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「銭湯の良さ」を伝えたい。「銭湯」を勧める時に僕が話していること【後半】

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情報社会からの解放、銭湯でデジタルデトックス

これは「小杉湯」の平松くんに聞いて「なるほど!」と思った話で、トークイベントなどでもよく話させてもらっています。昨今、パソコンやスマホ、iPadなどのタブレット端末などが普及しどこでもオンラインで情報が取得することができます。会社に行かずともノマドワークがしやすくなりました。

僕はまとめサイトやウェブメディアで日々の情報を取得し、友達や仕事でのやりとりは主にLINEを使っています。他にもTwitter、Facebook、Instagramなどの様々なチャンネルでやりとりをし、仕事でもslackやgmail、macのメーラーなどを使って日々の仕事のやりとりを行なっています。

皆さんもパソコンの前から離れられずスマホを手から離せない日々が続いているかと思います。僕自身トイレに行く時や寝る時にスマホを持ち込みますが、その状況は結構異常だなと思いましたし、脳や目がかなり疲れている状況です。自分で「この時間帯は見ない」と決めて制限をかけられれば良いのですが、その制限が自分ではなかなか出来ませんでした。そんな僕のような人向けにオススメの制限方法があります。

それは「銭湯」に行くことです。

皆さんご存知の通り銭湯では「脱衣所」や「浴場」ではスマホの使用は禁止されています。銭湯で入浴することは強制的なデジタル情報からの離脱、すなわち「デジタルデトックス」にも繋がります。そして銭湯での入浴時間は「交互浴」や「HSP入浴法」により様々な恩恵が得られる事が出来ます。

人によっては自宅のお風呂でziplocにスマホを入れて浴室に持ち込んでまでスマホを見ている方もいます。入浴しながらの時間は暇なのでそうしたい方もいるかもしれません。

しかし逆に現代社会において1時間程度はリラックスしながらデジタル情報の取得をしない時間を設けることが必要だと思います。銭湯でのスマホなどの使用禁止ルールを逆手にとって身体の回復だけで無く「デジタルデトックス」も銭湯でするのはいかがでしょうか。

直接的なコミュニケーションだけではない、銭湯でのコミュニケーションのススメ

銭湯は「地域のコミュニティ」と言われているように様々なコミュニケーションが発生します。特にフロントにいる番頭の方、常連客のおじいちゃんおばあちゃんなど、普段あまり話すことのない地域の方々とコミュニケーションは非日常感に溢れていて楽しく感じます。

「東京銭湯」でものぶえちゃんがそういった情景を4コマ漫画で描いてくれています。

僕自身脱衣所のテレビでスポーツ中継をボケーっと見ていたら試合状況をおじいちゃんにいきなり聞かれたり、入浴マナーをいきなり注意されたり…。しかしそこから会話が始まったり…。「喜楽湯」では番頭に常連のお客様が料理を差し入れしてくれたりと、銭湯での日々のコミュニケーションを面白くしている人は常連のお客さま達だなぁと思います。

最近は銭湯で様々なテーマのイベントが行われるようになり、また別のコミュニティが生まれ更なる地域コミュニティの拠点化が進んでいる面も見られます。

ITエンジニアの働き方について話し合い、交流するためのイベント

常連のお客さま達との会話や、イベントを通した会話など、直接的なコミュニケーションは様々ありますが「銭湯でそこまで人とコミュニケーションが取りたいわけでは無い」という人もいるかと思います。

実は僕もそうで、もちろん声をかけて頂くのはありがたいのですが、出来るだけ自分のペースで人に干渉されずにお風呂に入りたいなぁと思っているタイプです。「じゃあ家風呂でいいじゃん」と言われそうですが、コミュニケーションはそこまで取りたくなくても1人は寂しいから人がいる銭湯に行きたいんです(笑)。ですので僕は銭湯では「人がいることにより生じるコミュニケーション」を取りに行っています。

例えばサウナに入ります。なんとなく「この人が先に出たら僕も出よう!」など、なんとなく張り合ってしまいませんか?そこに「会話」は発生しませんがお互いを意識することによって生じる人を介したコミュニケーションであると思います。他にも「水風呂に入りたいけど人が入ってるからもう少し待つ」「水風呂に入っているけど人が待っているから出よう」など「会話」はなくとも銭湯のルールやマナーの中で、お互いを意識することによって生じる「間接的なコミュニケーション」と言えるかと思います。

銭湯に来る人のコミュニケーションは人それぞれ。どんな人にとっても自分の心地の良い地域コミュニティの所属の仕方ができるのが銭湯です。


銭湯があれば家風呂いらないんじゃないか説。風呂なし物件生活という新しいライフスタイルの提案

今でこそ家にはお風呂があることが一般的になりましたが、昔は家にお風呂があることは一般的ではなかったので、風呂なし物件が数多くある状態でした。現在は家風呂の普及により風呂なし物件はだいぶ減りましたが、銭湯の需要がある住環境は風呂なし物件があってこそのものでした。

しかし近年のライフスタイルを見ていると新しい価値観が生まれて来ているようで、意外と風呂なし物件の需要はあるんじゃないかなと思っています。

物を極力持たない生活をするミニマリストや、最近では家自体を必要としないアドレスホッパーなど、本当に必要なものだけを持ち、それ以外のものは外部サービスやシェアによって賄うというライフスタイルが増えてきていると感じています。

ミニマリストは風呂なし物件に住めばお風呂機能は銭湯でまかなえるし、アドレスホッパーは住む必要性はないけど、住民登録や倉庫程度にはスペースが必要で、その場合風呂なし物件を借りていればとりあえずの住所は確保できるということが出来ます。

風呂なし物件自体のメリットですが、同サイズの物件に比べてお風呂がないだけで相場の1〜2万円安い家賃となります。

これはお風呂がないだけではなく「古い」からというのもあります。人によっては「古い」というところに引っかかる方もいるかと思いますが、最近は団地をリノベーションにより綺麗になった極小住宅であるタイニーハウスや、レトロな雰囲気を残したリノベハウスなど、デメリットを解消した住宅も徐々に増えて来ています。

リノベーションされた風呂無し物件

猫と住めるレトロな簡易ユニットバスが付いた物件

そして実は株式会社東京銭湯の事務所は風呂なし物件です。場所は原宿の神宮前にありまして、家賃5万円の物件で、登記もさせてもらい、現状復帰可能なDIYをしてオシャレな事務所として風呂なし物件を借りています。

DIYは風呂なし物件の畳や木の梁など特性を生かす形で実施し、レトロ可愛い雰囲気でまとめてあります。畳の上で座椅子で作業はなかなかエモいですよ!

ライフスタイルに取り入れるだけでなく、スタートアップ系の企業の事務所にも良いかもしれませんね。

そんな新しい価値観をお勧めしつつ、うちで運営しているサイト「東京銭湯ふ動産」では風呂なし物件を数多く紹介しております。「風呂なし」だけでなく「シャワー付き」「銭湯の上」物件も探せるので家風呂のない生活を初めてみたい方には是非利用して頂きたいサービスです。

東京銭湯ふ動産

最後は宣伝っぽくなってしまいましたが、「銭湯」を勧める時に僕が話していることを書いてきました。

都内であれば540軒の銭湯があり、入浴料460円で手軽に様々な恩恵を得ることができます。基本的にお風呂に入るだけなので趣味としても導入がしやすいと思います。温泉が出る銭湯もあり時間やお金をかけずとも小旅行気分も味わえますよ!

銭湯に行ったことない方は是非行ってもらい体験して頂き、銭湯の良さを伝えるのに悪戦苦闘されている銭湯ファンの皆様には、お勧めする時のロジックとして活用して頂けると幸いです。

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