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「扱いづらい」「特殊すぎ」と思われる人間こそ「守・破・離」で評価を勝ち取りに行く

「組織から評価されたくない」
なかなかこう思う人はいないんじゃないでしょうか?
誰にどんな評価をされるのかにもよりますが、ほとんどの人は少なからず評価されたいと思っている筈です。

かくいう僕も、例にもれず、評価されたい人間です。
しかし僕は今まで再現性の低い生き方をしてきてしまい、これが評価へのネックになっていると感じました。

良く言えば今まで誰も経験してきていない、悪く言うと誰の参考にもならない人生を送ってきました。
これだけ見ると、とても自分にとって都合の良い人生を送ってきたようにも思えます。しかし、もっと評価されたいと思った時に、これがネックになってるなと最近感じ始めました。

今日ここでは、サラリーマンとして働く上での「組織内の評価」だったり「昇格」だったりを勝ち取ることを「評価される」と定義しようと思います。

もちろん組織内での評価や昇格よりも大事なこともあると思いますし、自分もそれが一番大切だとは思っていません。
しかし、評価されれば給与があがります。同じ組織で同じ仕事をするなら誰だって給与が高いほうが良いでしょう。更に金銭的自由は心を豊かにします。
昇格すれば動かせる範囲や動かせるお金、つまりは権限が増えます。会社内で自分が「やりたい」と思ったことを実現しやすくなります。

巷でよく見る、組織論とかでは「どういう組織が理想か」だとか「どういう組織であるべきか」といったことが論じられていますが、僕は逆に「今ある組織で評価されるにはどうすれば良いか」を考えていこうと思い、このnoteを書くことにしました。

僕は企業で働くことが目的ではなく、自己実現のための一つの手段でしかないと考えています。なので手段としてのサラリーマンである以上、昇格等の評価を勝ち取った方が自己実現しやすいと思っています。

0→1創造型組織と1→10推進型組織

世の中の組織って、ざっくり分けるとこの2つの組織に分けて考えることが出来ます。

・0→1創造型組織
今まで無かったものを作り出す、今まで組織内で取り組んでこなかったことに取り組む組織。"創造性"が最も大事な価値観。
(例) スタートアップ、新規事業を作り出す部署、プロダクトの企画開発等を担う部署

・1→10推進型組織
新たな顧客を獲得する、事業を拡大するといった既に存在するものを更に大きくすることに取り組む組織。"再現性"が最も大事な価値観。
(例)営業部、運用部、工場等決まった手順で生産するところ

この2つが、サラリーマンとして働く上での大きな違いになると思います。

例えば「新規事業に携われるお仕事です!」と一言求人に書いてあったとしても、新規事業を0から作っていく仕事なのか、新規事業を拡大していくための営業等をするのかによって、だいぶ仕事内容は変わります。

最適な人材配置のセオリー

0→1創造型組織は「資質ベース」で、1→10推進型組織は「経験ベース」
マネージャーへの昇格を例にするとこんな感じです。

「経験ベース」
例:この人はマネジメントもしているからマネージャーにする
利点:他者の反対が少ない
欠点:過去の経験・判断に依存

「資質ベース」
例:この人にマネジメントをさせた方が良いからマネージャーにする
利点:想像以上の成果を出せるかも
欠点:扱いづらいと思われる

よくあるセオリー通りにいかない例

「0→1創造型組織が、1→10推進型組織に内包されている場合」
再現性という価値観を重要視する組織では、「資質ベース」の欠点である「扱いづらい」という点が非常に大きな壁となります。

再現性を重視する人は、「資質ベース」で判断するときも自分の経験を元にした判断をしがちです。
自分と同じ経験をしたから、この人は資質がある。
時にこう考えてしまうこともあります。

もちろん1→10推進型組織においては再現性はとても重要ですが、これが時にイノベーションを阻害する原因となっていることがあります。

天才を殺す凡人、ならぬ天才を殺す秀才となってしまう訳です。

[本題]殺されないように注意する方法

さて、ここからが本題です。実際上記のセオリー通りに行かない例は多々あると思います。

でもそこで愚痴を言ったりしては仕方ないです。どうすればイノベーティブであるための組織で評価されるか。方法は2つあります。

1つは「自分が所属する会社を変えること」(=転職)
もう1つは「自分が所属している会社を変えること」(=組織改革)

です。
そして僕的には「殺されないようにする方法」の正解としては組織改革の方の選択肢をとることをおすすめします。
なぜなら、転職しても転職先の組織が結局似たような組織だったり、将来的には似たような組織になっていく可能性が十分にあるからです。

実際の所"創造性"を大切にすることも、"再現性"を大切にすることも間違ってはいません。
そして少なくとも、"再現性"を大切にしている人がいるからこそ、企業がそなりの規模になっているのも事実です。

ここで重要なのが「守破離」の考え方です。

"守"
上司・先輩を真似る。仕事の基本・基礎を『守る』⇒学んだこと(基本・基礎)を実践する段階。
"破"
独自に工夫する。仕事の基礎を少しずつ『破る』⇒試行錯誤をしながら自分流のスタイルに挑戦段階。
"離"
基本を踏まえたオリジナルに進化する。仕事の基礎を変革して『離れる』⇒上司の元を学んだことより進化する段階。

ここで重要なことはいきなり"破"や"離"から始めないことです。
再現性を重視する人たちは、この"守"が出来ているか否かで物事の善し悪しを判断します。

守→破→離のステップの特に守→破に則ることで、再現性を大事にする人に対しても創造性を武器にして評価してもらうことが出来ます。

そしてそれを積み重ねていくと、十分な評価と権限が与えられ、"離"が出来ます。抽象化した話はこんな感じです。

"守"フェーズで行うこと
短期的に再現性の高い人間を目指します。
これを僕は下請け人間と呼んでいます。
下請け会社・協力会社等と呼ばれるところは、元請け会社の再現性を効率良く高める役割を担っている重要な組織です。決して"下請け"は悪い意味ではありません。もし、下請けにどうしても悪い印象を抱くのならば、超協力人間とでも読み替えてください。
再現性を重要視する人たちは、彼らのコントロール下に下請け人間がいるととても喜びます。
自分のコントロール下に下請け人間がいることで、喜んで社内調整等と言っためんどくさいことを勝手にやってくれます。

"破"フェーズ
下請け人間になることができた段階で、"破"へと移ります。
今まで"守"フェーズで行ってきたことの中であるという前提で、ちょいちょい改善提案したり、それに関連した新しい提案をしたりします。
まだ"離"フェーズではないので、突拍子もないことはやりません。
"破"フェーズでいちばん大事なのは、自分の希少性を見いだし、組織に欠かせない存在となることです。

純粋に"守"だけやってたら、代わりはいくらでもいますが、そこでちょっとした自分色を加えることで一気に代替可能性は低くなります。
失うことの損失が大きい、と思わせることが重要です。

"離"フェーズ
あとは好き勝手やるだけです。
代わりが効かない存在になっていて、しかも成果を残す。
そんな人は評価されないわけがない。
だから、自分の自分による自分のための制度を自分の手で創ることが出来ます。全部が自分ゴト化します。

「上司さん、この提案を承認してくれないのであれば、私は全ての仕事を放棄して今すぐ退職します」

あまり良くない例ですが、もしこう言った時に渋々でも承認してくれる状態が理想です。
(ここで「じゃあ辞めろ」と言われるレベルでは足りない)

守・破フェーズがちゃんとできていれば、ある程度の信頼も勝ち取れていますし、ある程度の権限もあるかと思います。

"離"のその先へ

僕が目指している"離"の先にあるものは改革です。

世の中の謎ルールを消すこと
正直者がバカを見ない世の中にすること

漠然とした考えですが、僕はひとまずこの2つを実現したいと思っています。そしてその練習として先ずは自分の所属している会社で守・破・離を実現することができるのか、身を持って体現したいと思っています。

敷かれたレールをバイクで走る

最初はレールを乗っかってる(守)ように見えるけど、自分の手でいつでも舵を切れる(破)。そしていつの間にか自分で新たな道を作ってしまい(離)、そこにみんなを導く。

僕はそんな生き方をこれからしようと思っています。

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