【仕事論的エッセイ】「購入(仕事)を介してこの人(営業)と関係をつくってみようか」

最近はロボティクスツールの台頭で、人力によるいわゆる “営業” のポジションにさまざまな見解が流入してきましたね。(photo by MariusBoatca)

タクシーに乗っていたら、昭英さんが出ているタクシーADで「営業は足で稼ぐは古い!!」というメッセージが流れていてまさしくそうやって生きてきた自分はもやもやとした思いを抱えるわけですが、ええ、駆逐されゆく存在は私のような人間なのかも…笑

(画像出典:PR TIMES「ベルフェイス」)

もちろん多くの企業が、二択でどっちかだけを採用するとかはないと思うんですが、おもしろいケースが2つ身近であるのでちょっとご紹介してみたいと思います。

このケースで私はお客さんの立場でして、つまりサービスを購入する側。AさんとBさんというそれぞれ別の会社に所属する、いずれも営業職の女性は業種も同じで、両社ともにそれなりに大手であるとします。

広告宣伝費を財務計画上で潤沢にあらかじめ設けているわけでない企業の場合、都度状況を見ながら自社展開の「いまだ!」というタイミングでここぞという企画をbuyします。少なくとも自分の経験では。それなので、定期的に情報を買われないとしても連絡をくださることは、いつ来るかわからないbuyのタイミングの準備体操としてありがたいものです。でも、営業職は常に数字との熾烈な追いかけっこがあるため、今購入してくれない企業に継続的なアプローチをすることはリソースの意味からも難しい。かつ、営業担当としては「今買ってほしいセールス活動」なので、購入してくれない場合は次に行かなくてはならないし、あんまりしつこくアプローチして忌避されるのも避けたい。。

こんな状況下で1年に一度必ず購入させてしまうのはAさん。

この方、ハートが異常にタフで(ごめん)秋口の企画を年明けからセールスしてきます。こちらが何度、「まだそこまで先の計画がない」と言おうと関係ありません。推しのトークではあってもそこには、あくまで顧客側への熱意が感じられ、かえって断るのが申し訳ないくらいのひたむきさがあるのです。社内でもこの方の存在はニッチに有名で、最初はみんなあまりにもしつこいのでうんざりするのですが、そのハートの強さと最後にはこちらにゴールを決めさせてしまう力量に「うちにも欲しい人材だな…」とまで言わせてしまうのだからスゴイ。

一方でBさんはというと、顧客側への熱意よりは自社都合が優先されている印象をもってしまうセールスです。「とても素晴らしいので後悔させない」という感じ、もっと言えば「とても素晴らしい商品だからおたくもやるべきだ」というスタンスです。何度もこちらの広告宣伝の方針や決済に至る諸々を説明しても、重要なのは自社都合なのでとても強気なセールス姿勢で攻めてきます。

するとだんだんと、その会社や商品そのものよりも、このBさんという人間が好ましいかどうか?が検討のなかで非常に大きな部分を占めていきます。

この時代、もう多くの場合においてほとんどのサービスや商品は素晴らしいもの。だとしたら「誰から買いたいか?」しか最後のひと押しはないと思っています。もちろん、こちらから買いたくて情報を探している場合は誰だっていいのかもしれませんが、提案から始まる関係構築の先に購入があるのなら、「購入(仕事)を介してこの人(営業)と関係をつくってみようか」と思えることが最後のゴール手前の部分だと考えています。

私くらいすれっからしになりますと(笑)、いい仕事したいはデフォですから、せっかくなら誰と仕事するか?がワクワクの元になっている。仕事をとおして少しでも敬意を感じる人と知り合いたいじゃないですか~。

近い将来、真っ先にAIやRPAに駆逐されるタイプの人間である自覚があるので、そのときが来たら太宰の「斜陽」のヒロイン・和子のように旧世界の人間として美学と共に消えていこうと思って生きています。

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わー、感激です!ありがとうございます^^
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橘ハコ

フリーランサー会社員。広告代理店メディア局→老舗ファッション誌営業職を経て、マーケティング、コミュニケーション界隈でひっそり生息。起業経験も活かして事業立ち上げなんかもたまにやっています。他にがんサバイバー、派遣から代表取締役まであらゆる働き方を経験した雑草魂。
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