4月3日 準備

朝まぁまぁ早起き。昨日のとんかつがまだいる感じがしてお腹が減っていない。とりあえずドリップパックのコーヒーをいれて、頂き物のラングドシャを1個食べる。
布団に戻ってダラダラする。インスタのサジェストに出てくるバラエティ切り抜きを見続けるという不毛な時間をまぁまぁな時間過ごす。

今日どう過ごすか。13時40分には病院に行かねばならぬ。病院に行く前に風呂に入っとかないといけないらしい。髪切って、ご飯食べて、スーパー銭湯に行く。スーパー銭湯で時間を調整するだな。
準備する。歯ブラシ、シャンプーも入れる。本何を持っていくか迷う。内容重めの本ばっかりで、ホントに読めるだろうかと思えてくる。くどうれいん(この本では漢字名義だが)さんの水中で口笛を追加でカバンに入れた。多分忘れ物は大丈夫。出発。

駅に着いて美容室に電話。予約取れず。まぁ仕方ない。スーパー銭湯で長めに過ごそう。
微妙な雨。やだな。とりあえずフードを被ってやり過ごす。
中華屋に着いた。メニューを眺める。移り気になったが、元々決めてたオムライスを頼んだ。洋食なんだけど確かに中華でもあって美味い。テンションも上がるし落ち着きもするし味が濃くて、入院する前最後のご飯としてはかなり良いチョイスをしたと思う。900円をちょうど支払って小銭を片付ける。

雨が少し強くなってる。諦めて傘をさして、キャリーケースを引く。スーパー銭湯に着いた。100円入れるタイプのロッカーで、結局小銭が増える。さっきは500円玉あったのに無くなってしまったのでむしろ増えてる。
ゆっくり風呂に浸かる。なにか考えてるようで何も考えていない時間を過ごした。PERFECT DAYSの平山を思い出した。WHITE ASHのこの曲が頭を流れた。

漫画が読めるスペースがあったので、薬屋のひとりごとを読む。人名と人物関係がいまいちあやふやなまま読み進めた。
気づくと良い時間。慌てて準備をして銭湯を出た。TSUTAYAに寄ろうかと思ったけど時間が無かったので諦めた。もしなんらかの理由で返却出来なくなってもイヤだし。

病院に着く。手続きを進める。担当の看護師の方から説明を受ける。書類をばさーっと落としたり、印刷を忘れていたりして、イヤな予感がする。前の部署の人に似ているな。
部屋に入る。4人部屋に3人。カーテンが閉まっててどんな人か分からない。「いたっ」って聞こえた。荷解きを始める。どこに何を置くのがいいだろうか。とりあえず本を出して引き出しに詰めた。いや引き出しは鍵がかけれるみたいだから、パソコンいれた方がいいか。折り畳み傘干すとめっちゃ場所取るな。いや、自分の足がくせえ。とかやりつつ、とりあえず場所を決めた。
支給されたパジャマに着替える。
看護師さんがやってきて点滴用の針を刺される。めちゃくちゃ血漏れてますけど。生理食塩水に空気入ってるけど大丈夫か?などだいぶ不安になるが、やり直しを経てなんとかセットが終わる。生きが良い証拠らしい。ほんまかい。

売店に飲み物を買いに行く。支給されたパジャマを着て、腕には針が刺さって網網が巻かれた、マスクした姿が鏡に映る。だいぶ病人っぽくなってる。
売店を見回して、これから10日くらい、おれに与えられた自由はこれだけかぁと思う。

部屋に戻る。点滴の針が刺さってる腕の違和感が正常なのか異常なのか分からない。ちょっと血が滲んでる。来た他の看護師さんに、これ大丈夫ですかねぇ?と聞く。大丈夫です、元気な証拠ですと言われた。安心した。

食事の時間。豚肉の梅肉ソテー、白菜の昆布和え、豆腐のカニ風味あんかけ。確かに少し薄味ではあるけど、美味しい。病院で早食いはなんだか悪いことをしてる気がしたけど、バクバク食べる。
隣のおじさんが、「家帰った後もひとりなんだよ。聞いてくれる?去年奥さんが亡くなったんだよ」と看護師さんに話している。自分の経験も交えながら受け答えする看護師さん。優しいなという気持ちと、上手いなという気持ちの両方が浮かんだ。

共用スペースで親に電話。心配させるだけだろうから、看護師さんがおっちょこちょいというのは言わなかった。

共用スペースやベッドの上で本を読む。
消灯の21時が迫ってきてる。同室のおじさんの不規則なリズムでガゴゴゴゴッといういびきが聞こえる。まだ20時40分だけど眠い気がしてきた。環境ってのは重要だ。

明日の12時から手術。上手くいきますように。


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