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日進月歩 ~Road to MBA~#71

2020/12/21:シードマネジメント特講1B⑥
 月曜日はシードマネジメント特講1Bとなります。先生は変わらず実務家であり、実務と学問を融合させている笠原先生の講義6回目です。早いもので月曜日は年内最後の授業であり、年明けあと1回になってしまいました。

 この講義で何度も取り扱っている、「デジタル変革の課題定義と解決方向について」の復習をし、その後NestleのGlobeプログラムについてディスカッションを実施しました(なぜか今回の講義はずっと私がいるRoomだけ2人での議論でした)。まずは、”ICT/DXプロジェクトが成果につながっているとは限らない。のはなぜか?”という議題について復習し、NOKIAの例を基に経営の本質は”環境適応業”であることを再認識させていただきました。

■ICT/DXプロジェクトが成果につながっているとは限らないのはなぜか?
 ✔  IT部門が中心になってしまい、全社的に理解が出来ていないため
 ✔  既存にリソースをとられてしまっており、リソースが足りていない
 ✔  目的やゴールを見失ってしまう(何をしようとしていたのか不明)
 ✔  言うことは分かるが、自分の仕事ではないという感覚
 ✔  新しいことをする場合に組織からの反対勢力が存在してしまう

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※NOKIAの移り変わり:環境に合わせて事業を変化させて対応している

 新しい技術や市場形成における要素を基に、「新事業の機会の窓」をいかに見つけられるかが重要・・・気づくためには”環境”を常に気にして把握する(4C分析)必要がある。①経営環境を把握(現状分析)した上で、②良質的な仮説(戦略:Strategy)を立て、③実行する組織(Organization)を作り、④組織に基づいて行動(Actions)することで、プロジェクトが推進されていくと学んだ。更にこのプロジェクトを推進していく上で必要なことを洗い出してみると、以下のようなアプローチがあることを教えていただいた。

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 ✔  言葉の定義を合わせる(共通語を作る)
 ✔  戦略や目的を明確にする
 ✔  戦略論をまず研修して植え込む(テクノロジーの話にしない)


■ディスカッションケース:NestleのGlobeプログラム(組織について)

 ここまでの内容を基に、講義内でケースディスカッションを実施した。新しいプロジェクトを推進していく際の難易度、成功の鍵、キーパーソンを整理した上で組織構築をどうやっていったらいいか。役員会議での承認などを含め、企業全体をどう動かしていくか、事例を基に振り返りさせていただいた。
 プロジェクトの責任者を任されたクリス・ジョンソンの戦略を紐解いていく上で、”ずる賢さ”というのも生き残っていくには必要なことなのかもしれないと感じるようになった。正直で誠実だけではうまくいかないことも多い・・・昔から実体験をしていたが、なかなか受け入れられていない自分がいた。事例から上司の受入れを拒否した理由(成功要因がスピード感をもって一致団結してやるため、キーパーソンがそれぞれのゾーンマネージャーだった点)なども読み解け、役員会議でのコストについて答えられなかったのも戦略であったかのような、実際には分からないが裏の考えも憶測としてご紹介いただいた。このように自分が実施できる環境を自分自身で作り出すのも能力であり、必要な要素であると感じている。私は自分自身で考えると、この部分の能力が足りずうまくいかないことが多い。是非、来年は「組織論」をいくつか学んで、推進できる存在になれるように努力します。


         立教大学大学院ビジネスデザイン研究科   平岩 宗

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