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ワールドカップを追いかけて(3日目)

神戸にいる。
逆秀吉の大返しじゃないが、明日また九州に戻る。

我ながら無茶苦茶である。

だいぶワールドカップにも慣れてきて、今日も混雑していない駅まで1時間歩いてしまった。よくよく考えると1時間歩いたら宿まで帰れたな。

輪をかけて無茶苦茶である。

なぜ神戸か?というところだが、たまたま神戸でのチケットが手に入ったというのも理由の一つではあるが、大きな理由は神戸でラグビーワールドカップが見たかった。これに尽きる。

ボクの中でラグビーの覇者のイメージは赤いジャージの神戸製鋼ラグビー部(現神戸製鋼コベルコスティーラーズ)である。日本選手権7連覇の黄金期、チームの支柱だった平尾誠二さんは高校のパッとしないラグビー部の学生だったボクには特別な存在だった。
平尾さんは選手を引退した後も日本ラグビー界の象徴として、ラグビー界の発展に尽力されていた。
そして、2016年53歳の若さで他界された。突然の訃報だった。

前の職場に勤めていたころ、速報ニュースで訃報を知った。
言葉を失うというのはこういうことかと思うくらい、驚きの空気がフロアを覆ったのを今でも覚えている。既に決まっていたラグビーワールドカップ日本開催、これからという時に日本はラグビー界のアイコンを失い、このワールドカップはどうなってしまうのだろうと当時の担当者と色々話したのを覚えている。

そして今日、神戸で開催されたアイルランドvsロシアを観戦にやってきた。

アイリッシュたちの高らかな歌声に呼応するかのようにアイルランド代表が突進し、ロシア代表のカラダを張った頑張りに2万を超える観客は声援を送った。
35-0と点差は開いたものの、テクニカルで、それでいてファイトする白熱をするワールドカップの名に恥じない試合だった。

このような試合を日本で見られて本当に幸せだ。

台風の雲の隙間から平尾さんは見ていただろうか。



つたない文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。 もっと上手に書けるよう精進します。