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グローバルにおけるライドシェアサービスはどこが優勢なのか?そこから見える考察

年間100本noteを書く、と社内で声高らかに宣言しましたが、忙しさにかまけてnoteの更新が全然できておらず、このままではマズイということで、なんとか時間やりくりして久しぶりの投稿です。

今まで結構長めのボリュームを書いてきたのですが、正直1つ仕上げる時間が結構かかるので、今回以降はちょっとライトに仕上げていこうと思っています。どのくらいがいいバランスなのかはやりながら考えます。

ということで、今回はおなじみUberを代表とするライドシェアサービスについて、です。このビジネスが世界でどういうふうに広がっているのか、そこから何を考えるといいのか、というのを私見たっぷりに書いてみます。

ライドシェアのサービスについての説明は省略しますが、簡単に言うと個人の所有する自家用車を用いて、乗客を乗せ、目的地で降ろし、タクシーのようにその移動運賃を得るというものです。

で、代表的なサービスはUber(ウーバー)ですね。日本では法律の関係でなかなか一般には馴染みの薄いサービスですが、世界中でサービスを展開しています。

当然この時代、次から次へと色んな会社が立ち上がって同様のサービスを提供しはじめ、今は色んな国ごとにマーケットシェア獲得競争が起こっています。このあたり、色んなメディアが個別企業について取り上げたりしていますよね。例えば直近だとアメリカを中心に展開しているLyft社の上場とか。

特にこのライドシェアサービスの広がりによって言われているのは「所有から利用へ」というシフトチェンジですね。日本における車離れ、とは背景が違うのですが、明らかにこの流れがあちこちで起きています。

ただ、その様相が国によって異なるので、そこに焦点を当てます。

これ、僕が作ったスライドです。本当は各ライドシェアサービスのMAUの数値がある資料なのですが、数字が出ると色々まずいので消しました。

OICAというグローバルの自動車販売台数を集計している機関から引っ張ってきた数字がピンクの列、App Annieのデータから各ライドシェアサービスの年間平均MAU(1ヶ月で何人が対象アプリを使ったか)が青の列です。

国の選び方はOICAの自動車販売台数の多い国をメインにしました。日本も実は相当多いのですが、ライドシェアサービスは実質まだ展開されていないので省きました。

これを見ると、以下がポイントです。

- 中国は超絶成長中
- 自動車販売台数の成長率は0.6%。対してライドシェアは24%
- 国によってバラツキはあるものの、Uberはほぼ主要な国には展開している
- 成長ビジネスと思われるライドシェア、アメリカは頭打ちか?
- インドは実は車を所有する傾向が強い

ちょっとだけMAUの数字を出すと、主要ライドシェアサービスのMAU合計値が最も多いのはインドです。ざっくり1億MAU。インドの2017年の人口は13.4億人で、ライドシェアを使うであろう20歳〜60歳の人口割合は約60%なので、8億人がマーケットということになります。なので7億人がまだホワイトスペースですね。よって、この時点でちょっと頭打ち感が出ているということは他のプレイヤーの参入機会にもなるんじゃないかな、と思います。インドの競争環境は他の産業でも熾烈ですからね。

あとはインドネシアの競争環境も動きが早い。以下に興味深い資料を貼りますが、本当は二輪のライドシェアサービス「GOJEK」がかなり広がっていますが、自動車販売との対比で語りたいのでここでは抜いています。

インドネシアのライドシェア(車のね)は、言ってしまえば「Uber 対 Grab」という構図ですが、どんな感じで競争が起きているか、というのは一目瞭然です。

DL数の動きがネタ的にわかりやすいのですが、Uberの展開してる国々が左側にあって、USではLyftに負けず劣らず優勢なポジションを確立しつつあることがわかります。

一方でインドネシアは途中でガクッとUberが落ち、Grab(とGOJEKも)は継続的に伸びていて、明暗がはっきりと別れています。

このターニングポイントは何か、を掘り下げると、当該の国で生活者向けのサービスがなぜ普及するのか、なぜ衰退するのか把握することができるかと思います。

また、人の移動に伴う手段が変化することで、単純な話でいえばその国々の人たちの認知を取る、となったときの「面」も変化しているということにもなるわけで。最近のJapan Taxiタブレット内の広告が人気だ、ということを考えればわかりやすいですよね。

最後に、ここに乗せてないですがパキスタンで普及している「Careem」というライドシェアサービスが数年前からパキスタン国内で急成長をしていましたが、最近Uberに買収されてニュースになりました。

まだまだ展開していない国もありますし、必ずしもグローバルトップ企業があらゆる国でシェアを取れるものでもない、ということを改めて知る機会になれば嬉しいですし、ホワイトスペースの大きさを定量的に把握することで、その領域に本気で出ていくかどうかの意思決定ができる、ということが少しでもわかってもらえると書いた甲斐があります笑

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向井俊介@App Annie

アメリカ本社の世界最大手のアプリ市場データプロバイダー、App Annieにて日本法人の代表を務めています。 ここに記載のある内容はあくまでも個人の意見や示唆であり、会社のオフィシャルなコメントやメッセージではありません。
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