動体写真。
サーキット、公道に関わらず走っているバイクを撮影する。
これぞバイク写真の王道。
一つ問題を挙げるとすれば

走っている自分の愛車を撮影するのが難しい

ということ。
バイク写真を撮っている人の多くは何よりもまず「愛車」を撮りたいものです。
他人のバイクを撮るのも楽しいですがそこはやはり別。
ただ、できないわけではありません。
実際私も走行中の自撮りはちょこちょこ撮ります。
しかしこのカテゴリーの象徴と言ってもいい「流し撮り」は自撮りでは不可能です。
難しいですね。

表現の話で言えば、このカテゴリーはまず技術的な部分が大きいです。
私はすごく苦手で下手です。流し撮り。
でも流し撮りに固執するのは違うんじゃないかなぁっていつも思います。
背景が綺麗な景色なら流すのは勿体無いですし。
別の方法で「動感」を表現するのも個性に繋がるんだと思います。

・Still life

静物写真。
つまり、静止したバイクを撮るということ。
カタログ写真って言われるようなものもこれに該当します。
黒抜き、白抜きなんかが典型ですね。
このカテゴリーは至極単純で

バイクを綺麗に、かっこよく撮る

それさえ考えれば良いだけです。
単純ですがそこまで簡単ではありません。
ストロボなどによるライティングなんかはちょっと機材を買って勉強すれば誰でもすぐにできますが、それ以上となると話は別です。

黒抜き白抜きに個性は、表現は存在するのか。
では静物としてバイクの持つ魅力を、自身の個性を表現するにはどうすればいいのか。
そこに至ったとき、Still lifeとしてスタートラインに立っているんだと思います。

・Portrait

人物写真。

バイクとは、人が乗って初めて成立するものです。

バイクの傍にライダーが立っている。
バイクに跨ったライダーがいま走り出さんと後方確認している。
バイクを停めたライダーが、ベンチに座り缶コーヒーを飲みながら愛車を眺めている。

そんな我々ライダーにとって日常的なことでも写真にストーリー性が生まれる。
それはバイクとライダーがいて初めてできること。

雑誌なんかでたまにあるじゃないですか。
露出の大きい服装の女性がバイクに跨ってるような写真。
Portraitだと言って、そんなものを撮る必要はないと思います。
その表現の否定はしませんが。

でもせっかくバイクとPortraitを撮るなら、そこに物語を描きたいなぁ。
私の個人的な意見ですけどね。

・・・

さて、4つのカテゴリーについて考えてみましたがいかがでしょうか。

自分ならこのカテゴリーの写真が撮ってみたいとか、あったかもしれません。
撮りたいものを撮る。
それは素晴らしいことです。

でも、上記の4つは既に多くの人がやっていること。
こう考えてみるのもいいかもしれません。

新たなカテゴリーを作ってみよう。

そのためにはバイク写真以外の様々な写真を知ること、見ることがいちばんの近道です。
様々なものに触れ、自分の中の表現の引き出しに入れていく。
それをバイクと掛け合わせたとき、新たな写真が生まれる。

私は私には想像もできないバイク写真の可能性が見たい

ここまで読んでくれたあなたが、私にそれを見せてくれることを願っています。

・・・

ここからは上記に分類されない、あまり撮っている人がいない気がするカテゴリーっぽいバイク写真をご覧ください。
あなたの糧になってくれると嬉しいです。

・Street

・Snap

・Fine art

・・・

あなたは、どんなバイク写真を撮りますか?

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