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燃ゆるその花はとても儚く。そして美しく。

あなたとって一番好きな、大切な花はあるだろうか。

その花は散るから美しいのだろうか。移り変わる季節に追随するように咲いて、枯れてを繰り返すことが果たして本当に情緒的であるのか。

物事の捉え方は人の数だけこの世に無数に存在する。しかし、果たしてその全てが肯定されるべきものなのだろうか。私はそうは思わない。

時に人は、その花の寿命に着目し「有限性」に感銘を受けそれを美徳とする節がある。確かに、四季によって移り変わる景色を演出する花たちはとても情緒的で儚く美しいかもしれない。

しかし、美しく儚いものがその輝きを徐々に失っていく姿をただ傍観しているような人間にはなりたくない。その花を心の底から大切に思うなら常に気にかけ、水をやり、時には害虫から守り、共に可能な限り長く生きることに尽力するべきである。

枯れてしまった花はまた元のように咲くことはない。花を愛でる者はこれをどうか忘れない欲しい。枯れてしまってからでは遅いのだ。

その美しく、今を懸命に生き、命を燃やす小さな「宝物」を一度手にした時点であなたはこの世で一番の幸せ者である。どれだけ月日が経ったとしてもその事実から目を背けず、見失わないことこそが生きる意味であり、真に幸福を手に入れるための答えなのかもしれない。

これは、私のように愚かでなにも持ち合わせていない人間が唯一、これを読んでいるあなたの人生を少しでも幸せにすることができるかもしれない、人生のコツのようなものである。

私は、枯れてしまった花が落とした種がまた芽吹き、他の誰かの手によってさらに美しく咲く様を遠くから見届けるだろう。

これを最後まで読んでくれたあなたはどうか、幸せになって欲しい。


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