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海にある美しい生きものを考えて

ここ数年、サステイナビリティ(Sustainability)という言葉が気になっている。

自分はデザイナーである。
自分にとってデザインは、「何気なく日常でひとと共存していながら、生活をサポートしているもの。ひとの生活の延長上に必ずあるもの。そして繰り返し使えること。」

うちら人間は自由勝手にいろんなものを生産しては地球を汚してる。コンサートグッズやもうこの時代には必要のなくなったCDやDVDなどのディスク、いつになったら減るだろう。

音楽アーティストにもっと苦しめと言っているわけじゃない。ストリーミングサービスはサブスク出来るし、マーケティングの上手いアーティストはCDやDVDなんかを生産しなくたって上手いことお金を回している。

ただ単に最終的にゴミになるようなものが減って欲しい
それだけ。

ふと、身の回りのモノがどんな素材から出来ているのか考えてみる。

作業デスクに置いてあったものをかき集めた。
無印/ プラスチックのコップ
Apple/ マジックマウス
無印/ テープメジャー
Anker/ モバイルバッテリー
Wacom/ ペン
Creative/ ワイヤレスイヤホン
Fujifilm/ 35mmフィルム

自分の空間にあったものたち、どれだけのものにプラスチックが含まれているだろう。

中身はどうなってるか解体する知識がないので、外見だけでみる。9割以上プラスチックと言っていいだろう。
じゃあこれらをすべて、ちゃんと長く使うことを考えてみる。
マウスやペン、コップ、メジャーテープなんかは少なくとも5〜10年は使うかな。モバイルバッテリーやイヤホンは頻繁に使うし消耗品。長く持って2年〜3年だろうか。
真ん中にあるフィルムについては写真を撮り終えたらゴミも同然。いくつもの化学薬品を使ってまで現像をする。入っていたケースだってコインを入れる他特に使い道はない。かと言ってキャッシュレスの進むこの時代にコインなんか持っていないのでもうそのケースでさえ使い道がない、ゴミだね。
例え5年持ったとしても5年後には結局ゴミ。結局この大量のプラスチックを捨てる。5年に一度、自分の持ち物の中からだけでもこんなに大量のプラスチックのゴミが出る。

これらはガジェットだから使う期間がまだ長い。
じゃあもっと使用頻度の多いもの、例えばシャンプーボトルや洗剤、もしくはお米、生理用品なんかに使われるプラスチックはどうだろう。3ヶ月に一度くらいはモロっと捨てるんじゃないか。いくら詰め替えにしたからって結局詰め替え用だってプラスチックに入ってくる。お米だってプラスチック製の袋に入っているのが一般的なはず。生理用品に関してはほぼプラスチックだ。

こういう風に身の回りのプラスチックの多さに気付くことで、これからどう減らしていけるのかを考えるようになる。

個人的に、いい加減近所に1店舗くらい出来て欲しいのは、包装を全く提供しないスーパー。洗剤なんかは自分でタンクを持ち寄る。ドリンクバーみたく自分で必要な分だけ注ぐ。米も同じように自分で容器を持っていって必要な分だけ移す。他の食べ物だってそうやって自分で果物バスケットなんかを持っていけばスーパーなんか売る側は包装にかかるお金が浮いてウィンウィンじゃないか。
生理用品はナプキンやタンポンから長くて10年使えるというカップに切り替えてしまったらいい。
写真はいくらフィルムの感じが素敵だからってそれに頼ることなく自分で導き出した編集技術を売りつけて行ったらいい。デジタルで撮って、自分で現像しよう。化学薬品は一切使わずに。
うちはここ最近、アートでさえ化学薬品に頼る人間ってなんて恐ろしいのだろうと思って、フィルムを休憩中である。もうやめようかなとさえ思っている。インスタのいいねがもっと欲しいだけに、自分の撮った写真がもっとひとに見てもらいたいだけに、クジラを苦しめているんだよ人間は。残酷だ〜。

ひとのプラスチックや環境汚染への意識がもっと変われば、こういうスーパーなんかがもっと一般的になれば、きっとニュースでみる苦しみ悲しむクジラはもっと長く生きていけると思うんだ。

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