4年前の話。
モロッコに私は行けなかった。
あんなに行きたかったのに、、だ。
そして時は流れ、2022年。
私は大学院卒業の年度を迎えていた。

卒業旅行をどうしようかなーと模索。
誰かと行くのも良いけど、１人で行くのも粋ね。
国内も良いし海外も捨てがたい。
何日間行こうか。
予算はいくらくらいにしようか。
いろいろ考えた。
いくら考えても埒が明かないので、
「仕事が始まったら行けなさそうなところ」
を主軸に考えることにした。
仕事が始まったらどこも行けなさそうなやなかい！と思った私は悩む。

しかし、その中でも海外はなかなか行けないだろうと。
そして、その中でもヨーロッパやアフリカは行けないだろうという結論に至った。
ん？アフリカ、、、
アブドゥ！！！
(私には通称アブドゥというモロッコ人の友人がいる)
私にはアブドゥがいた。
なんとなんと。

ただアフリカは感染症のリスクが高く、絶対じゃないけどワクチンを打っておいた方が安全(お金もかかる上にめんどくさい)。
単純に危なそうという勝手なイメージ。
さて、どうするかの～。

そしてさらに時は流れ、2023年お正月。
実家に帰省した時のこと。
兄も帰省しており、両親合わせて会話を楽しんでいた。
ちなみに、兄は私の大事な選択の時に客観的なアドバイスをいつもしてくれる。
羅針盤のような存在。
卒業旅行をどうしようかと悩んでいるという話をしたら、
そんな兄から
「絶対にモロッコに行った方が良い。」
とのお達しが。
そこまで言うことか～？と私は思ったものの、
兄の言い分も理解できる。

いや、理解できるというよりも、モロッコに行った方が良いというのは自分が一番わかっていた。
これから仕事が始まると、長期休みにわざわざアフリカに行くかというと、想像できないし、現実的にも厳しい。
休みは家でゴロゴロしたいとも思う。

そう考えると、このチャンスを逃すと本当に一生行けないのではないかという思いに駆られた。
そこから私のモロッコへの思いは強くなっていった。
そして、モロッコに行くことを決めた。
やはり決め手は「この先行くチャンスがないかもしれない」ということ。
あとは、アブドゥがいることも心強かった。
モロッコ行きを決めた私は、すぐにアブドゥに連絡。
いや、この時点ではまだ迷っていたのかもしれない。
やはり怖いという思いがぬぐい切れなかった。

しかし、アブドゥとのメールで、モロッコへの気持ちはさらに強くなる。
久しぶりに新年の挨拶も含めてメッセージを送ると、アブドゥの方から
「コロナもだいぶ落ち着いてきたし、いつもでもモロッコ来てね。」
との文字が。さらに、
「モロッコに来るなら、自分の家においでよ。」
と言ってくれた。
なんて良い人なんだ。
そう、アブドゥはただの良いやつなのだ。
アブドゥとの会話で私のモロッコ行きはついに決定する。