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キホンを見極める三要素

前回の投稿ではなぜキホンは重要なのかについて考えました。

そこで、今回の投稿では、何をキホンに据えるべきかを考えたいと思います。適切でないものをキホンに据えてしまうと、あらぬ方向に向かってしまいかねません。

前回の投稿で、私が考えるキホンの重要性は、①大体正解、②ズレに気づける、③ムダがないという3点であると述べました。したがって、何をキホンに据えるべきかを考えるにあたっては、これらの重要性を満たすようなものを選別するべきです。

②は①から発生する副産物ともいえるものですので、①と③を同時に満たすものにすべきでしょう。また、あまりに簡単にマスターできてしまうものは、キホンとして意識するまでもありません。そうしてみると、⑴大体正解で、⑵シンプルで、⑶奥が深いものをキホンとして据えるべきではないでしょうか。

⑴大体正解なものを選ぶ

大体正解であることはキホンをキホンたらしめる一番重要な要素です。正解となる確度が高いものほど、キホンとしての適格を有します。ややトートロジー的ではありますが、大体正解であるものをキホンの候補者として挙げるべきでしょう。

⑵シンプルなものを選ぶ

ムダがないというキホンの重要性を満たすには、よりシンプルなものをキホンに据えるべきです。複雑なものをキホンに据えてしまうと思い出したり、実行したりするのにコストがかかり、ムダが生じてしまいます。

大体正解なもののキホン候補者の顔ぶれをみて、同じような内容であればよりシンプルなものを選ぶようにしましょう。シンプルなものほど身に着けやすいというメリットがあります。

⑶奥が深いものを選ぶ

キホンというものは、シンプルだけどなかなか上手くいかない。そういうものが多いのではないでしょうか。すなわち、キホンだけでも差がつくようなものには極めるというインセンティブが働きます。このような奥深さのある(極める余地のある)ものがキホンとして優れていると思います。

結語

以上の3つの要素を並べてみると、キホンと呼ばれるものはこうした特徴を備えているのではないでしょうか。

キホンの重要性を把握しつつ、適切にキホンを見極める。これができれば、楽しく、その分野でゆるぎない実力者となれるのではないかと思います。

法律書よりビジネス書が好きな弁護士。弁護士業務や弁護士になるまでに培った経験をなるべく言語化して共有したいと考えております。皆様からサポート・リアクションをいただき本当に感謝しております。励みになります。