Advancing Space Australian Civil Space Strategy 2019 – 2028
https://publications.industry.gov.au/publications/advancing-space-australian-civil-space-strategy-2019-2028.pdf

（以下、機械翻訳）

宇宙への進出 オーストラリア民間宇宙戦略2019-2028

（オーストラリア民間宇宙戦略2019-2028」は、より広範な経済を向上させ、オーストラリア人の生活を鼓舞し改善する、世界的に責任ある尊敬される宇宙部門を実現するためのオーストラリア政府の戦略です。

© Commonwealth of Australia and the States and Territories of Australia 2019, Published by the Australian Space Agency April 2019.

ISBN 978-1-922125-59-0 (ハードコピー)
ISBN 978-1-925050-93-6（pdf)
ISBN 978-1-922125-60-6 (docx)

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引用 オーストラリア宇宙庁（2019）、Advancing Space: Australian Civil Space Strategy 2019-2028, Canberra: Commonwealth of Australia, April; available at: https://www.space.gov.au

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大臣の挨拶

私たちは、世界の宇宙経済の真の変革を目の当たりにしている。宇宙技術は小型化し、宇宙へのアクセスは安価になり、技術革新のサイクルは短くなっています。

これにより、大企業、中企業、中小企業が宇宙経済に大きく貢献できるようになり、その結果、2018年には世界全体で約3,500億米ドルの価値を持つ宇宙産業が急成長しています。

重要なことは、オーストラリアの人々にとって、宇宙ベースのテクノロジーは、天気予報や緊急事態の管理、インターネットへのアクセス、オンラインバンキング、そして単に自分がどこにいるかを知ることなど、私たちが期待していることに不可欠なデータを提供しているということです。

私たちの仕事や日常生活において、デジタルデータや宇宙を利用したサービスへの依存度はますます高まっています。

これらのサービスは、私たちの生産性と経済成長、STEM分野への参加、そして次世代の高価値の仕事を促進しています。

私たちの遠隔地は、宇宙技術の恩恵を受けるだけでなく、宇宙と地球の間の通信を可能にする地上局をホストするという重要な役割を担っています。

その中には、オーストラリア宇宙庁を設立するための4年間で4,100万ドル、ジオサイエンス・オーストラリアを通じて世界をリードする衛星能力を開発するための2億6,000万ドルが含まれています。2019-20年度予算では、1,950万ドルの「宇宙インフラ基金」を通じて、宇宙分野へのさらなる投資を行います。また、連合政府は、宇宙ディスカバリーセンターを支援するために600万ドルの追加予算を発表しました。

これらを合わせると、オーストラリアの研究、科学、技術の能力を高めるための約24億ドルの全体的な投資の一部となります。連合が宇宙活動に投資しているのは、宇宙が成長市場であり、ハイテクの未来への構造的な移行に大きな役割を果たす可能性があるからだけでなく、宇宙がより広範な経済に影響を与えるからです。

オーストラリア宇宙庁は、2030年までに宇宙部門の規模を3倍の120億ドルに拡大し、さらに最大2万人の雇用を創出することを目標に掲げ、2018年7月に業務を開始しました。オーストラリア民間宇宙戦略2019-2028」は、宇宙部門を次の10年以降につなげるための明確な道筋を示しています。

産業・科学・技術大臣 カレン・アンドリュース議員

長官 - 事業計画概要

開設1年目を迎えたオーストラリア宇宙庁の設立にあたり、オーストラリアと国際社会からの圧倒的なご支援に感謝します。私たちのチームは、国家とそのビジョンに貢献するために最善を尽くします。

宇宙ほど刺激的なものはありません。国家の勢いに後押しされて、オーストラリア宇宙庁は、世界的に尊敬される宇宙産業を変革・成長させ、すべてのオーストラリア国民に感動を与えるための正しい軌道に乗っています。私たちは、すべての州とテリトリーの協議を通じて、宇宙産業からの意見に耳を傾け、この戦略に国民の意見を反映させようとしています。この戦略には、私たちの価値観が反映されています。それは、責任ある地球市民としてのオーストラリア、宇宙でも地球でも安心・安全であること、パートナーシップを通じて共通の野心を達成すること、やると言ったことをやること、起業家精神と包容力を受け入れること、そしてもっと知りたいという好奇心です。

オポチュニティ

オーストラリアの宇宙部門は、オーストラリア経済のほぼすべての部門に関係しており、人工衛星や宇宙船を宇宙に送り出すだけでなく、宇宙を利用して通信や位置確認、新しい方法で地球を見ることができます。宇宙分野の急速な変化に伴い、オーストラリアは、宇宙とつながるユニークな場所、ロボット工学、センサー、自動化、高度な通信、量子技術、ロケット推進、宇宙医学、天文学などの競争力を活用して、世界の宇宙分野で地位を確立する時期に来ている。

チャレンジ

オーストラリアの宇宙分野は、規模を拡大し、市場の障壁に対処しながら、競争が激しく、急速に成長している宇宙分野の課題にも取り組まなければならない。宇宙庁は、オーストラリアの研究・産業分野に国際的な門戸を開き、国際的な義務を果たし、宇宙や地上での安全で確実な運用を維持しながら、産業の成長を促進するための関連する法律・規制の枠組みを設定するという重要な役割を担っている。

オーストラリア民間宇宙戦略

これらの機会を実現し、課題に対処するために、「オーストラリア民間宇宙戦略」では、2030年までに経済を多様化し、オーストラリアの宇宙部門の規模を3倍にし、さらに2万人の雇用を増やすという政府の目標を達成するための段階的な計画を示しています。

この戦略は、「国際的に門戸を開く」、「競争力のある分野で国家の能力を開発する」、「安全性と国益を確保する」、「すべてのオーストラリア国民の生活を刺激し、向上させる」という宇宙戦略の4つの柱に基づいています。また、このビジョンを達成するためには、オーストラリアの国際的な義務を果たし、規則に基づく秩序を支持することが中心となることを明確にしています。

これらの柱の下で行われる活動は、オーストラリアの強みを活かし、課題に対処するための7つの「国家市民空間優先事項」に基づいて行われます。最初の2つの国家民間宇宙優先事項である「位置、ナビゲーション、タイミング」と「地球観測」については、2018年連邦予算でジオサイエンス・オーストラリアにそれぞれ2億2,490万ドルと3,690万ドルが拠出されたほか、CSIROを通じた宇宙活動への資金提供も行われています。2019年から2021年にかけては、通信技術と地上インフラに焦点が当てられ、例えばアデレードのミッションコントロール施設に資金が提供される。2021-2028年は、残りの4つの優先事項である「リープフロッグ研究開発」、「宇宙状況認識」、「ロボットと自動化」、「宇宙へのアクセス」に重点を置く。

この戦略は、オーストラリアが国際的なパートナーや多国間フォーラムとの共同ミッションに参加するための基盤となるものです。また、オーストラリアからの宇宙への打ち上げを可能にするための規制改革と、オーストラリアからの有人宇宙飛行のための基盤整備のスケジュールを設定しています。この戦略は、国民の関心を集め、インスピレーションを与え、宇宙分野でのトレーニングや将来の仕事の枠組みを作ることを目的としています。

成功の測定

2030年までに、宇宙分野のGDPへの貢献度を120億ドルと3倍にし、2万人の雇用を創出するという目標に向けた進捗状況を2年ごとに報告する予定です。また、2019年から2028年の間に、オーストラリアの民間宇宙産業部門に少なくとも10億ドルの資本投資を促すこと、オーストラリアの宇宙部門の前年比成長率を8.5%以上にすること、効果的、効率的、かつ安全な宇宙活動を保証する規制の枠組みを構築すること、そして少なくとも年間1,000万人のオーストラリア人に、私たちの活動や宇宙が国に与える影響を伝えることを目標としています。

また、短期的には、効果的な産業界のパートナーシップとともに、国際的な宇宙機関や州・準州との協力協定を結ぶことを目指しています。

オーストラリアには、創造性、起業家精神、発見の意識を特徴とする、高い野心と大きな可能性を持つ、強力でダイナミックな宇宙分野があります。この戦略は、宇宙産業の長期的な変革と成長に向けて、宇宙産業が活動を計画するための長期的なフレームワークを確実に提供するものです。私たちは、宇宙におけるオーストラリアの強力な遺産を構築したいと考えています。6万5千年に渡って先住民が宇宙と関わってきたことは、私たちが国家に奉仕し、過去に敬意を払い、すべてのオーストラリア人に利益をもたらす未来を築くためにここにいることを思い出させてくれます」。

オーストラリア宇宙庁長官 メーガン・クラーク博士

戦略的ビジョン

 広範な経済を向上させ、オーストラリア人の生活を刺激し、向上させる、世界的に責任と尊敬のある宇宙部門。

オーストラリアの宇宙産業の将来

宇宙分野は急速に成長しており、「第4次産業革命」の重要な部分を占めています。宇宙産業は現在3,500億米ドルの価値があり、2040年には1兆1,000億米ドル以上に成長すると予測されています1。

オーストラリアでは、宇宙産業は経済成長を上回る勢いで成長しています。オーストラリアの宇宙産業は、2023-24年までの5年間で年率7.1%の成長が見込まれている2。

また、2023-24年までの10年間の産業付加価値は、年率8.6%で成長すると予想されており、これに対し、同期間のオーストラリアのGDP成長率は2.7%と予想されている3。

このような潜在的な成長をオーストラリアで実現するためには、焦点を当て、国家的に協調した持続的な取り組みが必要である。豪州宇宙庁（Australian Space Agency）は、この国家的な焦点を提供し、豪州の宇宙分野の成長に必要な条件を整え、維持するために設立されました。

オーストラリアは、競争力のある強みを活かし、課題に取り組み、リスクに対処することで、2030年までに、約1万人の雇用と39億ドルの市場規模から、さらに2万人の雇用と120億ドルの市場規模へと大幅に成長させ、波及効果によってさらに雇用と経済を拡大することを目指している。この成長を促進するために、オーストラリアが競争上の優位性や機会を持っている国家民間宇宙優先分野に向けて努力する。

「オーストラリア民間宇宙戦略2019-2028」（以下、本戦略）では、経済の多様化、国際的なつながり、競争優位性のある分野での国家能力の開発、主権のある宇宙インフラと活動の安全性とセキュリティの確保、そしてすべてのオーストラリア人の生活を刺激し、向上させるための計画を定めています。また、このビジョンを達成するためには、オーストラリアの国際的な義務を果たし、ルールベースの秩序を支えることが重要であることを明確にしています。

宇宙、宇宙技術、宇宙データは、現代経済の機能にとってますます重要になっています。将来の経済成長を支え、コスト削減と進歩でビジネスを支援します。例えば、農業分野では、作物の散布や植え付けの精度を向上させることができますし、オーストラリア人が日々利用している製品やサービス（電話の通話時間、精密な地図作成、食料の確保、健康など）も向上させることができます。宇宙という切り口で次世代を鼓舞することで、オーストラリアはSTEM教育を受けた人口を増やし、国の宇宙産業を維持・成長させるための労働力のパイプラインを構築します。これには、若者を惹きつける新しい方法を模索すること、地元で成功している団体と協力すること、そして世界的なベストプラクティスを活用することが含まれます。

本戦略は、宇宙分野の急速な変化に対応するために定期的に見直しを行い、市場、産業、研究分野の変化を反映して必要に応じて更新していく。

*1 https://www.morganstanley.com/ideas/investing-in-space

*2 IBISWorld Industry Report OD5545 Satellite Communications and Astronauts in Australia November 2018 at page 7

*3 IBISWorld Industry Report OD5545 オーストラリアにおける衛星通信と宇宙飛行士 2018年11月11ページ

成長のための戦略 - 戦略的宇宙の柱

世界の宇宙分野におけるオーストラリアの機会と課題に基づき、オーストラリアの宇宙産業を変革し、成長させるための4つの戦略的宇宙の柱が特定されました。

これらの柱は、宇宙分野の成長のために競争力のある環境を変革し、鼓舞し、創造することと、民間宇宙における責任あるアクターとしてのオーストラリアの競争力と役割を前進させることに焦点を当てています。

宇宙戦略の柱

・ビジョン
経済を活性化し、オーストラリア人の生活を向上させる宇宙産業

・INTERNATIONAL
Open doors
国際的な二国間および多国間パートナーシップを活用し、国益に合致する場合には、オーストラリアのイノベーターに門戸を開き、オーストラリアの宇宙産業がつながり、尊敬され、国際的な競争力を持つようにする。

・NATIONAL
力の向上
 得意分野を活かし、課題に対処することで、オーストラリアの宇宙産業を変革し、成長させることで、経済全体を活性化させ、将来の競争力を高めることができます。

・RESPONSIBLE
規制、リスク、文化 世界的に尊敬される宇宙部門の文化を推進し、適切な規制の枠組みの下で国家の安全と安心を確保し、国際的な義務と規範を満たす。

・INSPIRE
未来の労働力の育成 産業界、研究者、政府、オーストラリアのコミュニティを刺激し、次世代の宇宙労働力を育成するオーストラリアの宇宙部門を構築するビジョンに協力する。

オポチュニティ

オーストラリアの宇宙部門は、オーストラリア経済のほぼすべての部門に影響を与え、広範囲な影響を与えています。

国際

英国の国際パートナーシッププログラムなど、オーストラリアの宇宙分野におけるグローバルなパートナーシップの機会が増えている。- オーストラリアは、技術分野で優れた実績を上げている国として、国際的に高い評価を受けています。世界の人口の0.3％しかいないオーストラリアは、世界の科学出版物の4％以上を生産しており1、国際市場で信頼されるサプライヤーとなっています。- オーストラリアは、宇宙分野の利益のために、政府全体の協調的なアプローチで他者の活動を活用することで、国際的な投資を呼び込むことができる。

国家

 宇宙分野はもはや政府に限定されるものではなく、打ち上げコストの低下と急速な技術開発により、急速に成長している熾烈な商業分野となっている。

オーストラリアは、銀河系を見渡せるユニークな地理的優位性を持っており、宇宙通信、宇宙状況認識、遠隔資産管理などの分野を支えている。

オーストラリアの宇宙産業は成長しており、過去5年間で10.1％、今後5年間で7.1％と予測されており、GDPを上回っています。*2

研究開発部門と産業界の連携が進んでいる。*3 宇宙活動に参加することでコストが下がり、明確なメリットが得られることから、新たなスタートアップ企業の数が増えている。

オーストラリアのすべての市場分野は、金融、農業、鉱業、健康、観光など、宇宙を利用したサービスや宇宙能力の実用化から直接的または波及的な利益を得ている。

・宇宙分野には、法律、マーケティング、金融、技術・規制活動など、多くの補助的なサービスがある。

・豪州の宇宙経済は、川下分野で優れた実績を上げており、川上分野の能力を構築する機会に恵まれている* 

・豪州は、宇宙データの統合能力を高め、データ分析を活用して革新的な宇宙サービスと技術を提供することができる。

・豪州の民間宇宙事業は、国防力を支える能力を提供することができる。

*1 Office of the Chief Economist Australian Innovation System Report 2017（オーストラリア・イノベーション・システム・レポート）。

*2 IBISWorld Industry Report OD5545 オーストラリアにおける衛星通信と宇宙飛行士 2018年11月 10ページ目

*3 OECD The Space Economy at a Glance 2014 ページ 86-87

* 上流の活動は、物体を宇宙に送ることや宇宙開発に焦点を当てており、下流は上流からのデータや技術を様々な用途に利用しています。

課題 

このような機会を実現するために、オーストラリアの宇宙分野はいくつかの課題にも取り組まなければなりません。

国際的

・オーストラリアは、急速に成長している競争の激しい市場に参入している。宇宙分野の市場シェアを争う世界的な参加者が増えています1。

・オーストラリアは、機会にアクセスするために国際的にドアを開く必要があります。産業界や研究者のために国際的な門戸を開くには、国家的な調整が必要です。

・オーストラリアの宇宙関連企業は、国際的なサプライチェーンに参入するための能力を構築する必要があります。これには、国際的に認められた認証や資格が必要となる。例えば、打ち上げや宇宙環境のストレスに対応するためのハードウェアやプロセスの品質や技術の認証などが挙げられる。

・また、オーストラリアが成長する宇宙経済において重要な役割を果たせることを証明するために、産業の規模を拡大し、競争優位性のある分野に焦点を当てることが必要である。

・米国や欧州などの強力な宇宙経済は、大規模な航空宇宙産業に支えられているが、オーストラリアでは、新興企業や成長中の宇宙ビジネスを通じて能力を高め、国際的なパートナーシップを獲得する必要がある。

国内

・新興企業や成長中の宇宙ビジネスは、投資やベンチャーキャピタル市場へのアクセスが難しい。新興市場であるため、投資家が成長する宇宙経済への投資決定を評価するための情報は限られている。

・オーストラリアの宇宙関連企業は、市場からの物理的な距離や、地域のバリューチェーンの制限や不完全さなど、成長を制限する様々な市場障壁に直面している。

責任 - オーストラリアは、宇宙産業の成長を促進する一方で、国家安全保障に対処し、国際的な義務を果たし、国益を明確に理解し、安全を管理する必要がある。

・サイバーセキュリティ、人工知能、光通信、その他の新興技術を含む宇宙技術の急速な進歩は、オーストラリアの成長する宇宙産業と政府の規制にとって、チャンスであると同時にリスクでもあります。

Inspire

・オーストラリアの将来の宇宙産業を支えるためには、労働力が必要なスキルを身につけ、子供たちがSTEM教育に従事することが重要となります。

政府の役割

 オーストラリア政府は、世界的に評価されている宇宙産業を変革し、成長させるために宇宙開発事業団を設立しました。持続可能であるためには、宇宙産業自身が投資を主導する必要がありますが、政府はパートナー、促進者、規制者として重要な役割を担っています。政府の役割と責任は、宇宙開発庁を通じて以下の通りである。

国際

・国際的な二国間・多国間パートナーシップなどを通じて、国際的な機会を特定し、実現する。

 ・国内外の宇宙市場への参加に対する障壁や阻害要因を特定し、対処する。

責任
・国際的な義務と規範の策定と実施に関与するとともに、安全性を確保し、リスクを管理し、オーストラリアの国家安全保障上の利益を考慮しつつ、起業を可能にする規制の枠組みを提供する。
・民間宇宙問題、軍事宇宙問題、国益、より広範な安全保障環境（サイバーセキュリティを含む）の間の交差について、民間宇宙に適用されるような助言を行う。

国家
・市場のギャップ、非効率的または非効果的な市場、および関心のある新興分野に焦点を当てる。
・商業投資を促進し、新技術分野においてオーストラリアに「先発者」としての優位性を与える。

Inspire
・宇宙という切り口から、STEM教育とスキル開発を奨励する。
・将来の労働力を育成する条件を整える。

投資の原則
オーストラリア政府が宇宙分野に投資する際の指針として、以下の原則が産業界の利益を最大化し、市場の歪みを最小化する。投資は以下の通り。

・戦略、豪州宇宙庁の目的、政府の政策の優先順位、オーストラリアの経済と国益に合致し、一貫性があること。
・豪州の国家民間宇宙優先事項に合致していること。
・市場のギャップ、市場の失敗、非効率性を対象とすること。
・アカデミアや研究機関、産業界、州・準州政府、国際機関など、他のソースからの貢献を活用する。
・オーストラリアの宇宙分野、または経済全般における宇宙利用に大きな影響を与える可能性がある。

これらの原則は、「外国からの影響力の透明性確保スキーム」など、既存の政府政策に沿って適用される。

オーストラリアの宇宙産業の成長
宇宙戦略の柱に基づく行動 オーストラリアには、高い野心と大きな可能性を秘めた、強力でダイナミックな宇宙分野がある。この戦略は、宇宙産業の変革と成長に向けた活動を計画するための長期的な枠組みを、宇宙産業に確実に提供するものである。

柱の下での政府の行動
戦略的宇宙の柱の下で、宇宙分野を可能にするための政府の初期の戦略的行動、イニシアチブ、プログラムは以下の通りである。

国際的な活動
宇宙庁を通じて、民間宇宙活動とパートナーシップのための国際的な「玄関口」を提供する。
例えば、国際宇宙投資イニシアチブやオーストラリア貿易促進庁の強力な国内外の商業ネットワークを通じて、産業界のための新たなパートナーシップを構築するために、オーストラリアの競争上の優位性を活用する。
相手国の宇宙機関、関連する多国間フォーラム、その他の国際機関と協力して、オーストラリアの宇宙産業のための環境を整える。

国家
・オーストラリアの宇宙産業の成長を支援するための国家的なインフラへの投資を始めとする、国家的な民間宇宙優先事項を支援する。例えば、宇宙インフラ基金やGeoscience Australiaのイニシアチブ、Digital Earth Australia (DEA)、National Positioning Infrastructure Capability (NPIC)、Satellite-Based Augmentation System (SBAS)などが挙げられます。
・特にオーストラリアが重要な依存関係にある分野や、国際的なパートナーシップを考慮して、重要な宇宙データの収集、分析、サービスにおける国家能力の開発を支援する。
・国家民間宇宙優先分野および省庁間のパートナーシップに沿った技術ロードマップを通じて、将来の国内および国際的な機会と障壁を特定する。
・庁を通じて全国の民間宇宙活動を調整する。

責任
サイバーセキュリティを含む国家の安全とセキュリティを確保し、国際的および国家的な義務を果たしつつ、起業を可能にする世界レベルの規制システムを開発する。- 国内の打上げ能力に関連するリスクと機会を調査する。

Inspire
オーストラリアの宇宙活動の成果を紹介することで、若者にSTEM分野の職業に就く意欲を持たせ、将来の労働力の成長を支援する。- 国を鼓舞する「ムーンショット」ミッションの選択肢を特定し、宇宙分野におけるストレッチ、能力向上、協力関係の構築を行う。

また、国家民間宇宙優先分野の成長と変革を支援する、他の補完的な政府の政策やプログラムを活用する。

国家民間宇宙優先分野
戦略的宇宙の柱の下での活動は、国家民間宇宙優先分野によって導かれる。位置・航法・タイミング 位置・航法・タイミング（PNT）は、農業や鉱業など、オーストラリア経済の多くの分野で重要な役割を果たしている。オーストラリアは独自のグローバルナビゲーション衛星システムを持っていませんが、オーストラリアのPNTインフラは、より広範な経済の成長を支えるために世界レベルである必要があります。

地球観測
地球観測（EO）は、農業監視、水管理、航路の監視など、オーストラリアの経済成長につながる可能性を秘めています。Geoscience AustraliaのDigital Earth Australia (DEA)イニシアチブを通じて、オーストラリアはこの分野で世界をリードしています。オーストラリアは、オーストラリアのより広い経済を成長させるために、この優先分野に引き続き注力し、発展させていきます。

通信技術とサービス
宇宙は、陸地、海洋、空域での通信に不可欠です。データ通信のためのレーザー、安全な通信のための量子技術、無線と光のハイブリッド通信などの新技術において、オーストラリアは主導的な役割を果たすことができます。

宇宙状況認識とデブリ監視
宇宙空間でのデブリとの衝突は、資産や生命に危険を及ぼします。オーストラリアの地理的位置は、宇宙デブリの追跡や宇宙交通管理活動に理想的な場所です。

国家民間宇宙優先分野
Leapfrog R&D
オーストラリアは、宇宙関連の研究開発において強力な研究基盤を持っており、2012年から2016年の間に、この分野における世界の出版物の6.8％を貢献しています。我が国の宇宙分野を変革し、より広範な経済・安全保障上の利益に合致した新分野に飛躍するために、オーストラリアはインスピレーションを与える研究を奨励・支援し、開発すべき分野を特定し、宇宙分野を成長させ変革する研究開発を商業化することができます。新しいロケット技術、新しいハイテク素材、宇宙医学、合成生物学、量子通信、軌道上サービス、光無線通信技術などの分野があります。

地球上および宇宙でのロボットと自動化
 オーストラリアは、鉱業、石油・ガス、輸送、農業、漁業などの産業における遠隔資産管理の世界的リーダーです。オーストラリアは、ロボット技術やシステムに関する専門知識を、宇宙での遠隔操作や探査に活用することができます。このようなシステムは、宇宙へのアクセスコストの低下に伴い、より利用しやすくなっています。

宇宙へのアクセス
オーストラリアでは、国際的な宇宙ミッションや商業的な打ち上げ活動をオーストラリア領内で行うことで、産業の成長を支援する機会が生まれています。国内での打ち上げを実現するためには、国家の安全を守り、国際的および国家的な義務を果たすことが重要となります。

戦略の実施
 本戦略は、今後10年間で3つのフェーズに分けて実施され、2018年7月に設立されて以来、本庁が行ってきた作業を基にしています。

フェーズ1（2018-2019年） - 成長のための条件設定

2018-19年の予算で発表された3億ドルの宇宙パッケージを通じて、オーストラリア宇宙庁とジオサイエンス・オーストラリアによって提供される。

国際
フランス、カナダ、英国、UAEなどとの国際的なパートナーシップの構築、米国および欧州宇宙機関（ESA）との協議開始。- Austradeの国際・国内ネットワークの強みを宇宙分野で活用する。

国内
国内外の産業パートナーとの戦略的意図の表明を作成する。- Geoscience Australiaを通じて、7つの国家民間宇宙優先事項のうち、2つの優先事項である位置・航法・タイミング(SBASおよびNPIC)と地球観測(DEA)に投資する。- CSIROによる宇宙活動への資金提供。- 本戦略によって実現されるデータと研究のコラボレーションは、パースのポージースーパーコンピューティングセンターとキャンベラのナショナルコンピュテーションインフラストラクチャにおけるオーストラリアの高性能コンピューティング能力を含む、オーストラリアのワールドクラスの国立研究インフラ施設によってサポートされます。世界的なスクエア・キロメートル・アレイ（SKA）とポウシー施設がニューノーシアに近接していることで、科学研究や深宇宙ミッションのデータに関する国際的なパートナーシップを深めることができる。これらの協力関係は、フェーズ2とフェーズ3の間も継続していく。

責任
1998年宇宙活動法を改正する。- 宇宙に関する政府全体の取り組みを行う。- 宇宙空間の平和利用に関する委員会（COPUOS）を通じた国連との連携を支援する。

Inspire
オーストラリアのコミュニティとの連携。

フェーズ2（2019年～2021年） - 機会への関与

成長のための条件を整えることを土台とする。

国際 - 1,500万ドルの国際宇宙投資（ISI）イニシアチブを2020-22年に終了させる。- 米国やESAを含む国際的なパートナーシップの構築を継続する。- 多国間の機会を含め、他の国際パートナーとの機会を探る。

国内-産業界の変革と成長を支援するための1950万ドルの宇宙インフラ基金を提供し、ISIによる産業界の成果を補完し、増幅する。- 産業界や政府機関との協議により、各優先分野のロードマップを作成し、これまでの活動を踏まえ、投資を含めた産業界の機会分野を特定し、政府が戦略を実現するために効果的な投資を提供できる分野を特定する。

責任-2018年の「宇宙（打ち上げ・帰還）法」を支える従属法を確定する。- オーストラリアからの打ち上げを含め、国際的な義務を満たす安全な運用のための規制の枠組みを確立する。

Inspire - 先住民の関与やインターンシップを含む、将来の多様で包括的な労働力を育成するために、STEMイニシアチブや産業界とのパートナーシップを実施する。- 国家を鼓舞する「ムーンショット」ミッションの選択肢を検討し、宇宙分野における発展性、能力向上、協力関係の構築を図る。

フェーズ3（2021年〜2028年） - 成功の実現

宇宙戦略の各柱における優先事項に重点的に取り組む。

国際-ISIの第2段階を提案し、国際的な関与を継続することに重点を置く。- 共同国際ミッションを設立する。- 国益に合致する地域でのさらなる関与。

国内-残りの4つの民間宇宙優先事項である「リープフロッグ研究開発」、「地上および宇宙でのロボットおよび自動化」、「宇宙へのアクセス」、「民間宇宙状況認識におけるオーストラリアの役割」への投資に重点を置く。- 投資は、投資原則とセクターロードマップに基づいて行われ、どの分野が産業界主導で、どの分野に政府が効果的な投資を行うことができるかを特定する。- すべての民間宇宙優先分野における進捗状況を監視し、地平線スキャンにより競争上の優位性と機会のある分野の変化を特定する。

責任 - 宇宙空間と地上での安全な運用を確保するために、規制改革を継続する。- 機会のある分野としては、宇宙への打ち上げやオーストラリアからの有人宇宙飛行に必要な条件や基盤の検討が挙げられます。

Inspire - 宇宙分野におけるトレーニングの優先順位を調査し、将来の労働力計画を策定する。- ムーンショット」ミッションの可能性を含め、産業界や国際的なパートナーシップを通じた機会の探求と開発を継続する。- クエスタコンやCSIROなどの組織と提携し、政府の他のSTEMイニシアチブを活用し、サポートを追加する。

成功の尺度

宇宙戦略の4つの柱に基づく活動は、オーストラリアの宇宙産業を成長させ、変革させ、2030年までに宇宙分野のGDPへの貢献度を年間120億ドル以上と3倍にし、さらに2万人の雇用を創出することを目指している。

この大きな目標に向けて、この活動は以下を目指している。

・2019年から2025年の間に、研究開発投資やインフラ投資を含む、オーストラリアの宇宙産業への対内資本投資を少なくとも10億ドルのパイプラインで促進する

・オーストラリアの宇宙産業の前年比成長率を年率8.5%以上にする - 直接的および間接的な雇用の前年比成長率を達成し、2030年までに2万人の雇用を追加するという目標を達成する

・効果的、効率的、かつ安全な宇宙活動を保証する規制の枠組みを構築する

・宇宙活動とオーストラリア経済への影響についての認知度を高め、累積で年間1,000万人以上のオーストラリア人を対象とする。