国際機関のキャリアの一歩目は国連機関と世界銀行、どちらが狙い目?

博士課程に進学してこのマガジンの更新も、もうしばらくはないだろうなと思っていたのですが、世界銀行にShort Term Consultant(STC)として二か月だけ戻ることになったので、久しぶりに更新してみようと思います(思い出して書けば色々とネタはあるのですが、あまり過去は振り返らないタイプなので、リクエストがあれば書きますが、そうでなければ特に書かない予定です)。

今回、世界銀行のネパール事務所で働くことになった理由は、ユニセフと世界銀行が共同で準備している幼児教育に関するレポートの執筆をするためです。ここで勘の良い人なら、なぜユニセフではなく世銀のコンサルなんだと不思議に思うかもしれません。コンサルタントのポジションは国際機関でのキャリアを築いていくための第一歩としては王道なので、その問いは大学院生が国際機関でのキャリアの第一歩を踏み出す上で、世界銀行と国連機関のどちらが狙い目か?、につながる良い問いです。

確かに私はかつて世銀で4年間働いていたものの、ユニセフではそれよりも長く働いていますし、世銀時代よりも遥かにシニアな立場で働いていたので、ユニセフの方が世銀よりも幼児教育に力を入れているという点も加味すれば、本筋で行けば今回はユニセフのコンサルタントとして働いているべきなのですが、なぜこうなったのでしょうか?そして、なぜそれが若い人のキャリア構築に示唆を持つのでしょうか?

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サルタック・シクシャは、ネパールの不利な環境にある子供達にエビデンスに基づいた良質な教育を届けるために活動していて、現在は学校閉鎖中の子供達の学びを止めないよう支援を行っています。100円のサポートで1冊の本を子供達に届ける事ができます。どうぞよろしくお願いします。