MBAでリーダーシップを学ぶって、どういうこと

多くの(欧米)MBAのうたい文句の1つに、「リーダーシップ・チームワーク教育」があります。日本で「リーダーシップ」というとちょっとくすぐったい感じですが、確かにこちらでは恥ずかしげもなくりーだーりーだーと事あるごとに言います。僕自身も、MBAに出願したときのエッセイには、「貴校のリーダーシップ教育をぜひ受けたい」的なことを書きました。それがなんなのかよくわかっていないにも関わらず

そこで今日は、かなり私見ですが、MBAで経験できるリーダーシップ・チームワーク教育について書いてみたいと思います。

どの学校も壊れたラジオのように強調しているリーダーシップ・チームワーク教育ですが、大きく6つにそのタイプがわかれるように思います。

(1) 自分をよく知る系

自分の強みや弱み、周りの人への影響力の行使の仕方、これまでの人生で培われた価値観、自己認識と他人からの認識の違いなど、自分をより深く理解することで、リーダーとしての自分の特長や今後の成長課題を探るものです。プロのコーチがついたり、入学前にいた職場の人にアンケートをしたり、その形は様々です。

また、学校によって、必修のプログラムとして用意されている学校、取り組むかどうかを選べる学校、そもそも提供のない学校など、取り組み具合が大きく異なります。

(2) 極限の環境系

人工的に作り出された極限の環境下で意思決定や集団内での行動をし、表出した自らの行動や感情から学ぶものです。例えば、軍隊の訓練施設で数日間訓練を受けるプログラムをいくつかの学校が提供しています。これも学校によって提供されているプログラムが大きく違います。

(3) 学術研究の成果から学ぶ系

リーダーシップやチーム(グループ)ダイナミクスは、数多くの学術的な研究がおこなわれている領域でもあります。そういった研究成果を学ぶ機会を提供する学校もあります。リーダーのタイプや、人を説得し動かす際に重要なレバー、グループ内でよく生じるコンフリクトの種類やそれが生じやすいタイミングなどを知識として身につけることで、リーダー・チームメンバーとしての能力向上を目指します。

(4) ビジネス上の意思決定を疑似体験系

ケースを用いて、限られた情報の中から、「わたしが意思決定者ならどうする」とビジネス上の意思決定をする練習を(繰り返し、繰り返し、)つむのがこれです。なかには、これこそがMBAの目的だという人もいます。(「MBA意味あるの?」に書いたように、それもMBAの一部、ということだと個人的には思いますが。)

(5) "Get things done"系

普段の授業のチームレポートや授業外のイベント運営など、実際に他の学生と共同作業をすることで学ぶ環境を用意している学校も多いです。他との違いは、レポートの出来が悪いと当然成績が悪くつきますし、イベントは失敗するわけにはいかないので、結果が問われることです。日本の大学でやったサークル運営と何が違うの、という感じかもしれませんが(正しい感覚だと思います)、まあメンバーの国籍は様々ですし、ものによっては動かす金額のレベルが違ったりします。

(6) 現実のリーダーに聞いてみよう系

有名企業のCEO等に話を聞くことで、実際に活躍しているリーダーの経験から自分が活かせるヒントを得るものです。多くの学校では、ゲストスピーカーとして多くの優れたリーダー(これはビジネスに限りません)を招き、学生が話を聞く機会を提供しています。

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ざっくりとリーダーシップ・チームワークといいますが、上記のような様々なプログラム・機会がごっちゃになって語られることが多いように思います。実際は、上記のなかで力をいれているものや力のいれようは学校によってかなり異なります。MBAにいく目的やタイミングによって、どんなプログラムがより価値があるかも人によって異なるはずです。

もちろん、上記のうちいくつかを含むプログラムもあると思います(というかそのほうが多いかも)が、学校ごとの違いを把握するときや、自分が本当に必要としているリーダーシップ・チームワークプログラムを考える際に、参考にして頂ければと思います。

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コメント2件

理路整然と書かれており内容が頭にスッと入ってきてすごく勉強になります!
yoshiさん、そう言っていただけると嬉しいです。ありがとうございます!
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