かが屋、もはやトリオなのでは——「かが屋の!コント16本!2」

かが屋は私が敬愛するコント師のひと組で、普段は黒と白のTシャツを基本の衣装としているのが特徴的なコンビです。ご存知でしょうか。

2020年8月より加賀くんが体調不良を理由に休養していましたが、今回の「かが屋の!コント16本!2」という単独の開催は、その加賀くんの休養明けイベントにて、賀屋くんの口から発表されました。ちょうどその休養明けイベントを配信で観ていて、驚きと嬉しさで声をあげたのを覚えています。

まるでマラソンのように2時間ノンストップでコントを16本披露し走り抜けるこの単独。彼らからは“その先”を見据える真剣さがひしひしと伝わってきました。“その先”とは無論、キングオブコントです。

今回の披露された16本のうち、あえて3本に絞るとすると、「目」「クーポン」「社内恋愛」は特に印象的で、キングオブコントでも観たいと思ったネタでした。どんなネタかは是非アーカイブ配信をご覧ください。

かが屋について改めてすごいなと思ったのは、演者は2人しかいないにも関わらず、3人目の登場人物を、観客の我々が違和感なく捉えることができるところです。本当に舞台上には2人しかいないのか、大袈裟に言うと実はトリオなのではないかと疑ってしまうほどに、我々は3人目の存在を認識しています。それから、説明台詞(恋人設定を伝える「付き合って1年だね」、分かりやすい呼称など)無しにも、彼らがどういう設定なのかこちらに分からせる力があります。これらには、並外れた演技力と、緻密な設定や擦り合わせが必要なはずです。人々の些細な仕草を拾い上げたり、盲点を形にしたりといった彼らのコントには、あまりにも説得力があり、もはや笑いより先にその秀逸さに感嘆してしまうほどです。
ただ、当然めちゃくちゃ面白い。それもすごい。突拍子もない設定や非現実的な強力なキャラクターが登場するわけではないのに、いやだからこそなのか、かが屋というコンビは私の中では異質な存在で、ずっと目で追ってしまいます。

かが屋が決勝進出するも結果6位に終わってしまったキングオブコント2019では、私も結構悔しい思いをしました。その際披露した「花束」というネタは、私にとって大切で大好きなネタだったから。かが屋が尊敬するバナナマン・設楽さんが最も高い得点をつけたネタだったから。2020年は前述の通り加賀くんの休養で不参加となっており、本人たちはなおさら2021年への気持ちが強いはずです。私は彼らが今年優勝すると信じて、楽しみに待っていたいと思っています。

以上、まずは、色んな人に観てもらいたいなと思って書いてみました。
本当におすすめです。ぜひご覧ください。

【動画配信】かが屋の!コント16本!2
【ライブ配信】5/30(日)16:30開場 17:00開演 
【アーカイブ配信期間】 公演終了後~6/13(日)23:59まで
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2107720&rlsCd=001

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