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9226kmというセルビア〜日本の距離を新宿〜渋谷間の距離に変えます。テクノロジーの力で。

先日、とあるクラウドファンディング(以下CFと表記)を開始させた。

https://camp-fire.jp/projects/view/58195

"日本初招聘国!セルビアの侍"Senshi"のJapan Tourを開催したい!"

呼んだきっかけ、このCFを開催する理由等は上記URLから説明文を見て頂ければいいのですが、ここではテクノロジーの力で何を起こすことができるのかを音楽に重ねて説明しようと思う。

世間一般的には海外バンドを日本に呼ぶには大きなプロモーターが行うのが通例だと思う。音楽が好きな人は少しでも聞いたことがあると思う「サマーソニック」を仕切るCREATIVEMANや、ウドー音楽事務所、ROAもお世話になっているH.I.P等。もちろん彼らはビジネスなので収益を多く出すために、海外で人気なアーティスト=動員が見込めるアーティストを中心に日本に呼んで運営・券売手数料から収益を得ている。当たり前だが、赤字になってしまうので動員が見込めないアーティストは極力呼びたくない。これはビジネスなので至極真っ当なことである。繰り返すが、赤字は出したくないのだ。

興行での動員が現状わからないけど素晴らしいアーティストもたくさんいれば、「タワレコの一階にCDが置いて無い」アーティストでもいいと思ったアーティストに対する自分のその感性だけは周りに流されずに信じ続けたいし、こういうアーティストこそ日本に呼びたい、とインディペンデント魂に火がついてしまったというお話でもあります。

〜インターネットがある限り、誰でもコンタクトは取れる。そして呼べる〜

youtube、soundcloud、spotify、applemusic等で24時間365日好きな音楽と出会うことはできる。その気になったバンドのHPを調べることも、SNSアカウントを調べることも簡単にできる。そして、本人達やMGRが読んでいないということがない限り、メールやメッセージをそこから送ることだって容易にでき、配達員が手紙を無くすリスク等一切なく、オンラインにいる限り100%相手方に送りきることができる。相手が有名無名問わず、思いの丈は24時間365日、しかも確実に相手方に伝えることができるテクノロジーは、既に、とっくに、確立している。

先述でプロモーターは「赤字は出したくない」と書いたが、別にプロモーターでなくても赤字は出したくはない。赤字は出したくはないと言っても、そもそもの赤字か黒字かの損益分岐金額はプロモーターだろうが個人だろうが知る必要は出てくる。赤字を出したくないなら。出来るのかは別として損益分岐金額さえ分かれば少なからず赤字にならないプランニングはできるのだ。

下記、今回のSenshiのJPツアーの収支表です。(CFページより抜粋)

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※14日間滞在できる「興行2VISA」での申請を前提とし、Senshiメンバー4人+通訳兼ドライバーの私、合計5人分の滞在費、移動交通費とする。
※宿泊費はひとまずホテルでの宿泊を前提とするが達成金額次第ではシェアハウス等も視野に入れる。
※チケットの発券状況やグッズの販売状況によってはプラスになる場合のある余裕を持った概算でもあるが、その際の売上はツアー終了後にCAMPFIREにて報告することとし、日本アーティストのセルビア行きの為の渡航費・VISA申請費・滞在費に原則当てることとする。

1、Senshi 1st full albumのCD作成・・・・100,000円(1,000枚作成の予定)
2、Japan Tourの為の往復渡航費・・・320,000円(メンバー4人分往復チケット代平均8万円換算)
3、VISA申請費・・・200,000円(成果報酬制度で変動ありの為1人あたりの平均金額で算出)
4、日本での滞在費・・・490,000円(5人分のホテル宿泊費用とする)
5、日本での移動交通費・・・350,000円(高速代・ガス代・レンタカー代毎日車を使った前提での平均)
6、ライブハウス会場利用費・・・1,000,000円(予約予定ライブハウス終日貸切の場合の合算金額)
7、グッズ制作費・・・100,000円〜300,000円(CFでのリターン数、チケット販売状況によって変動)
8、出演アーティスト報酬・・・200,000円〜800,000円(ツアー参加打診予定のバンドによって変動あり)
合計・・・3,560,000円

最も多く費用がかかった際の概算での支出の内訳は以上となります。

また、下記収入の概算内訳を記載させて頂きます。
※グッズ販売はグッズが完成したら通販サイトでも販売予定です

1、予約予定ライブハウスの予想券売売上・・・1,120,000円(3500円 x 320枚)
2、グッズ販売売上・・・960,000円(前売り券購入者320名様全員が少なくともTシャツ1枚を購入してくれたと仮定)
3、CD売上・・・960,000円(同様に、前売り券購入者320名様全員が少なくともCD1枚を購入してくれたと仮定)
合計・・・3,040,000円

以上の支出と収入の計算から、現状マイナス520,000円と試算しております。

もちろん、支出は最大にかかった場合、収入も最低限から算出しておりますのでこちらは増減するものだと考えており、最も妥当とする損益分岐金額として今回は2,500,000円と設定させて頂きました!

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この収支予想は、特に収入の部分は実際もう少し厳しい結果になると考えているのと、逆に全員が毎日ホテルで一人一部屋なんて贅沢はしなくていい、毎日レンタカーを使う必要があるかわからない、と既に話していたりするので、そこで帳尻は合わせることは出来ると考えていた。また、CDのプレス代金は入っているけど、肝心のレコーディング費用は?と、お思いの方もいらっしゃるかもしれない。Senshiのメンバー、GtのSrdjanはマスタリングまで出来るセルフレコーディングエンジニア(音源聞けばわかる通りレベルは非常に高い)なので、そこの金額はかからない計算としている。レコーディング費用も、となるとフルアルバムとなるとレコーディングスタジオ代としてプラス50万円~80万円はかかっていただろう。

あくまでテクノロジーは進化してはいるが、経験値があってのものでもある。私はプロモーターのように「招聘のプロ」ではありませんし1アーティストが日本にくるのに最適な方法も知らなければ、実際かかる金額の平均も知らないのでこのような算出方法になってしまうのが「個人」と言われてしまう所以だと思う。それでも必要最低限のものはインターネットで全て情報は手に入る。その方法が良いか悪いかは別として。

でも、面白いことに、呼べるんですよね。プロモーターのように予め大きな予算を持っていなくても。CFを使えば。もっと言えば熱量さえあれば。


〜お金が先に出るか、後に出るかで夢は叶う〜


通常通りプロモーターがアーティストを日本に呼ぶとなった場合

お金が先に出て行き実際蓋を開けてみないと黒字か赤字かわからない、それがCFを使えば、始まる前から蓋は既に空いており金額は明確

お金の出入りの順番が変わるだけでお金を持っているかどうかはもはや関係無くなる。この時点で企画者はプロだろうが素人だろうが関係なくなる。尚且つ、応援する側が、企画者側の意図、夢というのを、とてつもなく近い距離で体感出来るようになる。これって、テクノロジーの進歩、と何度も言ってはいるが、実際のところ本来あるべき応援方法の姿に戻っただけ、だとも思う。正に理想の、応援方法。

1、テクノロジーの進歩という名の本来あるべき応援方法の姿に戻したCF

2、招聘に関するVISA等のちょっとした知識

3、言語

この三つを駆使すれば、距離など気にすることなく海外にアプローチが出来るようになった。

今でこそ新しいことにチャレンジしているという側面が強いと思うが、数年後、確実にこの方法が一般的になり、今以上にセルフプロデュースのアーティストが増えたり私のように海外からバンドを招聘しようとしたりする人が増えるはず。その分、より、本物しか残らなくなる。中途半端なものが消えていく時代になっていくだろう。

このCFを走らせるに当たり、当然、ネガティブな意見も出て来るだろうなと思ったらこんなことを言う方が。

別に何を言われようがいいんですよ。怒りもしないし、この方とは価値観が違うだけですから。もし仮に250万円集まらなかったら答えは非常にシンプル。

「Senshiは本物ではなかった」

これだけ。本当に、これだけ。とやかく言われる筋合いは無い。また認められるよう出直せばいいだけ。ただ、私は出来る出来ないで物事は決めてないです。やるか、やらねぇか。

テクノロジーの進歩によって本来あるべき姿に戻りつつも、よりクオリティ、企画に磨きをかけないと認められない時代になる、というのはクリエイター、アーティストの価値を守る為にも私はいい時代の流れだな、とも感じる。

音楽以外で言えば、私は、スマートフォンのカメラがもっともっと進化していって欲しいと考えている。(私が中学生の時に大流行したJ-PHONEのSHシリーズ(Dragon AshがCMソング)と比べれば既にとてつもないクオリティではあるが。)ライブカメラマンの価値が今以上に上がるからだ。現状、自称カメラマン(自称兼バンドスタッフ)が増え過ぎている。どう考えてもお客さん目線で撮った臨場感溢れるライブ写真の方が圧倒的にイケてる場合もある。しかもギャラ無し。こういうのはネットにバンバンあげて欲しい。photoshopを使わなくても親指一つで編集できるアプリ、高性能なスマホカメラ、どんどん増えて欲しい。カメラマンの仕事がなくなるって?技術の進歩に逆らうことは出来ないので、存在価値は自分で高めてください。お客さんが撮った写真と同等レベルのクオリティになってしまう時代はそんな遠くはないはず。

話は逸れてしまったが、、、

スポンサーつけてやるとか、他にも方法があるのは百も承知。その方が招聘するに当たって一番リスクが少ない理想的な形ではあると思うが、私はそこに魅力は一切感じなかった。大人のアソビ、がしたかった。知らないやつがやってる何か面白いことに、色んなやつをどんどん巻き込まれていく姿を見たかった。今回もそう、葉隠の公之武さんなんか連絡を取った翌日にファミレスでお茶をした。本当に、気持ちのいい、音楽を楽しんでる大人だった。この方とは一生お付き合いしていくんだろうなと、勝手ながら感じた。こういうアナログな部分はテクノロジーは進歩していっても消えないし、より、重要になってくる部分である。


応援・支援する側は、今回はCAMPFIREというCFプラットフォームを利用したが、まずはそこでアカウントを作る必要が出てくる。そしてその後、リターンを決める。


登録〜リターン実行まで、10分はかからないだろう。


新宿、代々木、原宿、渋谷の山手線間、7分の間に、ヤツらは9226km先から素晴らしい音楽を奏でに日本にやってくることが出来るのだ。


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