見出し画像

「天気の子」よもやま雑談。

「天気の子」2回目を見てきました。

そして、例によってネタバレ雑談を行いますので、未見の方はスルー推奨。

1回目には気づかなかったことが結構あった。

須賀のことだ。

1回目の時、須賀は「大人の立場から意見する人」だと思っていた。実際そうなのだけど、劇中シーンで何点か気になるのがあった。

重ね付けした(恐らく)結婚指輪がクローズアップされるシーンが何点も。劇中で奥さんは「事故で(亡くなった)」とされているので、奥さんのことを忘れられない人、という、単なるそれだけの捉え方もできる。

しかし、それなら1回だけで十分ではないか?なぜ何回もクローズアップする必要があったのか。それは、多分物語に重要なシーンだったからだ。

帆高は、陽菜に贈る誕生日プレゼントに指輪を(凪先輩の勧めもあり)選択する。そして、実際に渡す。それは、陽菜が彼岸に行ってしまった時に落下し、地上へと落ちた。

その後、帆高が陽菜に3年後再開する時、その指輪を持っていく。

一方の須賀はどうだったのだろう。

奥さんは「事故」で亡くなっている。既にこの世にいない人。だから、その人が残しているものを着けている。こう見れば、さっきも言ったように「奥さんのことを忘れられない人」という事になる。だけど、恐らくそうではない。その「事故」がなんだったのか。そこを考えてみる必要があるだろう。

劇中で、「帆高と須賀は似ている」とキャラクターによって何度も語られる。これを「100%の晴れ女」である陽菜に惹かれる帆高、という観点で見れば、須賀の奥さんは、晴れ女の力を持っていたのではないか。その力を使っているうちに、自身の体の許容量を超え、亡くなってしまったのではないか。そんな奥さんに、須賀は惹かれていたのではないか。

帆高が陽菜に(最終的に)渡せた指輪と、渡せたけど亡くなったことによって宙に浮いた指輪を重ねづけする須賀。

劇中で、須賀はこんな事を言っていた。

「人柱一人でこの異常気象が終わるのなら、俺は万々歳だけどな」

これは、過去に同様の事を経験しているからこそ出てきたセリフだったのはないか。

帆高のセリフでこんな物がある。

「みんな何も知らないで!陽菜さんにすべてを押し付けて!」

帆高はまだ16歳。大事なものがなんだか分かった時、圧倒的に陽菜を求めてしまった。それが、世界の調和を崩してしまうことであったとしても。

須賀が「大人になると、大事なものの順番が入れ替えられなくなるんだ」と言っていた。これは、大人になった須賀が、世界の調和と妻との命を秤にかけた時に、世界の調和を選んだのではないか。

陽菜が彼岸に行った後、東京に久しぶりの晴れがもたらされた時、刑事が須賀の事務所を訪ねてきたことがあった。そして、刑事が話している時、須賀は涙を流していた。流す理由など全く無いように見えたが、さっきの話を当てはめると理由が分かる。

陽菜が晴れ女の力を持っていて、人柱となって彼岸へと旅立った。そんな話を聞いて、自身の妻を思い出したのではないか。無意識のうちに流した涙。それは、心に残っている妻の欠片がそうさせたのではないか。

そして、警察から逃げ出した帆高を待ち受ける須賀。須賀は、大人の立場で帆高を止めようとする。でも、結局は彼岸へと帆高を送り出すような行動を取る。これも、前段で語ったようなことがあればこそ、「止める」→「送り出す」という行動の変化があるのではないか。

3年後、帆高と会った須賀は「世界なんて、最初から狂っているんだから」というようなことを言った。それは、罪の意識を持った帆高を救おうとして言った一言なのかもしれない。自分には出来なかった、愛する人を選択する、ということに対しての、須賀なりの餞別の言葉。

須賀、という人物に着目してみると、この物語の深みがより一層増す感じがする。物語に深く関わる第三者、そして大人の視点。

もちろん、色んな所に意味はあって、それを見逃してる、あるいはそもそもその意味に気づけていないということはあるだろうけど。

というわけで、3回4回と見たくなる映画だということでした。

それでは、また。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

皆さまの反応によってモチベーションを上げる事ができます。いいね、コメント、はたまたサポートによって。 よろしくおねがいしますね。

よろしければフォローも!
7

シュンティ

1981年7月1日生。福島県出身。東京で12年生活したのち、故郷へ帰り会社員をしながらまた東京に住むことを実践するべく日々奮闘中。なにかありましたら→へどうぞ。 shunty.ne.jp@gmail.com
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。