漫才台本を書いてみようの回
辛気臭くいつづけるのもなんなんで、なんか適当なものを書いてみたい。
しかし以前やったような嘘の日記を書くのも芸がないので、なんとなーく前々から書いてみたかった漫才の台本を書いてみようと思う。
コンビ名と演者の名前は適当に仮名で。
仁科: どもー、涅槃像ですー。
馳: 仁科と馳で涅槃像です。よろしくお願いします。
仁科: 俺さ、ものすっごく怒りっぽいのよ。
馳: あー、しょっちゅう怒ってるもんね。世間とか社会とかに。
仁科: 世間とか社会だけじゃねえよ! ふざけんなよ!! 左手薬指にネイル施してやろうか?!
馳: 新しい婚姻のスタイル? もうキレてんじゃん。
仁科: ごめんごめん。 ほら俺こんな感じだからさ、アンガーマネジメント? ってやつ? 身につけたいなって。
馳: アンガーマネジメントってあれだよね、怒りをコントロールするやつ。君ぐらい怒りっぽいと生活に支障きたしそうだし。いい心がけじゃない?
仁科: そうそう、いざ怒りそうになってもグッと堪えたらね、俺も大人になれると思うのよ。
馳: 確かにね、怒りそうになったら「6秒待つ」ってのも有名だし、君も怒りそうになったら6秒待ってみる所からやるのがいいかもしれない。
仁科: ね! だからさぁ!! やろうよ!!! アンガーマネジメントの練習!!!!! なぁ?!!!?!
馳: 今キレる所あった? 0秒噴火じゃん。
仁科: いや今のは情熱だが?
馳: あ、ごめん。
仁科: 気をつけてよね、もう。 次やったら戸籍なくしちゃうぞ?
馳: 君に何の権限があるの? 怖いよ。
仁科: それは言える訳ないじゃんwww 頭沸いてんのかwwww
馳: 自分に問いてる?
仁科: まぁまぁ、ほら、俺ファミレス店員やるから、君は客やって。
馳: え、ファミレスで練習するの?
仁科: ファミレスでも怒りを抑えなきゃいけない場面いっぱいあるでしょ。右半身奪われたいの?
馳: 沸点と報復の仕方が怖すぎるんだよね。いいよ、やるよ。
仁科: ありがと、左半身で許してあげる。
馳: 左右で価値が違うんだ……。 あー、お腹減ったなぁ。お、ファミレスがあるじゃん。ここで食べよ。ウィーン
仁科: 今ウィーンってドア開けました?! でもここにドア無いですよねぇ?!! どうやって架空のドア開けたんですか?! ふざけんなよこのダボが!!!!
馳: 近い煩い沸点低い! 分かるじゃん入店したってのが!
仁科: すみません、他のお客様のご迷惑になりますので……。
馳: 俺からアンガーマネジメントを奪おうとしている……?
仁科: やだなぁお客様、ここはファミレス。全てを与える場ですよ。
馳: そんな仰々しい場所だったんだ、ファミレス……。
仁科: ところでお客様、1名様でお間違い無いでしょうか?
馳: あ、はい。1名で。
仁科: かしこまりました! こちらのお席へどうぞー!
馳: 元気良いな。 こんな感じの店員なら大丈夫そうだけど。
仁科: ご注文が決まりましたらそちらのベルでお呼びください。あと、何か言う前に「あ、」ってつけるのやめた方がいいですよ。ムカつくんで。
馳: 大丈夫じゃない。アンガーマネジメントとか店員とか以前に人間として大事なものが大丈夫じゃなかった。
仁科: それではごゆっくりどうぞー!
馳: 微塵も思ってないだろ……。 えーっと、どうしようかな。チキンドリアもいいし、おろしハンバーグ定食もいいな。えーっと、えーっと……。
仁科: 優柔不断は嫌われますよー!
馳: うわぁ! 急に出てくるな! まだ呼んでないだろ!
ピンポーン
馳: 押すな! 鳴ればいいわけじゃないんだよ!
仁科: ご注文はお決まりでしょうか? 早く決めないと私……。
馳: 私……?
仁科: フフフ・・・
馳: あ、駄目だ、早く決めないと駄目なやつだこれ
仁科: お決まりでしょうか?
馳: あぁもう、じゃあこのチキンドリアで!
仁科: お客様。
馳: え、何、急に真顔で。注文決めましたよね?
仁科: お客様……。
馳: ……?
仁科: フフフ・・・
馳: 怖いよ! 不適な笑みを浮かべながら厨房に消えていくなよ!
……あいつアンガーマネジメント身につけるつもりあるのかな。
仁科: お待たせしましたー! チキンドリアでございまーす!
馳: お、きたきた。 ありがとうございます。 それじゃ、いただきまーす。
……なんでまだいるんですか?
仁科: 何でご注文の品をお渡したら店員はすぐ離れなきゃいけないと思っているんですか? いるんですよねー、そうやって何でも自分の思い通りにいくと思ってるやつ。だから嫌なんですよ。
馳: 自分から怒りにいこうとしてない? いや、他の仕事もあるでしょうし、食事に集中出来ませんし。流石にこっちもいい気はしないですよ?
仁科: アハハハハハハハwwwwwおwwww客wwwww様wwwwwwwww
馳: え、なに、こわい
仁科: 調子乗んなよ?
馳: 情緒どうなってんだよマジで
仁科: いいですか、お客様。 いや、もうお前はお客様でもねぇわ。 いいか、馳。聞けよ。
馳: なんで俺の名前知ってんだよ。お客様ではあるだろ。
仁科: 仁科はな、お前が店員に文句を言うのはいいと思うよ。でもNISHINAがそれ聞いたらどう思う?
馳: 唐突なYAZAWA
仁科: NISHINAはなぁ、お客様に寄り添っていたいんだよ!
馳: 怒りづらいなぁ! いやでもね、そのNISHINAさん? って方がそう思ってても、こっちとしてはどうしても気になっちゃいますよ。
仁科: さんをつけるなハゲさん太郎!
馳: 敬称つけて怒られることある?! あとAKIRAのパロディやるにしても下手くそ過ぎるだろ! なんだハゲさん太郎って。 不味そうな駄菓子かよ。
仁科: 美味しいよ!
馳: 無い駄菓子のことでキレるなよ!
仁科: もー、我儘ばっか言ってぇ。 そんなこと言ってたらずっと寄り添っちゃうぞぉ?
馳: NISHINAさんみたいに?
仁科: さんをつけるな! この……この……
馳: この?
仁科: 髪なし……肌色……アデランス……
馳: 下手ー! AKIRAのパロディ下手ー!
仁科: もうそういうのはいいから、早く食べてくれます?
馳: 食べ終わるまでマジで居続けるの?
仁科: だってNISHINAが……。
馳: 分かった分かった。とっとと食うからとりあえず黙っててくれ。
仁科: なんでお前の言う通りにしなきゃいけないんですか?
馳: 敬語なのに乱暴な二人称だと頭バグっちゃうね! とにかく食べさせてくれよ!! 寄り添ってていいからさぁ!
仁科: え、それって……。
馳: ほら、左手薬指。施したいんだろ?
仁科: ネイル……!
馳: 明日、一緒に役所行こうな。
仁科: 戸籍……!!
馳: 怒りっぽいお前も好きだけどさ、でも、俺は笑顔のお前が好きだ。
だから、俺の半分をお前にあげるから、お前の半分を俺に分けて欲しい。
仁科: 右半身……!!!
馳: な? だからもう怒るのはやめて、俺と笑って暮らそうぜ、仁科。
仁科: さんをつけろよデコ助野郎!!!
馳: そこは元ネタ通りキレるのかよ!! もういいよ!!!
仁科・馳: どうも、ありがとうございましたー。
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