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もっとお金の話をしよう

ふと、イラストレーションの制作費、使用料についてのツイートをしたところ、思いがけずたくさんの方にご覧いただくこととなり、さまざまなご意見もいただきました。どうもありがとうございます。

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ちょうど、ぼくが講座を受け持っている画塾で話す予定だった「イラストレーターにまつわるお金の話」の資料を作っている中で、部分的に内容を抜粋して発信したものが今回のツイートになりました。

価格についての話題は今回に限らず常にどこかで話がされている印象です。それだけ結論がだせないテーマだということなのでしょうか。反響の大きさが関心の高さを示しているようで興味深かったです。


ところで、このツイートには2つの側面があると思っています。ひとつは発注側に使用料の考え方を知ってほしいということなのですが、もうひとつは受注側であるぼくらクリエイターも同じ意識を持たないといけないですね、ということ。


結局相場はあってないようなもの

イラストレーターとしてお仕事を始めた頃からずっと、13年目を迎えた今でも見積もりに頭を悩ませることがよくあります。

比較的、取引先によって使用料に大きな差のない出版関係については数をこなすうちに大まかな価格感は掴むことができましたが、広告関係や複合的な案件になるとやっぱり難しい…と感じてます。いい加減慣れろ?いやいや、慣れないですよこれが…

クライアントごとはもちろん、案件ごと条件ごとに違いがあり、そこに差がありすぎて一律に価格設定することができないのです。そういう意味では相場はあってないようなもの、とも言えます。決まった料金表をつくることができない理由です。

使用目的も期間もわからずまま、1点いくらでお願いできるんですか??という問い合わせにも答えられないのも、おなじ理由からですね…😌


時給換算は最低保証ライン?

だからでしょうか、相場がわからないのならせめて最低限確保したい金額を決めるために時給換算してしまう。1時間かけた作業に対していくらの報酬がもらえるのかな…、と。実際にそうしている(していた)方々の声も、今回のツイートをきっかけに耳にしました。

わかります。ただ、イラストレーターは時間をお金に変えているわけではありません

ぼくも独立当初は時間単価○○○○円くらいの動き方をしないと…と思っていました。自分の中だけの基準としてであれば時間単価で考えることはけっして間違いというわけではないと思っています。

ですがもし単純に時給換算だけで考えると、早くたくさん描けるようになればなるほど収入が下がってしまうことになります。では逆に時間さえかければその分報酬が増やせるのかと言えば、もちろんそんなことはありません。

そう考えれば無駄に時間をかけるのはよくありませんし、反対にコストを意識しすぎて必要な時間を削ることもよくありません(どっちやねん)。一部で根強く残っている時間をかけたものこそが良いものである、という信仰?も見直す必要がありそうです。


コスト意識と貢献度

どれだけの時間と労力を掛けたかはあくまで受注側が意識する費用(コスト)なので、ちょっと突き放した言い方をすれば発注側にはあまり関係のないことです。(※もちろん例外もあります。)

限られた予算の中でいかに利益が出るように作業ができるかを考え工夫する。コスト意識を持つことはイラストレーターに限らず、どんなお仕事、職業でも同じですよねきっと。

受注側が考えるべきは、クライアントに最大限貢献できるような成果物を納められるかどうか。その貢献度が高いものであれば、今後報酬額を上げていくことだってできるかもしれません。そう考えれば夢もありますね…!


もっとお金の話をしよう

自分はこういう理由でこの価格設定なんです。と、ちゃんとした考えや基準を持っていればなんの問題もありません。しかしその自分の中の基準をつくるのには時間も経験も必要ですし、まわりの声もたくさん聞く必要があります。

なにが言いたいかというと、ぼくらは普段からもっとお金の話を積極的にしたほうがよいと思っています。いろんな人の考えや意見に触れたいです。

見積もりに困ったら近くにいる仲間に聞いてみましょう。皆、人の見積もりには強気になれますから。親身に、ときに無責任に😁


お金の話しかしない夜会とかあれば、喜んで行くので誘ってください😊💴





ツイッターで  #もっとお金の話をしよう も書いてます。


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