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TBSラジオ「菊地成孔の粋な夜電波」書籍刊行記念イベント雑感

こんにちはコダカです。

 今日(2018年12月4日火曜日)は番組開始時から拝聴し続けているTBSラジオ「菊地成孔の粋な夜電波」の番組書籍2冊目刊行記念イベントに行ってきました。

 本当はおめでたい席のはずなのですが、2011年の4月からスタートした番組の年内打ち切りが突然決まってしまいました。
インターネットでその情報に接したときは信じられなかったのですが、本放送で打ち切りという言葉を聞いたとき、毎週楽しみにしていた番組がなくなってしまうのかと寂しさがこみ上げてきました。
 そしてこのイベントを発見し、その場で予約して本日行ってまいりました。
 ボクと同じような気持ちになっているであろう番組のリスナーの方に届くようにイベントの雑感を記したいと思います。

※恐縮ですが、メモも取らず体内にハートランドを流し込んでおりまして発言等は大意でございます。発言内容やニュアンスがずれていることもあるかと思います。何卒ご容赦ください。イベントの流れを楽しんでいただければ幸いです。

ラジオ番組「菊地成孔の粋な夜電波」とは?『菊地成孔の粋な夜電波』放送日時土曜日 28:00 - 29:00「夜もホストと客の痴話げんかを横目に、野良犬とおにぎりを分け合って散歩を楽しむ。そんな菊地成孔(音楽家/文筆家)が、ゆるゆるなトークとAMではめったにかからないビューティフルな音楽で、この国に粋な夜電波をピピッとお届けします。話すテーマは、音楽、映画、ファッション、都市論、格闘技、料理、時事ネタ、などなど・・・近頃、甘口のラジオが多いとお嘆きの貴兄に捧げる60分。」(出典・TBSラジオ菊地成孔の粋な夜電波公式サイトより) 今回は番組の口上やトークを厳選収録している書籍の刊行記念イベントです。あの小説家筒井康隆先生も放送は聞いたことはないけど、本が面白くて思わず口上を書いてしまったという番組本の2冊目となります。

「菊地成孔の粋な夜電波 シーズン6-8 前口上とコントの爛熟期篇」刊行記念 菊地成孔さんトーク&サイン会

 場所は東京渋谷区道玄坂のbook lab tokyo。チケットはsold out。こじんまりとしたスペースに赤子からロマンスグレーの紳士まで、多種多様な夜電波リスナーが集結しました。

 黒のジャケットの出で立ちで登場した菊地さんに沸き立つ客席。

菊地「本読んだ人、どのくらいいます?」(客席:シーン。手がぽつぽつ)
菊地「(驚いた顔)これはさみしいですね、、、」

菊地「あれ?これから売るんですね?これから買う人は?(客席:シーン)これはいったいどういうことです?笑」
-みなさん入場後購入しました。と関係者が伝える。-

菊地さん「あ、そう。(笑顔)買ってくれた人」(客席:大勢はーい。)
菊地さん「じゃあ、読んでいませんよね。今日どうするかなぁ。」

 以上のような滑り出しで、突然の打ち切り発表のショックで集まったリスナーたち(菊地さんもそうかもしれない。)の若干硬くなっていた空気が柔らかくなった気がします。

 続けて、「最初に言っておきますが45分書籍の朗読をしますが、最後の残り15分を質疑応答にあてたいので質問を考えておいてください。」と教育者の一面を持つ菊地さんらしくシャイな日本人気質をチクリと皮肉ります。(しかし、ここに集うリスナーは剛の者たちなので心配は杞憂に終わります。笑)

トークの部の流れは前書き朗読、テキストリディング再現、質疑応答でした。

 まず初めは、菊地成孔の粋な夜電波 シーズン6-8 前口上とコントの爛熟期篇の前書き朗読。

 朗読が始まるとさきほどの菊地さんの声色が変化し、深みを増してググッと引き寄せられます。面白いトークと素晴らしい選曲の他にも、菊地さんの声の良さも「粋な夜電波」が長寿番組になった理由の一つかもしれません。

 続いて、菊地成孔の粋な夜電波 シーズン1-5 大震災と歌舞伎町篇から3編のテキストリーディングをチョイスして放送を再現。
・<スタジオミュージシャン>という仕事
・猫のミンガス(それは香港で飼われている)
・ノスタルジー(病名としての)

 実際にプレーヤーから音楽を流し菊地さんが朗読するという、当時のラジオブースの再現というなかなか見ることのできない光景に、瞬きも忘れて凝視する人、柱に寄りかかり瞳を閉じる人、本をなぞりながら耳を傾ける人、酒瓶片手にウットリとソファーで宙を仰ぐ人、直立不動で見つめるキノブックスの担当さん等々。
一人ひとりが当時の放送と現在の想いを重ね合わせるように楽しんでいました。

 3編目ノスタルジー(病名としての)のリーディングが終わり、拍手喝采の場内。「ありがとうございます」との返事も早々に菊地さんが立ち上がり裏に走って行ってしまいました。何事か?と思ったのですが、なんと場内の音量を上げて、ノスタルジーの山場から再びやり直してくれました。こういうところも妥協しないのですね。感心しました。

 そして、懸念されていた質問コーナー笑。
さすが夜電波リスナーの剛の者たち、勢いよく手があがります。

質問「ラジオは誰に向けて製作していますか?」
→DJの前に音楽家としてそれは考えている。でも思惑が外れることも多く、シーズン1の時、高齢女性聴取率ナンバー1だった。しかし「キラースメルズ」によってすべて吹っ飛んだ笑
(↓キラースメルズです。今聞いてもいいなぁ。)

質問「(リーディングが情緒的だったので)エロい映画を教えてください」
→サスペリア(ルカ・グァダニーノ監督版2018年伊・米合作)、お嬢さん(2016年韓国)、エマニエル夫人(1974年フランス)も今見るといいですよね。

質問「菊地さんの喋り上手さには落語のバックグラウンドのようなものがある?」
→落語はあまり好きでは。関西の落語は好き。銚子の下町気質の話。某一門の話等(話題の展開がすごかった。大笑いしました。)

質問「以前の時間帯、塀の中でも聞かれていてお便りが来ていましたが最近はどうでしょうか?」
→こちらからアクションを起こせないのでなんとも言えません。最終回に(出所されているであろう)そのリスナーさんから便りが来たら、お!となりますよね。

質問「最近のお気に入りの歌舞伎役者は?」
→番組が終わり、レーベルがソニー傘下を外れ、観に行ってたらヤバいかなと笑。ギラギラしたものが落ちて海老蔵は座りがよくなってきましたね。

リスナー層の幅広さがわかるオールジャンルの質問の数々に、ばばばばばっと受ける刀で全て返し、大きく話を膨らませて回答していく菊地さんの様はラジオでメールを読む姿そのまま。
(御察しの通り、書けない回答が多々あります笑)

とりわけ最後の質問が歌舞伎というのが、「らしい」質問で、現代のカブキモノ菊地さんと重なり印象的でした。

 以上でトークショーは終了。書籍購入者へのサイン会となりました。

 トークの合間合間で、明るい雰囲気の中にも番組打ち切りについての話も時折出てきました。
「打ち切りの理由は表裏なく伝わっている通り、御上が決めたこと。日本というのは侍の時代と変わっていないのかもしれないですね。」や、
「もう4万年はラジオはやらない笑」とも。

 その一方で、菊地さんがこれまで粋な夜電波の製作に、多くの労力と時間を費やしたという裏の話もしていただきました。
例えば本放送で流すため毎週40曲をピックアップし、聞いた上で4曲を選曲すること、ラジオドラマの脚本を作成後自分の部分を先に録音すること、企画以外の殆どをフリースタイルで放送するため、一人で構成しなければならないこと、口上は30分で書き上げないと他の仕事に支障をきたす等々。

 ボクが知る限りでもミュージシャン、文筆家、音楽講師、評論家、いくつもの顔を持っている菊地さん、ご自身は「忙しいことはいいことだ」とおっしゃっていましたが本当に大変だと思いました。
 さらには、自分の本よりも12月5日発売のソニー傘下でのTABOOレーベル最後のアルバム「オーニソロジー 辻村泰彦『101』」を何度も宣伝するレーベル主宰、ビュロー菊地の代表としての顔も。(↓かっこいいです。)

 これからについては「(音楽の)ステージに戻ります!」と元気におっしゃっていました。ニコニコ動画のビュロー菊地チャンネルも引き続きやっていくということです。ラジオ番組に関しては「気が変わって3万5千年後にまたやるかも」と菊地さんらしく冗談交じりでリスナーの思いに応えていました。

 個人的に思うのは、日本中が騒がしくなっていくこの2年間ぐらい(大変さみしいですが)、菊地さんにはラジオ制作で蓄積された疲労の充電と時間の制約の中で実行に移せなかったアイディアでご活躍をしていただき、祭りが終わったころラジオに戻っていただくといいのかなと。飄々とどこからともなく軽妙なトークでラジオ、もしくは新しいメディアから再び時代を席捲してほしいなと。
(他の局で来年から新番組が始まったらそれはそれで万歳三唱ですが。)

 さて、雑感もそろそろ終わりとなります。
 全体的にシンミリしたり、怒りでエキサイトするイベントではなく、菊地さんのリスナーへの愛とリスナーから菊地さんへのこれまでの感謝の気持ちが溢れる素晴らしい時間となりました。

 ボクも菊地さんと一言だけですがお話しできましたし、これまでの放送への感謝の言葉も直接伝えることができたので大変嬉しく感無量でした。
 本当に素敵な夜。あの空間が愛おしくて帰途につくのに躊躇しました。

 このイベントを企画していただいた菊地さん、キノブックスさん、関係者の皆様に感謝しかありません。本当にありがとうございました。

「粋な夜電波」ラスト4回、一音も逃すことなく番組を聴きます!!


※画像は書籍の口コミ目的で当日の撮影及びSNSブログ等での使用を許可されたものとして掲載しております。二次使用はご遠慮ください。

最後までおつきあいありがとうございました。

参考リンク

「菊地成孔の粋な夜電波」TBSラジオ番組公式サイト

TABOO label公式サイト

radikoリンク:菊地成孔の粋な夜電波20181208放送


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アイムハッピー!

コダカシュウジ

東京在住、スポーツ、ラジオ、映画が好きです。たのしいものを求めて東京の街をさまよいます。ツイッターhttps://twitter.com/kdkshuji?lang=ja
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