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逆張りで会社内の個人ブランド構築方法

さて、今回は、会社内のブランド構築方法の一つをご紹介します。

私は、勤めてきた大手一部上場企業2社において個人ブランドを構築してきましたが、本当に大きなメリットを享受してきました。

では、会社内での個人ブランドが明確に構築されると何が良いのでしょうか、わかりますか?

会社内で個人ブランド構築するメリット

大きく2つあります。

1. 自分のやりたい仕事を行いやすくなること

 自分の価値を理解してもらえれば、こちらからこんな仕事したいと言わなくても、色々なところから自分のやりたい仕事のお誘いが来るようになります。

2. 超上流の業務(例えば事業企画・製品企画など)を任せてもらえ、しかも一流から指導を受けられること

 これは、非常に大きいメリットですよ。だって、超上流の仕事は、会社内ですごいバリューを発揮するところなので、会社も期待し、すごいメンバーを揃え、かつ外部からは一流のコンサルタントなどがつき、一緒に仕事できます。大変ですが、めっちゃ成長できます。

はい、メリット理解していただけましたか?

でも、大手企業においては、他者に勝てる実力がないと基本的には明確なブランドが構築されません。

そのため、私は、ブランド構築するために、逆張り方式(戦わない方法)を使ってきました。

その経緯をストーリー風で逆張り方法を紹介し行きます。

私がどのようにしてブランド構築したのか

逆張り方式は、会社にいる社員の方とは違うスキルを持った人で、かつ、そのスキルはバリューをできるものでないといけません。

私は、コンピュータサイエンス修士(研究は、ロボティクス・機械学習)を持っていました。(少し蛇足ですが)大学院中は、友人と株式投資の研究もしていたため、自動売買システムの作成した経験、企業のビジネスモデルや会計知識を習得しいました。

その知識や経験をもとに、勤めたのは、機器の製造販売を行っている大手企業で、そこのコア技術は、機械(筐体)設計です。

実は、就職活動するまで、そんなコア技術を持っていることは知らなかったのですが、面接の時に、開発系のトップの方から、「あなたのような専門性を持っている人はほとんどいないよ」と言われ、「これは面白いしおいしいかも」と思いました。

専門性の逆張りはなぜおいしいのか

なぜ、おいしいと思ったのか、わかりますか?

実は、自分の専門性は注目されるくらいのスキルレベルではなかったことがポイントです。

大手企業となれば、超一流大学で、すごい研究していた人ばかりです。自分のスキルは底辺ではないにしても、その一流の人たちからすれば、埋もれちゃうだろうなと考えていました。

さぁおいしいと思った理由を言いますと...

シンプルに、目立ち、一目置かれる存在になり得ると思ったのです。

そうすると先ほど記載した通り、自分のやりたいことができたり、重要プロジェクトに呼んでもらえたりと、すごい良いサイクルに入っていくことができます。

すごい環境を会社が整えてくれるのです。

では、どうやって、専門外の私を採用してもらったのでしょうか?

専門外の自分を採用してもらう

やったことは、非常にシンプルで、

次の面接までに自分の専門性が企業にとって、どのようなメリットがあるのか必死に考え、それを面接でぶつけたのです。

私の場合は、機械のインテリジェンス化で、どれだけ生産性の高いサービスを提供できるかを熱弁しましたよ笑

今考えても、6年後には、その考えた内容が中心のプロジェクトが会社内で走り、9年後には製品となり、新規事業になり、一定の事業規模になりましたので、まあまあ筋が良かったんじゃないかなと思いますけどね(自画自賛)

じゃ、会社に入った後どうしたら良いのか?

一番近しいところの内製化をし、ハードルの低い社内先駆者になる

これは、何をしたら正解なのかと言うのはないのですが、私は、まだ会社で取り組めていなかった組込みソフトウェアの内製化を取り組みました。

今まで外注していたところを内部組織で実施するので、結構地味な作業ですが、会社内でやっていない領域を取り組んだ先駆者になれるからです。

先駆者になると、その領域においてスキルと経験があるとみなされる、要するにブランドが社内で構築され始めます。

また、(本筋から蛇足しますが) 新しいことを社内でやってみると色々なスキルがつくのでオススメですので、2つほどそのメリットを展開します。

1. 社外交流に積極的になり、短期間に質の高い濃厚な知見を得られる

 社内で知っている人が少ないので、社外の専門家にアプローチをしますが、そこで得られる知見やコネクションは、もちろん社内で獲得できません。仕事として社外交流をするため、スポットコンサルティング契約によって業務委託しますが、この場合、先方の本気度が高く、濃厚な知見を習得できます。(金銭的なモチベーションってスゴイデスネ...)

2. 業務プロセスの構築を経験できる

 私は開発業務でしたが、全ての業務おいて言えることは、アプトプットの品質を保証するためには、業務プロセス設計が必要となります。ここで初めて、業務プロセス設計を1から経験できるのは、今後訪れる全ての業務を効率的に、効果的に遂行できますし、新しい業務を行う際の情報吸収度合いが違います。なぜならば、品質保証するための業務プロセスという観点で物事を見ることができるようになるためです。これは机上でISO9001などを勉強するのとはレベルが違い、実感値として業務プロセス設計スキルを身につけられます。

蛇足が長くなってしまいましたので、本筋に戻します。

小さいところで(意図せず)始まった逆張りのブランド構築ですが、その後社内ではビッグプロジェクトに呼ばれ、エンジニアだけではなく、事業・商品企画全体をするようになっていきました。

では、この後、自分のやりたいことがあり、転職をするのですが、そこでも使った逆張り人生談をします。

自分のやりたいことを転職先で実現するために、何をすべきかわかりますか?

自分のやりたいことは、その領域を経験していない企業を選定し、転職する

逆張り人生として、転職する際の企業選択も、もちろん逆張りですよ〜。

やはり、無意識に逆張りする習性があるのでしょうかw

2社目の逆張りブランド構築は、転職先選定と面接から始まります。それによって、企業における自分のポジションが決まります。そして、そのポジンションが自分のやりたいことの推進を強力にサポートしてくれます。

1. 転職先の選定:自分のやりたいことは、その領域をやっていない企業を選定する

 これ、一見おかしいと思うのですが、逆張りは反対方向に向かいます。自分が実現したいことを逆算(いわゆるバックキャスティング)すると、その分野にプロフェッショナルが少ない方が、大きなことを任せてもらえますし、新規事業領域の場合は、外部から人材調達をする傾向にありますので、需要と供給が実はマッチしています。

 そして、いきなり事業設計という超上流業務まで任せてもらえます。超上流をやらせてもらえるということは、最初にも記載しましたが、結構な投資をしてもらえ、自分の成長につながります。これをやりきった場合は、前回の開発領域という小さい範囲ではなく、ビジネス領域における圧倒的なブランドが構築されるでしょう。(この書きっぷりからわかる通り、現在鋭意実践中です)

 でも難点は、そのような企業を探すのが非常に大変なんです。理由は、これからやりたい領域を掲載しており、かつ、自分のやりたいこととフィットしているところを探さないといけないからです。6社くらい面接しましたが、ほぼ全滅ですね笑。ほとんどの会社は、新規事業の人材募集の割に、キゾン事業しか考えていない人が面談しますので、全然フィットしません!結構な労力なので「なんなの〜!」と心で叫んでました。それでも根気よくやった私の場合は、新規事業が何度も成功させている企業が自分のやりたい領域について募集をかけているのを見つけ、すぐに応募しました。

2. 転職面接:前職の「逆張り経験」・「技術・事業領域の専門性」を前面に出す

 あとは、どうやって採用してもらうかという点では、基本的なスキルとして「技術・事業領域」の専門性を見られるのは当然として、実は「逆張り経験」が一番刺さります。これは、面談したけどフィットしなかった企業でも同様でした。

 逆張り経験の何が刺さるのかわかりますか?言い換えると、あなたが採用側だとどのような人を欲しいと思いますか?

 一番刺さるのは、会社内で新しいことをやり、それをやり遂げた経験なのです。なぜかといえば、新規事業開発のほとんどは、検討するだけで、何もしないうちに終焉を迎えるため、その能力の重要性を理解されているからです。

 新しいことは、とても難しいのです。掴み所がないのです。前職で、新規事業を成功させるために一流コンサルや社内人材と一緒に仕事ができました。その時、彼らの能力を吸収できたのは非常に大きかったとつくづく思います。

 そして、「技術・事業領域」の専門性も実は、前職の逆張りによって濃厚に習得できた結果です。知らないうちに、社外でも十二分に通用する能力が身についていました。自分のやりたいことを選ばなければ、いくらでも転職先がありましたし、ヘッドハンティングも何件かありました。

 長くなりました、要するに逆張りの「プロセス」と「アウトプット」それぞれが面談で刺さるポイントになりますよ〜というお話でした。

今、2社目で奮闘中ですので、その後、新しい知見が得られましたら、この記事を更新していきますね〜。

最後に

さて、長々と書いてきました逆張りの個人ブランド構築方法。

なかなかのハードボイルドな仕事ぶりのように見えますが、どのように感じましたか?

内製化という小さいところから始めたためか、私の中では、すっごい高いハードルよりは、階段を一段ずつ登り、結果として、高いハードルを登っていたという感覚です。

落合陽一氏がおっしゃっている言葉の重要性が今、私にはとても共感できますので、最後その言葉を引用させていただき、締めくくりますね。

ご意見などは、twitterアカンウト @Y8yHiJlnLBw7IAC までご連絡ください。

それでは!

出張したときの探索費をいただけると助かります笑