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2023年1月 国際収支状況 経常収支(速報)について

3月8日に、財務省より2023年1月の国際収支状況(速報)が発表されました。

国際収支は、国の家計簿のようなもので、2023年1月の国際収支のうち、経常収支はどうだったかというと、赤字が拡大しました。

財務省 令和5年1月中国際収支状況より引用

主な要因として、貿易収支の赤字幅が増加した結果、赤字が拡大しました。

財務省 令和5年1月中国際収支状況より引用

貿易収支の赤字拡大の要因として、石炭、液化天然ガスなどのエネルギー資源の輸入の増加に加え、円安も影響を与えています。

先に示した経常収支の推移内の貿易収支を見ますと、2022年に入ってから赤字幅が以前にも増して目立っています。

これは、言うまでもなくロシアによるウクライナ侵攻の影響によるエネルギー資源の高騰です。

日本は、エネルギー資源をほぼ海外に依存しているため、エネルギー資源の価格の高騰は、じわじわとコスト増として我々の家計を圧迫してきます。

東日本大震災後に、厳しい検査に合格し再稼働している原発は10基で、再稼働を目指している原発は7基あります。
一刻も早い7基の原発再稼働が、今後、貿易収支の改善とともに我々の家計圧迫軽減につながります。

貿易収支は悪化している一方で、良い兆候も見られます。
サービス収支の赤字幅縮小です。
その主な要因として、旅行収支の黒字幅の拡大です。

日本政府観光局によると、2023年1月の訪日外国人旅行者数は、1,497,300人で前年同月比で、+8,327.9%となりました。

これは、水際対策緩和や航空便の正常化の効果が現れてきています。
今後、訪日外国人観光客は更に増えていくと思われます。

そうなれば、観光地や観光産業が以前の活況を取り戻す良い機会となります。

証券投資収益の黒字が続き、その影響で第一次所得収支の黒字が継続しているため、旅行収支が先行き不透明な貿易収支を補うカギになりそうです。







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