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心を中心において取り組むということ

自分自身はN高等学校のプログラミングの講師で、特にカウンセラーとかそういうものではありませんが、プログラミングを通じた仕事をしたり、eスポーツの競技に取り組む時には常に自分の「心の状態」を意識して取り組んでいます。

なぜ心を中心において取り組むかというと、何かプロダクトなりドキュメントなり成果物を出す際に、「やる気Maxファイヤー」状態で取り組むのと「何もかも嫌になっている」状態で取り組むのでは全く出てくる成果の質が異なるからです。無論、前者の方が圧倒時に高品質な成果を得ることができます。

なおここでは心の状態が良い状態であることを、心理学者のミハイ・チクセントミハイ氏のフローと定義して、どのようにしてこのフローに至るか、自分が意識していることをまとめておきたいと思います。なおこの考えの多くは、自身の前職の担当産業医でもあったスポーツドクターの辻秀一先生にアドバイス頂いたものであり、今なお非常に感謝しております。

心構え

- 心を中心に置いて取り組む。
- 気持ちの良い仕事、活動をする。
- 感じたことや想いをシェアする。

シェアに関して具体的に言えば、朝礼やデイリーミーティングやSlackやTwitterなどのSNSを利用してフロー体験をシェアすることを言います。可能ならば心の状態について議論することも重要です。

全ての基礎

1. フローの価値を自分事にする
2. 認知による意味付けに気づく
3. 感情に気づく

まず、フローがいかに成果のために重要なことであるかその価値を深く理解する必要があります。フローな状態での成果が高いものであることを実体験として知らない場合は、実践から得る手もありますが、プロスポーツ選手のメンタリティなどから学ぶのも一つです。自分自身は為末大選手のメンタリティから様々なものを学ばせてもらっています。またeスポーツ選手のEvi選手も非常に高いメンタリティを持っている選手だと感じます。

しかしながら誰しも雑念がある心の状態、ノンフロー状態に陥りますし、どんな優れたスポーツプレイヤーでもノンフローな状態になります。そういう自分がネガティブな心の状態になっているときは、まずそれが認知による意味付けに過ぎないということを意識する必要があります。例えば負けたという事実がつらいという事を意味付けしているのは自分自身なのです。負けたという事実はただ、能力や行動から生まれる成果の量が相対的に相手に劣っていただけでそれが「つらいことで」あるかを決めているのは自分自身なのです。そのうえで自分自身がどういう感情になっているのかを常に意識します。

ノンフローになった時の対処

まず自分の心をしっかりと見つめ、フローになるきっかけを自分の中に探します。そして、「自分の心の状態は自分で決める」と決めることをします。その心持ちで、以下のフローになるきっかけをつかむ具体的な行動を行っていきます。

 フローになるきっかけをつかむ行動

- 誰のためにささやかなことをしてあげる
- 挨拶をする
- 笑顔でいる
- 今日やるべきことをはっきりさせる (ただしシンプルに)

感情は他者との関係の中に生まれます。人間は感情を脳のホルモンのバランスで制御する都合上、単一の感情しか持ち合わせることができません。そのため、他社にポジティブな働きかけをして、相手からポジティブな感情をもらうことで行動で自分自身の感情を変化させることができます。

また他のやり方として、今やるべきことに集中して行動を意識することにより、感情による束縛から自身を開放するのもテクニックのひとつです。感情で集中できないということも起こりますが、逆に集中することで感情を忘れるということもできる相互的な関係にあります。そのため逆に行動を変えて感情を変化させることもできるのです。意識を集中する必要のある趣味などに完全に集中してネガティブな感情を完全に忘れるのもとても良い方法です。

 結果が出ていない時にどういう風に振舞わなければいけないか常に考える

結果が出ていないときにこそ以下の4つの行動を心がけます。

- 表情を選択すること
- 頑張っている仲間にエールをおくること
- 小さな結果を積み重ねること
- 感謝すること

感情は他者に伝播するという性質を持っています。そのため、チームや組織に悪い影響を伝播させないためにも、これらを実践し、心に余裕を持ということが重要です。そのために重要な行動が以上の4つとなります。

人は喜んでくれるひとがいるだけで、過酷な環境下でも頑張れたりします。もちろんそれを他社に強制することはできませんが、心の力は非常に大きいものなのです。そのために、自分自身の怒りや悲しみというネガティブな感情をどうするかというのはよくよく考えて行動する必要があります。

表情の選択、応援、小さな結果、感謝、これらは周りにポジティブな感情を伝播させる非常に良い行動となっています。そしてそれらは自身に返ってくる感情になり良いスパイラルを生み出します。

フローを維持するための行動を習慣化する

最後にフローな状態になれた後、それを維持するための行動を紹介します。それぞれに深い意味がありますがここでは、とりあえず行動の一覧だけを紹介します。非常に数が多いので、この中の1~2個でも実践していくと良いと考えています。

- 笑顔
- あいさつする
- 今に生きる
- 感謝する
- フロー体験をシェアする
- 自分の感情を理解し、それを言葉で伝える
- 自分の心は自分で決めると決めること
- チャレンジする
- 目標を公言する
- 覚悟を決める
- 謙虚に学ぶ
- 君子、日に三転すを実践する
- 個性を尊重する
- 縁があったことに感謝する
- 仲間を信じる
- 許す
- ほめる
- あやまる
- 相手を理解しようとする
- 愛情を持って接する
- チャンスを与える
- 本人のためを思って叱る
- 応援する
- 気付きを率直に伝える
- 助ける
- 与える
- おめでとうを言う
- 心配またよし、新しいものを考え出す転機と考える
- 無事今日を迎えられたれたことに感謝する
- ユーモアを忘れない
- 態度を選択する

とはいえ心の状態を最善にしたとしても状況が厳しいことも多くあります。そんな時にニーバーの祈りを知っておくと良いでしょう。

ニーバーの祈り

神よ、
変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。

最後に

ここまでフロー状態を得るための心がけと行動について説明しましたが、心の状態を扱うのに何個か間違った根性論があることを知っておく必要があります。

キュウ根性
無理やりプラスの意味をつけるやり方。実は苦しそう。
根性なし
いつも外側の出来事だのみ。口癖は何かいいことないかな。ちなみにキュウ根性の人と仲が悪い。
偽根性
ソコソコで良いと思っている。根が深い。ひとつのことに対して感情的に深入りしようと思ってない。感情のブレがなく。いつもソコソコ。
真根性
正しい根性の使い方ができている。ちゃんと外側の出来事と接着している。耐えることと受け入れることは違う。

これらを意識して、このような間違った根性論に陥らず、正しい根性論を持ち、フローな状態を手に入れるための適切な行動と習慣をすることが重要です。



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