「スプラトゥーン甲子園2019東北地区大会」を観てきたよ。<eスポーツ>

2018年8月19日(日)。
東北の夏は短い。地域によっては平成最後の夏休みの最後となった日曜日。
僕は、いわゆるEスポーツの大会が、仙台で開催されるというので、ほんの少しの時間でしたが観戦してきました。

まさに甲子園!プロ野球のスカウトも見守るEスポーツ大会

今回、開催されたEスポーツは、NintendoSwitchの大人気アクションシューティングゲーム「スプラトゥーン2」を使用した、「スプラトゥーン甲子園2019」の東北地区大会。

来年1月にニコニコ動画のドワンゴが主催するゲームイベント「闘会議2019」内で開催される全国大会に出場する東北地区代表を決める大会です。
全国大会には、東北地区の他、全国12都市で行われる地区大会で優勝したチームが出場できます。

さらに来年春には、(一社)日本プロ野球機構が主催となり、プロ野球12球団がそれぞれスプラトゥーンの代表チームを持って対抗戦を行う「NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2」の開催が発表されています。
そして、各球団の代表チームは、地区大会を含むスプラトゥーン甲子園2019に出場したチームからスカウトされるという、まさに「甲子園」と名乗るにふさわしい大会ともいえます。

子ども楽しめる!インクを床を塗って面積の広い方が勝ち!

「スプラトゥーン2」を知らない人向けに、ちょっと説明。
「スプラトゥーン2」は、2015年に任天堂のゲーム機Wii Uのゲームソフトを発売された「スプラトゥーン」の続編で、Nintendo Switch専用のゲームです。
「TPS」と呼ばれる三人称視点のシューティングゲームで、人間に変身できるイカ「インクリング」と呼ばれるキャラクターを操作し、水鉄砲のような武器やローラーなどのアイテムを使って、敵を倒しながら床や壁に色を塗って、勝利を目指すゲームです。
海外を中心に人気のシューティングゲームは、いわゆる銃火器などで撃ち合う血生臭く、年齢制限のあるゲームが多いですが、「スプラトゥーン」は色水の水鉄砲で落書きしていくような楽しい雰囲気のゲームで、子どもから大人まで楽しめるEスポーツタイトルだと思います。

「スプラトゥーン2甲子園」では、1チーム4人で対戦する「ナワバリバトル」と呼ばれる競技モードが採用され、床に塗ったインクの面積を広さを競いあいます。

仙台で開催!スプラトゥーン2甲子園、東北地区大会

「スプラトゥーン2甲子園 東北地区大会」の会場についたのは、13時過ぎ。
すでに1回戦も終盤に差し掛かっていた頃でした。
会場となった約1500人が収容できるライブハウス仙台GIGS(ギグス)の入り口には、スプラトゥーン甲子園の開催を知らせる立て看板が立てられ、多くの人で賑わっておりました。

入場すると無料で「太鼓の達人」や「スプラトゥーン2」を楽しめるブースがあったり、日本プロ野球機構が開催に協力していることもあり仙台を本拠地とする東北楽天イーグルスのブースも設けられていました。

Eスポーツの大会という「ゲーム好きの男性が多い」というイメージがあるのですが、会場には女性の姿も多く見られ、さらに夏休み中の開催ということもあり、小学生くらいの子どもを連れた親子も姿も多く見受けられました。
試合の合間に流された「スプラトゥーン2」のキャラが踊るミュージック動画に合わせて、ピンクのスプラトゥーンTシャツを着た女の子が踊っていたのが、とても可愛かったのが印象的でした。

お祭りの縁日をイメージしたステージで熱い戦い!

試合の舞台となるステージ上の中央には、「イカス屋台」と称するお祭り縁日の屋台を模した競技台にモニターとNintendo Switchが置かれ、プレイヤーが座る椅子は、縁日屋台をイメージしてビール瓶のケースを模した椅子が用意されていました。
ステージの左側には、大会の進行と試合の実況を行う実況・解説席が置かれ、右側の大きなモニターに、生中継しているニコニコ生放送のライブ動画の様子が映し出されていました。

今回の「スプラトゥーン甲子園2019」東北地区大会は、56チーム224名のエントリーがありました。
かなり練習してきた手強そうなゲーマーチームに紛れて、パパとママと小学生の息子と娘や、父親と子どもたちで出場するファミリーチームや、夏休みの思い出にと仲良し中学生で出場するチームもありました。
なかなか苦戦を強いられていましたが、親子で楽しむ様子に「ファミリー頑張れ」の応援メッセージが流され、中学生チームが勝利したときは会場からも拍手が起きるなど、なかなか和やかな雰囲気が流れていたと思います。

試合の詳しい模様は、ニコニコ動画やYoutubeの公式チャンネルや、公式Webサイトでもレポートされているので、興味のある方はご覧ください。

地方の活性化にEスポーツを活用する可能性

ちなみにこの日、ニコニコ生放送の観覧者数は述べ16万8千人超、Youtubeでの再生回数が14万回超(2018.8.21現在)。
単純に合わせることはできないものの、20万~30万人近い人が見たという推計は成り立つと思われます。
仙台など地方都市でEスポーツ大会を開催することによって、上手に活用することによって地方のPRや活性化に繋がる可能性を秘めていることを示すひとつの指標になるのではないでしょうか?

世界に誇れるメイドインジャパンのEスポーツになるか?!

「スプラトゥーン甲子園2019」東北地区大会の会場に行って思ったことは、先にも書きましたが、小学生くらいの子ども連れた親子や女性ファンの姿が多いなという点。
任天堂が作るキャラは、子ども向けというか、子どもに受けやすいキャラが多いと思います。またゲームコンセプトも、「子どもが楽しめる」といった視点に注意していると思います。
それが結果的に、子どもから大人まで、女性でも楽しめるに繋がっていると思います。
世界的に人気のEスポーツは、格闘ゲームや銃火器を使用して殺し合うどこか血生臭い殺伐としたゲームが主流の中で、メイドインジャパンのEスポーツ大会として世界タイトルになる可能性は秘めているゲームだなと思いました。
現在は、Nintendo Switch専用ゲームなので、今後、ゲームを配信するプラットフォームを拡大するのか否か。任天堂の戦略、動向に注目したいところです。

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