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マンションで盆栽を始めたい人へ

こんにちは。今日は盆栽をマンションやアパートのベランダで育てるコツについてお話ししたいと思います。これから始めてみたい人の参考になれば幸いです。

盆栽を育てる環境の条件

まず最初にお伝えしたいのは、盆栽が原則外で管理するものであることです。床の間などの室内に飾ってあるイメージがあると思いますが、あれはどちらかというと特殊な状況で、室内に置くのは長くても2〜5日間ほど。それ以外の長い時間を外で過ごすことになります。

そのため、残念ながら全てのお宅で盆栽を育てられる訳ではありません。これから、盆栽を育てる最低限の条件を、マンションで管理している私の体験を元にご説明します。

まずは日照条件の確認

まず最初に確認しておきたいのが、日照条件です。ほぼ全ての盆栽が日光を好みますので、全く太陽の光が当たらない場合は、残念ながら盆栽の管理には向かないお宅になります。引っ越しましょう。

個人的には、早朝〜お昼すぎくらいまで太陽の光が差す環境が理想だと思います。

一日中太陽の光が当たる場合、盆栽的には元気に育つので嬉しい環境ではあるのですが、その分土の乾きが早くなり、1日に数回水をあげる必要があります。私もそうですが、平日の日中働いている人にとってはかなり厳しい状況です。

その点、半日陽が当たるくらいの状況であれば、朝と帰宅後の水遣りで、夏場でもギリギリ凌げます。また、あまりに土の乾きが早い場合は、鉢の下に受け皿を置いて、鉢が少し浸かるくらいまで水に浸す方法(腰水)もあります。

一方で、お昼過ぎから日没まで陽が当たるような環境の場合。特に夏場の西日が強すぎることで、葉がチリチリに焼けたり(=葉焼け)、鉢が高温になり根をが弱って調子を崩すこともあります。西日が避けられない場合は、遮光カーテンで保護してあげるなどの対策が必要です。

ちなみに、私の家の場合だと、春夏は6時〜12時前、秋冬は7時過ぎ〜12時半くらいまで陽が差す環境です。感覚的にはあと1、2時間ほど陽が当たるとベストだと思いますが、この環境でもなんとか育てられています。季節によっても日照時間が違うので、その辺りは育てながらコツを掴んでいくことになります。

風通しの確認

次に風通しの状況を確認しましょう。障害物の影など全くの無風だと、湿気や熱気がこもり、害虫の繁殖や、病気に繋がってしまいます。そのため、なるべく高い位置など、適度に風が吹く場所を探し、盆栽同士の感覚を少し開けてあげることで、通気性がよくなります。

逆に、風が強すぎる場合も対応が必要です。私の場合は1階に住んでいるので特に気になりませんが、マンションの上の階になると、常に強い風が吹くこともあります。そのような場合は防風ネットや、鉢を針金やビニール紐で棚に固定する(落下防止)などの保護が必要になります。特に冬場は乾いた冷たい風に晒され続けることで、細い枝が枯れることもあるので注意したいところです。

とはいえ、本来厳しい自然環境で育っている木も多く、過保護もよくありません。実際に樹の調子を見ながら試行錯誤することも楽しみの一つです。

盆栽置き場の確保

上記の日照条件、風通しをクリアしたら、次は盆栽置き場の検討です。ベランダの床などに直接置いてしまうと、床の温度の変化をダイレクトに受けたり、虫が寄ってきやすいのでオススメしません。

基本的にはどの愛好家さんも、自作で自宅に合った棚を設ける場合がほとんどです。私の場合は、木製のブロック×2の上に長い板を這わせたり、無印の木製ラックに室外用の塗料を塗って使ったりしています。

ちなみに、ラックの便利な点は、緊急時に防風ネットなどでぐるっと巻いて保護するのが簡単な点です。角度的に下段は陽が当たりにくいのですが、割とオススメ。

まだ始めたばかりで鉢の数が少ない場合は、屋外用の椅子なんかを代用してもいいと思います。ガチ勢には、安価なイレクターパイプなどで完全にベランダにフィットした棚の自作もオススメです。多分今冬中に私もこれやります。

環境が準備できたら...

以上、ざっくりですが盆栽管理に適した環境をご紹介しました。個人的には広い庭よりも、むしろマンションやアパートのベランダの方が初期投資も少なく気軽に始められると思います。

また、盆栽を始めると気温や湿度、天候や太陽の動きなど、自然に敏感となり、眠っていた動物の本能っぽいものが呼び起こされたような気になります。台風が来たりすると一斉に盆栽仲間がざわめき出して楽しいです笑。

次は最初に揃えるべき盆栽道具についてお話ししたいと思います。

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