河原木桃香という女 -「ガルクラ」第二話までの描写から-
河原木桃香。
アニメ「ガールズバンドクライ」第一話、第二話を視聴してこのコめっちゃええコやん・・・となったため、ここまでの内容から彼女の人物像について掘り下げてみたくなった。
▼キャラクター紹介▼
第一話、第二話については以下で感想を書いているのでよろしければ。
※以下、第一話・第二話の視聴前提での記述となります。
●第一話
・CD代をまけてくれる
仁菜がCDを買おうとすると、1000円のCDを100円にまけてくれた桃香。後のシーンでも「ファンは大事にする」と言っていたが、年下のファンにこの対応は実際優しい。
ところでこのシーン、最初の桃香の反応はそっけなく見える。だが、仁菜の様子を見て「ちゃんとファンだ」と判断してからは態度をやわらげたのではないか・・・桃香の表情の変化から、そんな様子がうかがえる。
想像だが、桃香はバンドとしてヒットした実績もあるようなので、いわゆる「にわか」とか「顔ファン」みたいな人たちに対応してきた経緯もあるんじゃないだろうか。で、たぶんあまりそういうのを喜ぶタイプにも見えないので、仁菜に対しても予防線を張っていた・・・みたいなことだったのかもしれない。
・牛丼を奢ってくれる
牛丼屋で「お金2人分置いとくよ」と後会計のチェーン店で本当に通用するのか怪しい支払い方法で店を出た桃香。「後で仁菜が自分の分を出した」という可能性もあるが、たぶん桃香が出したのだろう。気前がいい。「私の分・・・」「いいって」みたいなやりとりがあったのかもなあ、とか想像してしまう。
・困っていた仁菜を、初対面にも関わらず自分の家にあげてくれる(そのあと泊めてくれる)
コーヒーまで淹れてくれるサービスっぷりである。「これでもファンは大事にすることにしてるんだ」という言葉に偽りなし。ファン想いかつ言行一致の人である。
・悪いと思ったら年下相手でも素直に謝る
家を飛び出した仁菜を追いかけて、頭を下げる桃香。誠実さがみてとれる。
・ギターをくれる
この時点で音楽を辞めるつもりだったというのもあるかもしれないしが、手放すにしても売ることだってできただろう。だがファンである仁菜に譲ろうとしてくれたわけである。仁菜がギターに「憧れがある」と言っていたというのもあるかもしれない。
・チケットにサインをしてくれる
縄張り争いの人が来たり牛丼が来たりして2回ほど遮られてしまったチケットへのサインチャンスだったが、桃香はちゃんと覚えていて、サインをしてくれた・・・ここからは非常にマメな性格がうかがえる。
なんか、桃香って人の誕生日とかにも「欲しがってたろ、これ」とか言って一回話題に出しただけのものとか覚えててプレゼントしてくれそうな感じがする。惚れてまうやろ・・・
・一緒にライブしてくれる
別にそういう流れではなかったということは百も承知だが、仁菜からすれば「憧れの人とセッション」なんてご褒美もいいところだろう。クラファン支援額No. 1特典くらいのレベルではないだろうか。仁菜が推しの前では口もきけなくなるタイプのファンガとかじゃなくてよかったと思う。
●第二話
・酒クズっぽい
二日酔いになったりしているのでそんなに強くないのかもしれないが、かなりお酒が好きらしい。
よく見たら第一話でも牛丼屋で生中いってるし・・・
・他人の飲み物を(名前が書いてあっても)パクる
仁菜との会話からすると、しばしば仁菜の飲み物をパクっていたようだ。予防として名前を書くようにしても、まだパクろうとしていたから恐れ入る。豪放磊落な性格と言えるだろう。
・すごい褒めてくれる
仁菜の歌を聞いて、「声がいいし、何より心がいい」などとド直球の褒め言葉を言ってくれる桃香。素直な性格が褒め方にもあらわれている。
・最寄り駅とかスーパーを教えてくれる
引っ越してきたばかりの仁菜に色々教えてくれる面倒見の良さ。
・料理とかしてくれる
料理するタイプには見えない(偏見)ので、ギャップがハンパない。
・「謝ることじゃない」
包丁の話と、バンドへの誘いを断るくだりでニ回ほど言っているワードだが、桃香の性格が出ている気がする。度量が大きい。
逆に悪いと思ったら年下でもちゃんと謝るのは前述の通り。
・仁菜のためを思ってバンド(音楽)をすすめてくれる
自分のバンドに誘いたいというのもあるかもしれないが、桃香の「歌ったほうがいいと思うぞ」という言い方からはどちらかと言うと「仁菜のためにも」というニュアンスが感じられる。いじめの話を聞いた上での発言なわけだが、仁菜が抱えている負の感情への「昇華」を促すような意味合いであったり、「声がいい」と思ったからこそ単純に「向いている」という意味合いだったりするかもしれないが、なんにせよ仁菜ファーストな姿勢を感じられるセリフだと思う。
・気持ちを察してくれる
桃香が元の家に戻るとき、手伝いは不要と言われてしゅんとしている仁菜の気持ちを察してか、もう少し一緒に過ごしてくれる桃香。もう一度仁菜の歌を聞いておきたかったというのも実際あるのだろうが、ここはやはり、別れがたそうにしていた仁菜への思いやりというのが大きいだろう。
・粋な去り際
いよいよお別れのタイミングで、二人で決めたばかりの「小指を立てる」サインで去っていく桃香。カッコいい。
・仁菜のためにわざわざライトを調達して連絡をくれる
確定ではないが、桃香がわざわざすばる(含む周囲の人間)に聞いて、ライトを準備してくれたのだろうと筆者は想像している。
もしライトが手に入ったのが偶然だったとしても、仁菜のことを気にかけていたのは間違いないだろう。
・ご飯奢ってくれる
ただ奢ってくれたというより、仁菜が元気なさそうにしていたこともあって誘ってくれたのだろう。優しい。
・交友関係も広げようとしてくれる
仁菜の様子を見て一旦遠慮したすばるも、「仁菜と同い年だから」と食事に誘う桃香。こちらに友人の一人もいない仁菜の交友関係が広がれば・・・という配慮だろう。
・ちょっとしたことにもちゃんと感謝
鍋をよそってくれたすばるに手刀で(ビール飲んでいて喋れないので)感謝を示す桃香。年下相手にもちゃんとしている。
・よくない態度はちゃんとたしなめる
わざわざトイレまで様子を見に来て、話を聞いてくれる桃香。
仁菜のすばるに対する態度はまあ「僻み」だったと思う(もちろん複雑な、いろいろな感情があると思う)が、そこらへん日和見せずにきっちりたしなめる毅然とした態度がカッコいい。
・ケンカ別れっぽくなっても、わざわざ家まで手土産まで持って来てくれる
そんな感じでぶつかり合い、飛び出してしまった仁菜の家までわざわざ来てくれる桃香。仁菜の好きな飲み物まで買ってきてくれるのだから、気遣いがハンパない。ここまで来るともはや「ファンを大事にすることにしている」とかそういうレベルを越えている気がするんですが・・・
・そっと涙をぬぐってくれる
もう何も言うことはありません。
●結論
いかがだろうか。
第一話、第二話での描写から見て取れる桃香の人物像について筆者なりに掘り下げてみた。
まとめると、桃香は
酒クズであることを除けばミュージシャンとしてはファン想いで、気前がよく言行一致の人で誠実でマメな性格である一方、豪放磊落かつ素直な一面もありそのうえ面倒見が良く意外と料理とかしちゃうギャップがハンパなくて度量が大きく、仁菜ファーストで思いやりがありカッコよく、仁菜のことを気にかけてあげる優しさと配慮があり年下相手に感謝も苦言もちゃんと言える、気遣いもハンパない大きな愛を持った人物
ということになる。
こうなってくるとほぼ唯一の弱点にも思えた酒クズ要素すら彼女のちょっとしたお茶目ポイントくらいに思えてくるから不思議なものだ。
アニメ「ガールズバンドクライ」はまだ始まったばかりだ。この先桃香のまた新たな一面が見られるのか? そしてさらなる魅力が描かれることにも期待しつつ・・・
最後に一点、記事タイトルの語感優先で「河原木桃香という女」という表現を用いましたが、「女」という言い方でご不快の念をおかけしましたらお詫び申し上げます。申し訳ございません。
了
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