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リクルートという最高の会社を退職した

初めまして、 @shota_kohara と申します。新卒で入社して3年と半年、最初から最後までどこまでもお世話になった会社を退職したので、積もる話をここに綴らせてください。

会社では何をやっていたか

リクルートマーケティングパートナーズという会社で、新規事業開発を中心にそれぞれプロダクトオーナー、グロースハック、フロントエンド開発、サーバーサイド開発、とちょっとデザイン等をしていました。0→1 のプロダクト開発に必要な業務を手広くやっていました。

少し対外的な活動もしていて、IoTを駆使してトイレの個室空き状況を検知してWEBで確認できるアプリを会社で運用 など、いくつかブログを書いたり、晩年は BCU30 で エンジニアが数字を作る開発チームの生まれ方 を発表して Best Session Award を貰ったりしました。

どうして新卒でリクルートという会社を選んだのか

理由を語り始めたら、そもそもなぜweb業界に進んでエンジニアになったのかから書き始めてしまい、会社とはあまり関係無く、個人的な要素が強い内容だったので別記事に分けました。よろしければご覧ください。

僕がwebエンジニアとして、会社を選んでいた基準は最終的に以下のような内容でした。

1. 入社同期が多く、他にも良い仲間に出会うことができる確率が高い
2. 会社自体が大きくブランドが強い、ヒト・モノ・カネ・情報と言ったリソースが十分にある
3. 年齢に関係なく、努力や実力次第で `1.` に裁量権を持つ文化がある

要するに、名のある大企業だけどベンチャーのような風土のある会社といったところでしょうか。これを満たしていれば、あとは環境要因よりも己の努力要因が大きいと思っていました。なので条件を満たすと思っていたリクルートが受かった時点で特に他の会社を比較することなく入社を決めました

入ってみて実際に会社はどうだったのか

ここからは上の条件を基準に、この3年間を振り返ってみてどうだったのかということをおさらいします。

強烈な個性と経験値をもつ入社同期による触発

新卒の入社同期が100人程いました。3ヶ月の集合研修があり、研修の最後に自分でプロトタイピングしたプロダクトをプレゼンをするというイベントがあったのですがこれが最高でした。いいものを作ろうとみんなが自分の強みを生かしたフリーファイトが発生して、同期の強烈な個性が知れて刺激を受けました。社長、アフィのプロ、文章の達人、データ解析のスペシャリスト、プレゼン資料の超絶デザイン、などなどこれだけで記事がかけるくらいの個性博物館でした。

教えを請いながら、機械学習を勉強して株価を予測するプログラムを作ってみたり、組み込みでデバイスを作ったり、時には協業してものを作ったり上のトイレの記事なんかはそうでした。業務上も分からないことを専門家である同期に良く頼っていました

みんながトップレベルで、数年後の将来一緒に仕事ができると最高だったり、自分もその舞台に立てるようにと緊張感が励みになっています。

同僚からチーム開発の根幹となる力を培った

ここからはリクルートマーケティングパートナーズという事業会社に配属されてからの話になります。配属されたリクルートマーケティングパートナーズはベンチャー出身のエース人材がどんどん集まり、急拡大中のベンチャーのような雰囲気でした。

そこで得たものは数え切れないくらい多いのでなるべく要点を絞って。

まずはじめに、高度なチーム開発の技術を経験しました。チーム設計と運用、意思決定の合意、スケジュール、技術選定にコードクオリティ、などなど多人数でプロダクト開発をするために必要な考えの様々です。何故それを行うのか丁寧にインストールしてくれたり、身近に見て真似することができ、方法論以上の感覚値を覚えました。確実にここで自分のエンジニアリングの根幹が培われました

上司の計らいで事業のグロースと開発をリンクさせる術を経験できた

次に上司。自分の希望であったエンジニアという立場から事業を育てることに高い解像度をもてたのは彼のおかげでした。彼がその経験値を持っていたこともありますが、それ以上に僕のやりたいことを何度も確かめて、進む方向を発掘して、その挑戦環境を作ってくれたのが大きかったです。時には見えてない場所でかなり無理な調整もしてくれたんだと思います。それくらい部下に向き合ってくれる方でした。

この会社はどこに行っても「お前は何がしたいの?」と何度も何度も聞かれるのだけど、他人の想いに皆が自分ごとで向き合い、その人のための環境をつくる文化があります。自分はこの文化を尊敬していて、その心はずっと継承していきたいと思いました。

会社が、チームが力を増幅する一体感の強さを知った

最後に後輩。みんな本当に優秀で、技術力が高いだけでなく、プロダクトやチームに向き合う姿勢が素晴らしかった。自分はプロダクトオーナーという形で後輩たちとチームを組んで業務することが多かったのですが、強い一体感のあるチームで開発できて、僕から何か教えられるどころか、後輩に何度も助けてもらいながら仕事をしていました

また彼らと一緒に働くことができた背景には、素晴らしい採用チームや人事たちがいて、会社全体が協力して物事を良い方向に進めようという力を感じました。おかげでとても気持ちよく働けて、お世話になった人に感謝です。

組織やチームが同じ方向を向くことで生まれる強力な作用を目の当たりにして、自分個人で解決する傾向の強かったスタンスが、真に他人を信じ抜くという方向にシフトしました。

ところで、会社のリソースに対して裁量権を持てたのか

人が素晴らしかったという話はしたので、他の条件についても感想を書きます。これについても答えは期待通り裁量権を持つことが出来たということになると思います。

幸運にも自分は上司の計らいでステークホルダーの少ない新規系事業に途中からプロダクトオーナーという立場で入り、自分が考える良き方向に進めることが出来る裁量を持っていました。優秀なエンジニアの仲間と開発が行えて素晴らしい経験を積むこともできました。また他にも一定以上の成功を収める花形事業の中でグロースチームのリーダーのようなこともやることが出来ました。

次第に自分の中の事業への思いやエゴが大きくなった

こうしてある程度事業推進を経験する度に事業に対する自分の思いやエゴが大きくなりました。今の環境は意思決定に既存のプロダクトの方針やもっと大きなスケールでの事業戦略による影響を少なからず受け、リーダーレベルの立場で自分が完全に納得できる動きが出来るかというと難しいところでした。これは会社の問題というよりももっと一般的な話で、事業や組織のフェーズで実力評価的に求められるロールと自分の志向性が乖離してしまったのだと思います。念の為、これは評価が不当に低いと言っているのではなく、自己評価からも飛躍したレベルのストレッチをかけた仕事がしたくなったとの主張です。

結局自分が納得できるものを納得のいく形で成功させたいという想いが強く、その為の方法として創業の一員として事業を作るのが最速解の一つだと考えるようになりました。事業を起こす際には必ずしもリクルートが投資元であるべきロジックもなかったので、フラットな目線で次を考えるきっかけとなりました。

転職の契機となった複業先の資金調達

創業の思いは強く2年ほど前から複業をしていて創業メンバーの1人として soeasy buddy というプロダクトの開発責任者をしていました。その会社で資金調達を行いました。
※ 念のため、会社から許可を得た複業です。

もともと複業だからと言ってパフォーマンスを妥協したりする気持ちはなかったのだけど、この調達を期に株主や一緒に働く会社のメンバーに対してより一層の覚悟を決めてプロダクトにコミットしたくて、フルコミットすることを決めました。背中を押してくれた同期の方々ありがとうございました。

「転職して、お前は何がしたいの?」

別記事の内容ですが、もともと自分は人間を幸せにしたいという目標でビジネスの道に入門しました。今回の soeasy buddy では、人の生活時間のうちの大体6, 7割くらいの時間をしめる仕事を楽めるものにして、人間の幸せの一部を達成したいと考えています。

仕事の楽しさはマズローの欲求段階説でいう自己実現に足る条件化で強く発生すると考えていて、組織文化・文明と個人能力の開発によって、仕事に対して個人の満足度・組織生産性を最大化することがその答えの一つになると考えています。

今の段階では、プロダクトは主に接客・営業組織に導入されていて、組織ノウハウの効率的な装着、現場での新しい発見を気軽に質問共有、そこで出た発見を新しい組織のノウハウとして昇華させるUXを提供することで、導入した組織の生産性や個人の働きやすさを実現しています

日本は現在 バブル期以上の求人倍率米国の2/3の労働生産性 の中で、人手不足かつ低い労働生産性に苦しんでいると言われています。そういった課題感を解消すべく多くの企業に共感頂きプロダクトをご利用してもらう追い風もあり、今後も順調に加速して、課題解決の精度を高めていきたいです。

終わりに

長文に渡った退職エントリーを読んでいただきありがとうございました。最後に、是非入社をお勧めしたい大好きな自分の前職の求人と、恐れ多いながら僕の次なる挑戦の協力を願う現職の求人を貼らせていただきます。

質問などなどDM、メンションもぜひに

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