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プペルツアーのビジネスモデル【プペル渋谷ツアー奮闘記4】

えんとつ町のプペル渋谷フリーツアー奮闘記3では、プペルツアーをずっと続けるために重要なこととして「応援される仕組み」と「ビジネスモデル」を上げ、「応援される仕組み」をお話ししました。
今回はプペルツアーのビジネスモデルについてお話しします。

プペルツアーのビジネスモデル

プペルツアーが採用したフリーツアーというビジネスモデルは「えんとつ町のプペル渋谷フリーツアー奮闘記1」で詳しく説明しましたが、改めて簡単い説明するとプペルツアーは事前に参加費は頂いておらず、ツアー後に満足度に応じてチップを頂くことで成り立っています。ツアーの値段をゲスト自信が自分で決めて良いということですね。
最初は頂いたチップを全て寄付にまわすことも考えましたが、それだとこのツアーをずっと続けることはできません。
ツアーを運営するにはガイドの人件費はもちろん予約サイトの作成や運営費や資料作成、プロモーション費など様々な費用がかかります。
会社を経営している僕一人が趣味でやるにはいいかもしれませんが、それだと僕がいなくなったら終わりだし、一人でやれることには限界があります。僕はこのツアーをずっと続けたいと思っています。そのためにはビジネスにするのが一番だと考えました。

80%は運営費、20%は寄付

冒頭で説明した通りプペルツアーはチップで成り立っていますが、頂いたチップの80%を運営費に、残りの20%を寄付にまわすというモデルにしました。
ここでの寄付というのは前回説明した通り、えんとつ町のプペルの絵本を子どもたちに寄付するというものです。
寄付を20%にした理由ですが、通常ツアーなどをオンライン旅行会社に掲載すると販売手数料として20%を支払うことが多いからです。
20%を支払ったとしても80%を運営費に回すことができれば、ビジネスとしては成り立ちます。

つまり、一人の参加者から1,000円のチップを頂いたら、800円が運営費に200円が寄付にまわるということです。
1ヶ月のチップの合計が30万円になれば、24万円が運営費に6万円が寄付にまわるので、ビジネスとしても成り立つ上に絵本を約30冊寄付することができます。
まずはここを目指すことになります。

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そもそも日本人はチップを支払うのか

この記事を読んでいる方の中には「ビジネスモデルは理解したけど、そもそも日本人ってチップ払うの?」と疑問に思った方も多いと思います。
そうなんです!日本にはチップの文化がありません。
海外ではチップの文化があるのでフリーツアーというモデルが成り立つかもしれませんが、チップの文化がない日本人がチップを支払うかどうかというのは僕にとっても大きな挑戦でした。
観光業界の中でも日本人向けフリーツアーは聞いたことがありません。
もしかしたら、毎日ツアーをやっても数百円しか集まらない可能性だってあります。
ただ、『えんとつ町のプペル』はチップ制でも成り立つ自信がありました。
なぜかというと原作者の西野さんの活動はクラウドファンディングなどで資金を集めたりすることも多いため、西野さんを応援する人とチップというのは相性が良いと考えました。
そして、6年以上観光案内をしてきたツアーガイドとしても支払う価値があるコンテンツを提供する自信もありました。
事例がほとんどないため、ここは頭で考えてもしょうがありません。
とにかく挑戦あるのみということで、価値あるツアーをつくりツアーが開始する12月を待つのみとなりました。
不安よりも楽しみという気持ちが強かったのを覚えています。
もしこのモデルが失敗したとしても、「日本人はチップを支払う可能性が低い」というデータを取ることができるため、それはそれで得るものも多いと考えたからです。

もちろんツアーに対するチップの他にもここから生まれるビジネスがたくさんあると思いますが、まずはツアー単体でもビジネスとして成り立つことが大切です。
それでは実際に2020年12月の1ヶ月間でお客さんが実際にきたのか、どれくらいのチップが集まったのかを次回お話しします。


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