これからの「個」

ぼくが専門学校でイラストレーションについて学んでいた20歳頃のこと。

毎日どうやったらイラストレーターになれるのだろうか…?ということばかりを考えている時期がありました。

学校を卒業しただけで自動的になれるものではない事はもちろんわかっていたのですが、では具体的に何をすれば仕事になるのかは見当もつかず。

まわりに話を聞けるイラストレーターさんもいなかったですし、今のようにネットが頼りになる時代ではなかったので本を読むことくらいしかできません。

書店に行って、とにかく関連のありそうな本をいろいろ読みましたが、イラストレーターになる方法に特化したものは見つけられませんでした。

なんという本だったかは忘れてしまいましたが、確かリリー・フランキーさんの書かれた記事の中で、「イラストレーターになれる方法を本で探しているようではダメだ」というような言葉を目にし、落ち込んだ気持ちにもなりました。(記憶があいまいなので、内容は不正確です。あしからず…)

憧れの方たちが多く掲載されている玄光社の「イラストレーションファイル」という年鑑のプロフィール欄をひたすら眺めて、やっぱり美大とか画塾を出たり、デザイン会社とかを経験してからの人が多いんだなぁ…ということだけがわかり、それじゃあまあ、ということでひとまずなんとなくデザイナーとして職を探すことになります。


当時のぼくは、そうなりたいとは思っていても自分の力で道を開拓していくほどの力も度胸もありませんでしたし、何より想像力がありませんでした。イラストレーターになれる人なんて才能のある人だけでぼくには無理だと、思い描くことすらできずに最初から諦めてしまっていたのかもしれません。

結局5年ほどデザイナーを続けてから、あらためて挑戦を決意することになったのですが、やはり最初はわからないことだらけですぐに上手くいくわけもなく。

あの時も、もっと具体的な話を誰かから聞けていたら、役に立つ情報を手に入れられていたら、始め方や動き方は変わっていたと思います。

知らない」というだけでかなり遠回りをしたこともあります。失敗した事もたくさんあります。それがすべて無駄だったというわけではありませんが、今思えばもっとうまくできたよな〜ということばかり。


ここからなぜこんな事を書こうと思ったのかということに繋がりますが、昨日、発売されたばかりの高田ゲンキさんの著書「フリーランスで行こう!」を読んで思いました。

ああ、この本を20歳だった頃の自分、独立する前の自分に見せてあげたい…と。すでにたくさんの方がレビュー欄にそのステキさについて書かれているので、今更ぼくの薄っぺらい書評など語るのもおこがましいのですが、少しだけ。

ご自身の歩んでこられたこれまでの道、成功だけでなく失敗も含めたお話をここまで包み隠さず世の中へ向け発信されることって、ものすごく勇気のいることだと思いますし、強い気持ちと信念がないとできません。すごいです。

その時どんなことを感じて、どんなふうに道がひらけて、そして今につながっているのかという、いい意味で人間くさい話を、ぼくを含めたくさんの人が待ち望んでいたのだなぁ、と。

その名の通り元気とやる気をもらえる、とってもステキなお話でした。ウェブでもずっと拝読していましたが、やはり本としても持っておきたい。


これからの「個」

これからは個の時代」と言われて久しいですが、まさにこうした人の生き方や考え方そのものが「」として価値のあるものとして残り、永く受け継がれていくのだろうなぁと、実感させられました。

遅ればせながらそんなことに最近になってようやく気がついたぼくは、長年放置気味だったツイッターを急にマメに触りだしたり、こうしてnoteに思いや考えをまとめるようにもなりました。わかりやすく手を動かしてみているだけではありますが…

30代も半ばをすぎると、いろいろ語りたくなるもんだよ、と先輩に言われたことがあります。なるほどこういうことだったのか、と思いつつ(あってるかな?)。たくさん発信してなにか個として残していけるものを少しでも増やしていけたらと思う今日なのでした。



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