キャプテン男子有賀から銀色の聖夜に告白される世界史オタ女子茜の日記15

本庄茜。高校2年生。好きなものは世界史。彼女には、将来、サッカー部キャプテンの有賀浩太郎から告白されるという未来が待っている。友人、家族、高校生活、そして恋。茜が毎日書きとめた日記には、何でもない日常と心模様がこと細かに記録されていた。告白されるまでをドキュメンタリー風につづる、ひとりの女子高生の小さな物語。

4月22日

今日、クラスの女の子たちとの間で「海外旅行行きたいか?」が話題になった。その場にはわたしを含めて3人がいたんだけど、わたし以外はみんな「行きたい派」わたしだけ「行きたくない派」だった。

別に、積極的に「行きたくない」というわけではなく、これといった強い理由も見当たらないから、そう答えざるを得なかった。というか、世界は広すぎて特別行きたい国を絞るのが難しい。

海外旅行行くとしたら、どこか特定の国に的を絞っていくしかないよね。それを決めるのが難しい。イタリアを選んだらフランスにも行きたいし、イギリス行ったらドイツ、スイス、ロシアとどんどん広がる。ヨーロッパだけじゃなく、トルコだったり中央アジアの国々、東南アジアにもぜひ行きたくなる。

それは旅行じゃなくて、冒険に近い。そう、わたしは海外旅行じゃなくて世界冒険の旅にチャレンジしたい。どっかの国に飛行機でピューっと行ってピューっと帰ってくるだけじゃ、なんか物足りないと感じるのさ。

女の子たちに「冒険がしたい」というと、「子どもかよ」と笑われたけど。

4月23日

奥歯の詰め物が取れたので、歯医者を予約した。明日学校から直で行くことになったけど、今から憂うつだ。毎年なんらかのトラブルに見舞われ、毎年お世話になる歯医者。これまで歯医者のためにどれだけのお金を使ってきたか。そしてこれからもどれだけのお金を使うことになるのか。

だいたい、予想できる。詰め物が取れたところ以外、虫歯が5~6本くらい見つかる。そして、歯石がたまっているからついでにお掃除しましょうねと言われる。うう、あの歯ぐき血だらけになる歯石とりをやらねばならぬのか。口をゆすぐと唾液がべっとりと赤く汚れていて、ぎゃああってなる。

でも、わたしが通っている歯医者は女の先生だから、何となく安心できる。実際、乱暴に扱わず、男の先生より丁寧で親切に治療を進めてくれる。わたしの担当が変わらず女医さんだったら、たぶん痛みも最小限で済むだろう。

歯科医院の女医さんって、とてもカッコいい。お医者さんというより職人さんっぽいイメージがある。何だろう、技術的にとても難しそうで、指を支配するごとく手先が器用じゃないと務まらなさそうで、そんな世界でまぶしく活躍する女の歯医者さんはとても素敵だ。

生まれ変わったら、女の歯医者さんを目指す人生がいい。


#連載小説 #小説 #日記


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ノブアキ

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