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総合型選抜・学校推薦型選抜対策⑦(集団面接・集団討議対策)

 大学入試でも総合型選抜(旧・AO入試)や学校推薦型選抜(旧・推薦入試)では、面接試験がほぼ必須です。そのなかでも「グループ面接(集団面接)」や「グループディスカッション(集団討議)」を課す大学が増えました。この記事では、大学入試における集団面接・グループディスカッションの対策について、重要なポイントをまとめました。

1)集合面接のポイント

 集団面接のポイントは、第一に、隣の人への気づかいです。もう一人の生徒が話そうとしているのに割り込んだり、制止したりしていては、協調性を疑われます。その際には、「どうぞ」と譲ったりすれば、協調性やこころの広さをアピールできます。
 第二に、「偶然の一致」があったときのこころの準備も必要です。もしかしたら、先に自分が言いたいことを言われてしまうかもしれません。そんなときは、逆に堂々と「偶然ですね」などと反応するとよいでしょう。そのとき「先生方のお手元にある志望理由書にも書きましたが」などといった一言を添えると、信ぴょう性が増します。

 集団面接のポイントをまとめると以下のようになります。
・同席した受験生にも配慮する
「私から答えていいですか」、「お先にどうぞ」など
・同じ答えでも堂々と発言する
「偶然ですね!私も同じです」と答える。「先生方のお手元にある志望理由書にも書きましたが」などと添えると信ぴょう性を増す。

2)集団討議(Group Discussion)のポイント

 グループディスカッションでは、まず積極的に参加する姿勢が重要です。
 面接官は、受験生たちの議論を観察しながら、手元の評価表にチェックを入れています。
 例えば、「積極性○点、協調性○点、理解力○点、知的好奇心○点」などなど。
 こうした基準を満たすためには、まず投げかけられたテーマに対して、発言しなければ、点数にはならないのです。黙っていれば、「〇点」です。
 ただし、その場でうまい意見が思い浮かばない可能性もあります。そうしたときの対応の仕方も訓練しておく必要があります。
 一つには、前の人が言った内容を「要約」することです。「クロイワさんの意見は……ことですね。田中さんの意見は……ことですね」などとまとめるのです。
 もう一つには、「整理」をしてもいいでしょう。「クロイワさんと田中さんは……点で一致していますね。 一方、山田さんと佐藤さんは……点で一致していますね。他にありませんか」などと振り分けるのです。このような整理は、人の話への理解力と論理的思考力を評価されます。
 さらに、要約も整理もできないときはどうしましょうか。人生には、そうしたピンチもつきものです。そんなときは、ズルい手ですが、「ただ反応する」という方法もあります。具体的には、話者のことばを繰り返したり、誉めたりすることです。心理学では、こうしたテクニックも会話で重要な要素と認められています。「なるほど、クロイワさんは……と考えているのですね(繰り返し=反射)。素晴らしい指摘ですね(誉め=承認)」などと、場を盛り上げるのです。
 こうした反応でも、ディスカッションは進みますので、発言者は協調性を評価されます。このように、自分から話題づくりをしなくても、こうしたディスカッションへの参加はできます。
 因みに、こうしたテクニックをビジネスの世界では、ファシリテーションスキルと呼んでいます。
 しかし、「自分の意見を述べる」のがグループディスカッションの趣旨ですので、ファシリテーションに徹していただけなら、当然「合格」は得られません。そうしたときには、「受験に勝つためのテクニック」として、ズルい戦略があります。純粋な受験生にこうした大人のテクニックを伝授するのは、あまり氣分が乗りませんが、書いてしまいます。
 それは、「他人の意見に乗っかる」というテクニックです。多少の演技力も必要ですが、次のように返答します。「実は私もクロイワさんがおっしゃった……ということが最大の問題だと考えていたんです。」

 グループディスカッションのポイントをまとめると以下のようになります。
・基本は、積極的発言:
まずは「口火を切る」くらいの意気込みで発言する。
・要約や整理も重要:
「ものわかり(理解力)」や「仕切り」能力をアピールする。
・奥の手……:
反射(繰り返し)、承認、意見喚起(振り)……
「盛り上げ役」で協調性を示す。他者の意見に乗っかる。

ヘルメスゼミ®について

 なお、クロイワ正一が代表を務める総合型選抜・学校推薦型選抜対策のオンライン個別指導専門塾・ヘルメスゼミ®では、面接対策指導も行っていますので、興味のある方は、下記の公式サイトをご覧ください。
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