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PayPay祭の後の祭り②

【決済フロー上の問題】

しゅぎもんです。このnoteは2018年12月に PayPayが100億円をバラまくキャンペーンを行ったことで突如として日本で始まった「電子決済戦争」について、電子決済市場が進んでいる中国の実情と比較をしながら考察をする連載です。

前回のnoteの続きですので①を読んでいない方はこちらをどうぞ。

https://note.mu/shugimon95/n/n9893b709e158

さて今回は、なぜ ユーザーはPayPayを使いづらいと感じたのかということについて、決済フローから考えてみます。
PayPayを使ったことのある方はよくわかると思うのですが、一旦、電子決済の簡単なフローを確認してみましょう。

・事前準備

アプリのインストール
アカウントを作成
実名認証
クレジットカードor銀行口座と紐付け

・支払前

アプリが入った端末を持って店頭へ行き、買い物をする

・支払

QRコードをスキャンする

・決済

クレジットカード枠が使用されるor支払金額が口座から引き落とされる

どの電子決済でもこの一般的なフローは共通しているはずだ。

・電子決済の使いづらさとは何か

一般的に、電子決済に感じる使いづらさは「支払」のフェーズで感じるストレスのことを指している。

もう少し細分化しよう。支払で使いづらいと感じる原因は主に、

アプリケーション側の問題と、店頭側の問題に大別される。

【アプリケーション側の問題】

・機能要件

(UI/ユーザーインターフェース:ボタンの位置や大きさ、メニュー画面の見やすさ等)

・システム要件

(QRコードを読み取ってから本人認証、決済確定、取引登録までの時間)

【店頭側の問題】

・静的なサポート

(掲示するQRコードの位置と大きさ)

・動的なサポート

(使い方のわからない顧客への指導)

上に挙げた問題を解決させることによって、電子決済は使いやすくなる。

・問題点を踏まえた電子決済の現状整理

現在のpaypayをはじめとする日本の電子決済で、ユーザーの不便の最大の原因は、

静的なサポートにあると考えている。

QRコードの掲示位置と大きさが良くないことが多い。

現状、ビックカメラをはじめとした店頭のQRコードはレジの一番前の人のみがスキャンできる場所にあり、机の上など床面と平行に設置されていることも多い。

しかしこれでは、レジ待ちの列の人が待機時間にスキャンができない。そしてこれでは、レジ一台に対して2人以上の支払のフロー全く同時にできないのである。

この点において、日本の電子決済はそのメリットを生かせていない。

・改善方法の提案

現状を踏まえて、今後電子決済を浸透させていくにあたって必要な改善点を挙げる。

改善方法は顧客がQRコードを読み取る現在のスタイルを維持する方法と、変更する方法がある。

【QRコードを顧客が読み取るスタイルを維持する場合】

1

空港のカウンターや、ユニクロ、家電量販店のような、レジカウンターに対して垂直に並ぶスタイルの場合

→店内で使うカゴにQRコードを設置して、レジ待機列でQRコードをスキャンしておけるようにする。

2

スーパーマーケットのような、レジカウンターに対して平行に並ぶスタイルの場合

→1の改善策をとる、もしくはレジカウンターを長くするなどして、待機列の3,4番目の人にもQRコードが読み取れるようにする。

【QRコードを顧客が読み取るスタイルを変更できる場合】

電子決済アプリ側で、自分の支払い情報をQRコード化して表示する

レジにハンディタイプのスキャナを導入し、顧客の画面を読み取ることで決済を行う

・まとめ

顧客が画面にQRコードを表示する方法の方が現在の日本の決済フローと似ている為、多くの顧客に受け入れられやすいはずである。

しかし、新たな端末の導入の必要性があるため、電子決済が発展途上ではまだそのようなハードの導入は難しいだろうと予想している。

したがって、顧客がQRコードを読み取るスタイルで今後しばらくは電子決済は続いてゆくのではないか。

今回は決済に着目して電子決済の使いづらさについて書きました。

反響がよかったら次回はセキュリティ面について書こうと思います。

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