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日進月歩 ~Road to MBA~#81

2021/1/20:スタートアップ・ストラテジー2⑦
 水曜日はスタートアップ・ストラテジー2となり、引き続き数ある企業の経営者だけでなく、スポーツ(スキー)においても共通点が多い高柳先生の講義の7回目となります。本日でM1における水曜日は最終授業となります。

 本日は、秋学期2における数々のゲストスピーカーの方々の振り返りと総括といった内容で、受講生との議論がメインで進めていった。

■株式会社BONX(BONX INC)
 大きな要素として、➀「ハードウェア」と「ソフトウェア」の組み合わせと、②equity finance=storyの要素について議論を重ねた。まず、➀についてはこれまでの議論でも多く問いがあった”ウォーターフォール型”と”アジャイル型”についてお話があり、加えてアップデートが可能か、エンジニアも全然違う教育を受けているといった融合に関する難しさというものを、改めて講義いただいた。また、②資金調達については、改めて(A)dept finance、(B)equity finance、(C)クラウドファンディングのご説明をいただいた上で、”企業価値”という論点にも発展した。さらに、国による環境の違いといった背景で、投資家が見る視点の違い(日本は短期的、米国は長期的)というものもお話をいただきました。その内容から派生し、「文化」といった論点にもなり、日本=ウォーターフォール型、米国=アジャイル型といった例を多くご説明いただき、日本はアジャイル文化に対して大きな遅れをとってしまっているともお話いただいた。
※「日進月歩 ~Road to MBA~#52」参照


■株式会社アルム
 医療×ソフト(クラウド)で、人と医療と介護を繋いでいる中で、「利益における事業の継続(チャンスの機会)」といった要素を考察していると感じていました。過去にも動画プラットフォームで起業している経験から、ソフトと何かを組合わせすることで、ビジネスに発展しないかを考え、”医療”というのに行き着く。上場している企業としては、「時価総額=企業価値」という判断になるが、とてつもない金額をたたき出しているようである。私は、その中でも”国・地方”や”医師”との関係性をうまく戦略をもって形にしていることが心に残っています。スポーツの世界では、国と上手く付き合い事業を拡げていく民間企業がなぜ出てこないのか・・・業界で働いていると少しずつ見えてくるものがある中で、課題解決に向けて方向性は間違っていないのだと考えさせてくれる講義であった。
※「日進月歩 ~Road to MBA~#57」参照


■一般社団法人ソーシャルアントレプレナーズアソシエーション
 大きな要素として、➀デジタルネイティブ理解と、②社会性と事業性の両立は相反なのか共生なのかについて議論を重ねた。まずは、➀で受講生の中に現役高校生教師でもある方から、「高校生の思考の実態」をお聞きしながら、SDGsについて考え方が大きく変わっていると感じることができた。社会課題への取組みに対して見返りを求めていた以前から、見返りを求めず社会貢献をしたい、自己肯定感や効力感を得たいといった理由に変わってきているようだ。でもなぜこの思考の変化が起きたのか?それを紐解くのはとてつもなく難しく、未だ私も比較しても分かっていない。
 また、SNSの普及にともなって”パノプティコン”という新しい全展望監視システムではなく、”ノンパノプティコン”となってあらゆる方面から見られてしまう背景からも、自身をどう見せていくのかといったところに気を使わなければいけない上に、②社会性を高めていくことが、結果として”稼ぐ”ことにも繋がることが可能になると知っていることが、変化が生まれてきた要因なのではないかと考えている。
※「日進月歩 ~Road to MBA~#62」参照


■認定NPO法人カタリバ
 ここでは、「非営利団体」という起業の選択肢について議論を重ねた。国からの免税制度が受けられていることもあり、その中で事業利益を配当してはいけないといった決まりも存在する。キーワードとして出たのは、”自由度”や”寄付による収益”という内容であった。何かを始めることや変革をしようと思った場合に、社会課題に対して取組みする場合の見せ方が優位である反面、様々な調整や乗り越える壁が株式会社よりも多いように感じた。また、”エンティティ”がなんなのか、「資金調達」や「起業の種類」によっても大きくその後が変化してしまうため、自分のやりたいこと”目標”を見定めた上で、バランスをもって選択することが必要になる。
 日本のスポーツにおける競技団体も”公益財団法人”や”一般社団法人”が多く、”株式会社”は存在していない。スポーツ×ビジネスがどうしてもかけ離れてしまっている要因がこれなのか、そうでないのか、この講義をきっかけに問題意識として表れてくるようになったため、M2でこの問題について調査していこうと考えている。
※「日進月歩 ~Road to MBA~#67」参照


■株式会社ラバブルマーケティンググループ
 デジタルマーケティングの業界の中で、戦略として付加価値や単価で差別化が難しい「運用」に特化し、MOSプラットフォームという新しい世界観を創り出していく過程をお聞きしましたが、”人材採用の不確実性”という社会課題に着目しているともいえる。適切に運用できる人材は数少なく、大手企業との関係性を含めて、製造業における”FOXCONN”を目指す戦略について振り返っていった。しかしながら、私はこの講義で一番心に乗っているのは、”整合性”というキーワードであった。まず、自分自身が誰から見ても実施しているといった世界観を創り出すことができなければ、チームで同じ世界観を共有できないと考えている。自分に妥協しない、この言葉を胸に刻んだ講義であった。
※「日進月歩 ~Road to MBA~#75」参照


 最後に、この講義をとって感じたことは、自分自身が「無知」であったこと。出てくる言葉の意味を調べることから始まることが多く、先生や受講生と同じ”共通言語”を理解するまでの時間を要してしまった。常に学び続ける、共通に話が出来るように言葉を理解する重要性を改めて感じました。

平岩 宗(ひらいわ しゅう)
1986年12月14日生まれ(34歳)/愛知県出身
【サッカー】U-12日本代表候補/愛知県国体選抜(高校)/JFL108試合・天皇杯7試合出場(通算115試合1得点)/関東サッカー/埼玉県サッカー
【ビジネス】株式会社ビーコンインフォメーションテクノロジー/コムテック株式会社/株式会社ミスミグループ本社/独立行政法人日本スポーツ振興センター(西東京市スポーツ推進委員)
【学校】中京大学附属中京高等学校/駒澤大学経済学部/立教大学大学院ビジネスデザイン研究科

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