2~4年目コンサルタントにすすめる5冊

世の中、1年目コンサルタントや経営コンサルに就職したい人向けのおすすめ書籍の紹介はあふれているけど、それ以降の人を意識した書籍紹介はあまりないということに最近気づきました。

なので、書いてみることにしました。

ロジカルシンキングや必要最低限の知識(基礎的な戦略論やマーケティング、会計、ファイナンス等の知識)を既に抑えている方が対象です。もしくは、小さくてもモジュールのオーナーシップを持つようになったくらいの方を意識しています。もしかしたら経営コンサルファーム以外にお勤めの方にも役立つかもしれませんが、コンサルしかしたことがないので、あまり自信はありません。

1. まずは、定期的に基本に立ち返りましょう

コンサルの頭の使い方は、本質的に人間の本能的な頭の使い方とは違うので、定期的にチェック・メンテナンスすべきです。(もちろん、人によって得手不得手もあります。)

そのための本として、定番ですが、「イシューからはじめよ」をすすめます。

もう一度、念のため繰り返すと、このポストは基礎的なロジカルシンキングを抑えている方向けなので、バーバラミントや問題解決・発見プロフェッショナルを読んだ人が、2冊目・3冊目として読むといいと思っています。

この手の本は数多あれど、やはり「イシューからはじめよ」の質の高さは群を抜いています。タイトルにあるように、イシューとは何か、という話から、チャートライティング、心構えに至るまでをこれだけきちんと書いた本は、僕が知る限りありません。

全体的に、少し原理的すぎるかなとは思います。また、例えば、「分析とは比較」のくだりはあまり賛成できなかったりもします。とはいえ、非常によい本であることに変わりはありません。何度も目を通す価値がある本です。

2. 帰納法に強くなろう

コンサルで定性的な分析をする際に、使う頻度が多く、コンサルタントによって巧拙がはっきりとわかれるのが帰納法です。特に自分でモジュールやプロジェクトをリードする立場の人にとって、美しく説得力のある帰納法とはどんなものなのかを知っていることは非常に価値があります。

アイデアの力」がお勧めです。これは、アイディアやメッセージが流行するためには、どんな要素を満たさなければならないかを論じたベストセラー。6つの要素(法則)を実際に流行した様々なアイディアやメッセージから自分ならどうやって抽出するかを考えながら読むと、大変多くの学びを得られます。(もちろんこの6つの法則自体もとても有用です。例えば、つくった戦略が組織の中で浸透できるかどうか、チェックする際に活躍します。)

3. 数字で価値を出す、とは

一方、定量的な分析の破壊力は、特にプロジェクト全体のアウトプットを決定づけます。数字を使って組織に決定的なインパクトを出すとはどういうことなのか。「マネー・ボール」ほど、その具体的なイメージをつかむのに適した本はありません。

これは、アメリカ大リーグでアスレチックスが統計分析を活用し、それまでの常識を塗り替え、低予算にも関わらず強豪チームへと変貌した実話のノンフィクションです。(ブラピ主演で映画化されたのをご存じの方も多いと思います。)

適切なデータの選択(例えば、打率よりも出塁率が大事。セーブ数はあまり意味がない、等)から、その分析結果を疑心暗鬼な人たちにどう浸透させていくかまで、勉強になります。

(野球のことを何にもしらない人は、まわりの詳しい人にわからないことを聞きながら読みましょう。) 

4. 一方で、私たちはあまりにもこの世界を理解できません

2冊目・3冊目は、分析し、現象を理解し、価値をだすことを前提にしたおすすめ本でした(1冊目もそうです)。しかしながら、一方で、私たちはこの世界を理解するにはあまりにも無力だということを知り、その事実に対して謙虚になるべきです。そうした謙虚さがなければ、私たちは時に大きな間違いを引き起こしてしまいます。

なぜビジネス書は間違うのか」の第一章は、まさに、私たちはほとんどのことを知らない(”How little we know”)というテーマを扱います。その後、実際のビジネス書を取り上げながら、その内容がいかに頼りないものなのかを論じます。分析から結論を導き出し、言い切ることの難しさや、そのなかで人に何が出来るのかを考える非常によい材料です。

5. 最後に、プロフェッショナルについて

コンサルタントが本当にプロフェッショナルなのかはかなり怪しいですが、クライアントが負担している金銭的負担を考えれば、普通のサラリーマンよりも真剣に自己の成長やアウトプットの質の改善に取り組むべきだと思います。

この分野の本で何をおすすめするかが実は一番悩みました。「プロフェッショナル原論」や「選ばれるプロフェッショナル―クライアントが本当に求めていること」など、僕が影響をうけた本は何冊かあります。

ただ、文句なく一番影響を受けた(ている)本を素直におすすめすることにしました。「心を整える」です。ベストセラーになったので説明不要だと思いますが、サッカー日本代表キャプテンの長谷部誠選手が著者。彼のストイックに自己の成長とチームへの貢献を追及する姿から、僕はたくさんのことを学びました。この本を読む前からすでにファンだったのでかなりバイアスがかかっている可能性がありますが、読むのに時間がかかるわけでもないですし、やはりおすすめです。

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以上、5冊紹介してみました。どれもとても読みやすい本ですが、何度も読み返すべき本だと思います。ノウハウ本やテキストブックもいいですが、たまにはこんな本もいかがでしょうか。

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