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会話。
そういうひとは会話をしてるんだよね。久々に電話をしたあなたがそう言っていた。会話、人間関係を円滑にするもの、相手がはなして、それにこたえるもの。それだからか、おもうことが少ないんだよね。ひとりじゃないから、ひとりでおもうことも少ないから、いつも周りにひとがいるから、その人はいつでもその周りのひとたちといい関係を築き続けるために会話をつづける。あなたに思ってほしいときでも水面を滑るように滑らなかな会話をつづけるから、わたしはつまらないなあと感じて、それでもあなたはうまくやっていけるらしい。もしかしたら文章を書くことは、会話できなかったものたちの現れなのかもとおもう。意外と、いろんなものをみて、いろんなことを思って夜になってるよねー。

寝坊。
最近寝不足気味だったから、といっても夜更かしをしていたわけじゃなくてやたらめったら早起きになっていた、今日は7時に目が覚めたあとベッドの上で携帯を握りしめて二度寝をしていた。二度寝特有の、あの起きる瞬間の一瞬のめざめ。窓の外がいつもよりずっと明るかったから、間違いなく9時は回っているんじゃないかとおもって携帯をみると9時20分。今からダッシュしても遅刻かも、とおもって顔をあらって歯をみがいてひげをそって、朝ごはんはいいやと思ってバス停まではしると、途中の4つの信号が全部青でこういう時は運があるなと感心した。たまたま座れた座席が、外の様子がよくみえる場所でじっとみていたらいつの間にか大学で、またはしって8分遅刻した。

ねえ。
ねえ、と話しかけられることが今日は多かった。知らない人にカフェで3回も。1人目は、ねえ、充電器をコンセントから抜いてくれない?のねえ。自分のリュックが彼女の充電コードをひっかけていた。2人目は、ねえ、この席誰か座ってる?のねえ。彼はテーブルに置かれた飲みかけのカプチーノを持ちながらすこし迷った顔をしていた。ついさっき、充電器を抜いた彼女はすでに立ち去っていたから、たぶんもういないから使っていいよ、と答えた。彼はちょっと安心した顔をしていた。3人目は、ねえ、ここに置いてあった私の珈琲、知ってたりしない?のねえ。充電器の彼女だった。あーあなたまだいたんだ、もう帰っちゃったとおもったから彼にさげてもらったよーと答えると、ちょっとかなしそうな顔をしていた。ごめんごめん、大事なカプチーノだったよね。4人目のねえは、ねえあなた、私の充電器をコンセントにさしてくれない?のねえ。もちろん良いよー。そして5人目のねえは自分だった。ふと離れたカウンターをみると、そこにはさっきの飲みかけのカプチーノがまだ置いてあって、あ、彼女に言おうとおもう。彼女はすこし離れた席に友だちと移動していたから、席を立って肩をトントンとした。ねえ、あなたの珈琲、まだカウンターにあるよ。彼女はパッとカウンターをみてそれを発見すると嬉しそうに笑って、あなたありがとう!と大事なカプチーノを取りに行った。思えばあのカフェだけで、ねえは5回もあった。ねむいねえ

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