Mercari U.S における CRM データ活用事例 - 機械学習によるクーポン最適化〜Google Cloud Next '19 in Tokyo〜

Google Cloud Next'19 in Tokyoまとめはこちら(その他のGCN19のセッションへのリンクもこちらの記事から飛べます)

【このnoteで言っていること】
Mercari U.S.でアプリ内のユーザ行動を予測する機械学習モデルを作成したことにより、クーポン施策のROASがより改善した。

CRMの3STEP

1.General:productマーケティング
2.Event Based:サーチした商品やLikeした商品の値下げ
3.People Based:レコメンデーション、離脱予測

2回以上購買率を上げる

Mercari U.S.では、2回以上高倍率を上げることがLTVの向上につながる。
通常のクーポンマーケティングでは、基本的には全員にクーポンを配布するが、Mercariでは2回以上購入する人は3回以上購入する可能性が高いので、全員にクーポンを配るとROASが悪くなってしまう。
そのため、機械学習を用いて継続購入しないであろうユーザにだけクーポンを配布するようにした。

アプリ内での主要な行動を随時APIに送り、Churn Prediction(解約予測モデル)を作成。(GCN19のセッション時点で750日以上の安定稼働)
その結果2回以上購入しなかった人はアプリの起動回数が指数関数的に減少していることが判明した。

Mercari自体にそもそもクーポン機能があったため、クーポン機能自体の実装は低コストかつ短期間で実装可能。

最終的にChurn Predictionモデルにより87%の精度で予測することができた。

まとめ

・2回以上購入させるとLTVが向上することが事前に分かっていたので、クーポンを闇雲に配布するのではなく、機械学習で離脱予測をすることで効果的にROASを改善出来る。
・今回のMercariの事例では、アプリ内での主要な行動をAPIに送ることでアプリ起動回数がリピート購入と相関が有ることが判明し、それを元にクーポンを配布することでユーザLTVを改善することが出来た。

⇒世の中で効果があると言われていること+個々人のユーザに合わせた分析・予測をすることで、ROAS改善等の効果がより大きくなる。

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