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6人でLINEスタンプを作る話ー第1章ー

再び、ここに辿り着いてしまった貴方は、グループでのLINEスタンプ作りに多少の興味はある、という方だろうか?
初めましての方もお越しくださり、ありがとうございます。

絵本作りを軸に集まった6名のアーティストが、今、数々の困難を超えて、なにかを成し遂げようとしています。
あなたのケーススタディに、良い事例になっていましたら幸いです。

何を作るの?

「絵本」を軸に作りたい。
これはすぐに決まりました。

では、どんなスタンプにしたいか?
「挨拶のスタンプ」「仕事向けスタンプ」「日常よく使うスタンプ」
色んなタイプのものがあります。
ここで悩むかと思いきや、メンバーの発言により、これも楽に決定。
「子どもたちを応援するのに使いたいから、応援スタンプが良い」
いいね、いいね!応援という縛りで色んなものが作れますね。

次に、絵の統一感をどこで持たせるか?について相談。
「統一感なんて必要なの?」
という声もありましたが、無名作家のバラバラの作品が並んでいるのは見づらいし、使う側にも使いづらいだろう、ということで押し切りました(笑)

「絵本の絵で描くこと」これは私から提示。
そこで“絵本の絵って何?”
という疑問が出てきました。
その時点では「一般的に絵本と言われて頭に浮かぶような、メジャーな絵。アニメや漫画表現に使われるようなツルンとした絵ではなく、アナログ感がある素朴なもの」という曖昧な表現で括りました。

グループ展をしたときは“ドレス+お姫様”をテーマに絵本の絵を展示しました。
「あれをそのまま使ったらわかりやすいんじゃない?」
ということでマトが絞られました。

「絵本のお姫様が皆んなを応援するスタンプ!」

良いじゃん。
ここで1度目のミーティングが終了。
次回、適当で良いので、ラフ絵を見せ合おう。
という運びになりました。

絵本らしさの追求

次のオンライン会議を待つまでもなく、グループLINE内で活発な意見交換が始まりました。
書いたものを見せ合ったり、どんな言葉にするかを考えたり。

言葉が被るのは避けたいので、なるべく同じものを使わないで欲しいということもお伝えしました。
使う側のメリットを考えた場合、「どんまい!」「がんばれ!」が何個も並んでいるのは、印象が悪いかなとの判断です。

「皆んな絵が違うから、同じセリフでも今日はこの姫でって気分で選べるのも良いと思う」
との意見もあり、そこはもう最終判断は任せるけど、最後はお金を払ってくれる人のことを考えて作って下さいな。と各人にお任せしました。

私個人は買う時に同じ言葉が並んでいたら、嬉しくない。
あなたはどうでしょう?

時にそんな厳しいジャッジをくぐりぬけ、私が最初に出したアイディアがこちらです。↓

ツルンとした絵で描かれた最初のデザイン案


こんな2人に応援してもらいたく、なるでしょうか。
私はこれをこのままじゃなく、絵本の絵として描くと言いました。

ところが、
「絵本の絵って言っても、最近は漫画のような絵も、アニメみたいな絵もあるよね。線だけの絵本もあるし、何が絵本の絵なのかわからない」
との投げかけがあり、再び議論が起こりました。

これは一般化できるかどうか?のお話になってきます。

流通する上では確実にあるはずの絵本の印象、イメージをどう掴むのか。
概念をどうまとめて伝えられるか、おのおのが研究して、シェアしました。

しょうみのりのLINE流出

好きな絵本作家さんの絵を模写して感想を言い合ったり、
日本ではミッフィで有名なブルーナさんの線画っぽい絵に挑戦する人が居たり。
それが微妙な線の位置やバランスで成り立っている神技だと気付いたり。

水彩で描こうとしたところ
漫画絵のようになったため没にした絵

LINEスタンプ作りから、絵本らしさを学び始めた6人。

それぞれが違うものを見て育ってきたから、意見も感性もバラバラ。
そんな中で“自分が思う、自分の絵本の絵を作る”ことに喜びを感じました。
それは「次の世代に何を残したいのか?」
と問われているとも言えるかもしれません。

さて、仕上がりがどうなったのかは、発売をお待ちくださいませ。

と、ここでアナログでやるよりデジタルでするほうが良いかも?というメンバー達からiPad購入のお知らせを受ける。
LINEスタンプを作る上ではデジタル作業のほうが、作ったまま登録できて簡単だったりします。

今回、絵本のアナログ感を大事にデジタル絵を描いたメンバーが多いですが、実際にアナログ水彩絵で挑戦してくれた方も居るので、見比べてみると面白いかもしれません。

デジタルお絵描きへの挑戦

古いiPadで作業していた人や、古いタブレットでお絵描きしていたメンバーが、ついにiPad Proを購入。
これは「イチから絵を始める」に等しい行為。

私自身、2020年にiPad Proを導入して、慣れてきたと思えたのは1年経過したぐらいから。
最初は基本的操作自体がチンプンカンプン!
起動して設定して、Apple Pencilを持ってお絵描きに至るのに1ヶ月ぐらいかかったかも。
それから絵を描けるようになったと思えたのは、本当に最近のことです。

結果、スタンプ作りはどんどん遅れていきました。
練習をして上達をして、納得できるものをお届けするための時間です。

企画を提示したときの計画はすでになし崩しになっていたため、「LINEスタンプを作って販売してみる」という部分だけが残っている状態。
もともと特に締め切りも設定しておらず、
「できたときにできりゃいいよ」と、投げやりな私(笑)

ここでメンバーの1人から
「タキタキから1度抜けたい」とのお話を受ける。
抜けるのであれば、区切りが良いところで、LINEスタンプのことが終わってからがいいかな?と気遣い屋の彼女を悩ませてしまう。

締め切りを作ってしまうのがいいか・・・・・・?
でも、この日までにと区切っても、それぞれに状況が違うので合わせて貰うのは難しい。
というので、作品だけ先にお預かりして、動きのあるときは連絡を取り合う形で調整しました。

その後、メンバーから惜しまれつつの脱退。
(便宜上“脱退”と表現してますが、枠を設けてるわけではないので、基本的には絵本の勉強に興味があれば、その都度、参加できる会でしかないのですが)

というのが、最近までに起こったことの、だいたいの全貌でした。
最後は大団円と行きたいところです。

紆余曲折の総括

タキタキでは、メンバーそれぞれに意見を言い合えたり、配慮しあえる環境が作れていると思います。
それぞれが正直になれて、工夫したりしながら、居場所が見つかっているというのは、良いものだなと思います。
抜けるも自由、やるもやらないも本人次第。

別にそれでこじれることもないので、社会的に成熟していますね。
(どこかでこじれていても感知しない、鈍感力も備わっています)
さらに熟れに熟れて実が落ちて、それぞれに花が咲けば良いなと願います。

次回は、iPad Proで制作する際に、タキタキ内で流行ったお役立ちグッズの紹介や、グループTwitter開設の流れなどを中心にお届けできればと思います。

グループTwitter開設しています。
お役立ち情報を中心に更新できればと思います。
発売された時は、いち早くお知らせしますので、ぜひフォロー下さい。
うまくいけば、2022年1月中旬ごろを予定しています!

では、また。
(ここでは、しょうみのりの視点からお届けしました)

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