私と楽器。切っても切れなさすぎて、書き終わらない。【きらきら星変奏曲を弾く。前編】

ピアノを弾いた。10分ぐらいだけ。「元わたしの部屋」に侵入して。

数日前に散歩をしながら、きらきら星変奏曲を弾けるようになりたいと思った。ひまなうちに。

物心つく前からピアノを習っていた。2歳かららしいけど、覚えてるわけがない。そして別にうまくもない。絶対音感もない。

それでもピアノが、楽器が大好きだ。

小学生までは習い事でピアノを。学年が上がるごとに練習もレッスンもいやいややる感じになってたけど。

中学生は吹奏楽部で打楽器を。習い事としてのピアノはやめたけど、年に1度の合唱祭では伴奏を引き受けたし、家ではボカロをピアノで弾きまくってた。

高校生は軽音楽部でベースを。帰る時間が遅くなり、近所迷惑になるので家でピアノを弾く機会は減ったけど、気が向いたら弾いてた。ピアノが上手な彼氏と1回だけ、前半だけ、2台のピアノのためのソナタを弾いた。

大学でも、バンド系サークルに入ろうと思ってた。でもそこは"うぇい"の世界だった。合わねぇぇってなって入るのはやめた。

ほんわかした雰囲気の弾き語りサークルには入ったけど、同時に入った合気道部が楽しくて忙しくて、歌とギターが不得手なこともあって、弾き語りサークルはほぼ行ってなかった。

他にも、娯楽の増加、楽器不可の一人暮らし、楽器を弾ける「わたしの部屋」の喪失…。さまざまなことがあって、楽器から離れていた。

高校生までは"no music no life"だと思ってた。

でも、楽器から離れても生きていた。

音楽から離れても生きていられるじゃん。

って、本気で思っていた。

たぶん、かんちがいだった。

よくよく思い返してみれば、やっぱり私は"no music no life"な人間のように感じられる。

大学生活の前半、一人暮らしをする前は、楽器のある実家の「わたしの部屋」で過ごし、ごくたまにだけど、楽器を弾いてた。

大学生活の後半、一人暮らしのときは、歌をよく歌っていた。さっきも触れたように、私は歌が下手だ。音痴というわけではないけど、自分でわかる。かなり下手だ。それでも楽器が弾けない代わりに、誰にも聞かれない1人の家で、よく歌ってた。

一人暮らしをやめて実家に戻ったとき、楽器の弾ける「わたしの部屋」は奪われていた。

代わりに与えられた書斎は狭くて楽器を弾くこともできず、家族がいる前で歌うこともできず、ひたすらイライラしてた。

しばらくして、「元わたしの部屋」に侵入する隙が生まれた。

でも、ほんとにたまにしか、弾けない。

ピアノを習っていた幼少期からずっと、わたしは楽譜は読みながら弾くことが出来ず、手と目と耳で暗譜して弾いていた。

楽譜は読めないし、絶対音感は無いし、相対音感も微々たるものしか持ち合わせていないので、体が忘れると、もうその曲は弾けない。

子供の頃から覚えてきた曲はピアノから離れていた数年で忘れてしまったし、たまにしか弾けないということ新たに覚えることも難しく、せっかく部屋に侵入してピアノの前に座っても、何も弾けないも同然。

背に腹はかえられぬ。

わしゃ、のーみゅーじっくのーらいふの人間なんじゃ。

楽譜を読みながら、ピアノを弾けるようになろう。

そう決心した。

…。

ここからが本題の「きらきら星変奏曲を弾こう」の話なんだけど、さすがに長すぎるから前編後編に分けよう…。

私はいま、というか1000字くらい書いた段階で、そう決心した。

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