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【ありがとう!スクスタ⑤】対立構造が生んだ、熱い友情物語~2nd Seasonを振り返る~中編

2023年6月30日にサービス終了が決まった、「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル オールスターズ(スクスタ)」

このゲームがとても好きなので、サービス終了までその想いを語ろうと思っています。

その中で避けて通れない、物議を醸したメインストーリーについて語っています。
前回の記事では、スクスタの中でも最も炎上してしまった、2nd Seasonの序盤を振り返りました。

あなたちゃん達が作り上げたスクールアイドルフェスティバルを体験し、自分もやってみたい!という想いで突然香港からやってきた理事長の娘、ランジュ。

すんなり同好会の一員になるのか…と思いきや、これまた突然に「スクールアイドル部」を立ち上げ、同好会メンバーに部に移るように誘ってきました。

その誘いに乗ったのは愛さんと果林ちゃん。
それ以外のメンバーは部のやり方に異論があり、同好会に残りました。

しかし、どうしても部に来てほしいランジュは同好会に圧力をかけ始めます。
部vs同好会の構図。果たしてその後の展開は…??

スクールアイドルの物語において、過度な対立構造を作り上げるのはマイナスである、とずっと述べてきました。

その「過度な対立構造」が今回も炎上につながってしまった訳ですが、決して何も考えずに対立構造を作ったわけではありません。

その答えが、その後の物語の展開でよくわかります。
2nd Seasonも、メンバーの成長と、なにより深い友情が描かれた、素晴らしい青春物語だったのです。

今回は、2nd Seasonの中盤である、22章~25章を振り返ってみます。


気づいて、小さな声

璃奈ちゃんとの出会い

しずくちゃんが同好会のライブにサプライズで登場。
そのライブを観た時から、ミアは新曲の制作に手を焼いていた。

できた新曲をメンバーに聞かせても、「前の曲を超えていない」とランジュ。
なんだか、あなたちゃんの影がちらつく、と愛さんも。
思わず「ボクがあんなベイビーちゃんに劣っていると言うの?」と喰ってかかる。

自分が作った曲よりも、あなたちゃんが作った曲を選んだしずくちゃん。
その理由がずっとわからないままだった。

ある休日。
璃奈ちゃんが課題を終えて帰宅しようと廊下を歩いていると、倒れている生徒が一人…ミアだ!

彼女は間一髪、璃奈ちゃんに助け出された。
倒れてしまうほどの空腹だったのだ。
部屋に買い置きしてあった食料が底をつき、学食へ行こうとしたら休日でやっていなかった。

ハンバーガーショップで大好きなハンバーガーを食べながら、璃奈ちゃんとお話しする。
いつもスタジオに籠って作曲に勤しむミアが、同好会メンバーと二人で話すのは珍しい。

ミアは璃奈ちゃんのことを知っていた。
ランジュから散々話は聞かされていたし、自身も夢中になって同好会のゲリラライブ動画を見ていたからだ。

璃奈ちゃんは、部の動画を見たり、ミアについての話を聞いたりするうち、疑問に思っていた事を投げかける。

「ミアさんは、歌わないの?」

ミアは、歌うことには興味がない、と答えた。

揺れ動くミアの心

同好会のゲリラライブは評判を呼び、見にくるお客さんの数も増えてきた。
その評判はミアの耳にも入る。

同好会の魅力は、曲と演者とのシンクロ率。
同好会には彼女たちの世界がある…。

SNSの書き込みに、対抗意識を燃やすミア。
…しかし、メロディが浮かんでこない。
ミアの中で、同好会の存在がすっかり大きくなってしまっていたのだった。

同好会のゲリラライブの評判が上がる一方、部のライブの客は減りつつあった。
今までライブの度に新曲を披露していたが、ここへきて新曲がなく、目新しさがなくなったのが原因のひとつ。

全く曲が書けなくなってしまったミア

思うように曲が書けずに悩むミア。
遂には部のメンバーの前から姿を消してしまった。

愛さんが同好会のメンバーに助けを求める。
皆で手分けして探すことになった。

ミアが行きそうなところは見当がつかない。
そんな中、自分ならどこへ行くか?璃奈ちゃんが考える。

「ミアさん、ちょっとだけ私と似てる気がする」

二人の共通点をさがそう

誰もいない真っ暗な講堂。
そこにひとり佇むミアの姿。

璃奈ちゃんだけがこの場所を探し当てた。
自分なら、こんな時どこに行くだろう?と考えた結果だった。

ミアの隣に璃奈ちゃんが座る。
何があったか教えてほしいと尋ねた。

ミアは、「これから話すことは、独り言」といい、口を開く。

急に、いつものように曲が作れなくなってしまった。
しずくちゃんのライブを見てから、全てが変わってしまった。

曲が作れなくなってしまったら、自分の価値はない。
居場所もなくなってしまう。
いつも最高の曲を作り出すためにここに来たのに…。

ミアには、テイラー家の一員という重圧がのしかかっていた。
世間からの期待の大きさを肌で感じながら曲を書いている。
音楽は枷でしかない。大嫌いだ。

「音楽が嫌いならあんな曲は書けないと思う」
璃奈ちゃんが問いかける。
きっと、音楽は好きだけど、心から楽しんでいないだけだと思う、と。

「音楽を楽しむなんて無理だ」
その問いかけに、意外な答えを返す。

以前は歌うことが大好きで、毎日歌っていた。
その歌声を家族も褒めてくれた。

ある日、一家でリサイタルを開くことになった。
ワクワクした気持ちでステージに上がった。

しかし、多くの観客から降り注がれる視線を体感し、その気持ちは一瞬にして消えた。

皆がテイラー家の新しいディーヴァを待ち望んでいる。
その期待に応えられるのか?

幼いミアにはそのプレッシャーに耐えられなかった。
テイラー家の名誉に泥を塗ってしまった…とふさぎ込んでしまう。

歌がダメでも、私はテイラー家の一員。
その汚名をそそぐため、歌以外の道を探した。
そして、作曲家としての才能を発揮し、若くして大成する。

…でも、その曲も作れなくなってしまった。
もうボクには価値はない。誰も必要としない…。

「私にとっては、必要」
璃奈ちゃんはそんなミアに言葉を投げかける。

「ミアさんの曲が好き。あと、ハンバーガーとゲームが好き。これだけ共通点があるんだから、お友達になろう」

璃奈ちゃんが続ける。
ミアは、いろんなことを考えて、乗り越えて、それをずっと自分の中に溜め込んできた。
それが曲に現れていた。

様々な音が重なっている事を、璃奈ちゃんは聞き取っていた。
専用のツールを使わなければ気づかない音まで。
聞こえなくても、その音がなければミアの曲じゃなくなる。

ミア自身も同じ。
聞こえない音も、閉じ込めた気持ちも、全てがないとミアの曲じゃないし、ミアではない。

形こそ違えど、あなたちゃんの曲も同じ。
見えない心の声がギュッと詰まっている。

璃奈ちゃんはずっと「璃奈ちゃんボード」を外して、素顔のままミアと向き合った。

曲を聞いただけで、ここまで自分の事を分かってくれる人がいる。
曲が作れなくなってしまった、情けない自分に向き合い、必要だと言ってくれる。
自分が作った曲が好き、と真っ直ぐに伝えてくれる。

それを聞いて安心したのか、ミアは嗚咽を隠すことなく、大声で泣き崩れた。
璃奈ちゃんの言葉で、心の枷が取れたのだろう。

I’m still…

すっかり仲良くなった二人。
その後、璃奈ちゃんがミアを同好会のミーティングに呼び出した。

お客さんが増えてきた同好会のゲリラライブだが、その数に見合う会場探しが難航していた。
そのため、次のライブはオンラインで開催することになった。

そのライブでミアも歌ってみてはどうか、と璃奈ちゃんが提案。
ミアが良ければ、ライブに出てほしい、と同好会メンバーも背中を押す。
彼女が取った決断とは…??

オンラインライブは、メンバーが別々の場所でステージを披露する。
妨害が入っても、すぐに別の会場にバトンタッチできるからだ。

彼方ちゃんがスペシャルゲストを呼び込む。
すると、講堂に漆黒の衣装姿のミアが!

初めて自分で書いた曲で、歌声を披露する。
自身の気持ちをバラードに込めた、「I’m Still…」。

ライブは大成功。
新たなスクールアイドルが誕生したのだった。

22章まとめ

スクスタ内では、このお話が「第22章」。
璃奈ミアのストーリーはアニメでも描かれましたが、私はこちらの方が好きです。

ミアの気持ち、そして曲へのこだわりを、璃奈ちゃんは全てわかってくれていた。
その嬉しさも含んだ涙だったと思います。

アニメでは、ランジュをこのまま帰さない!と意地になっていたミアでしたが、スクスタでは璃奈ちゃんにだけ素直な一面を見せてくれたのも良かったですね。

愛さんプロデュース!合同イベント!

愛さんがイベントプロデュース?

ある日、愛さんが美里さんへ同好会について話す。
美里さんは、実の姉ではないが、愛さんが幼少の頃から慕うお隣のお姉さん。
病弱で、入退院を繰り返しているが、いつも愛さんがそばにいて、いろんなお話をしてくれる。

美里さんとお話する愛さん

美里さんが尋ねる。
「そんなに同好会が楽しいなら、なぜみんなと一緒にやらないの?」

愛さんの答えは、挑戦したかったから。
今の気持ちは、みんなと本気でぶつかって、勝ちたい。

友達の多い愛さんだが、学園のスクールアイドル人気投票ではなかなか1位になれない。
だから、新たな場所でパワーアップしたかった。

そして、ずっと胸に秘めていた想いを実行することに。

愛さんが同好会と部のメンバー全員を教室へ集めた。
そこで愛さんが提案したのが…

スクールアイドル部と同好会の合同イベント。

でも、ただのイベントじゃない。
トーナメント方式で1対1で対決し、どちらのライブが良かったか、お客さんに投票してもらうというもの。

題して、「宮下愛プロデュース、ファンのハートをハントする!ライブを一番盛り上げられるのは誰だ!トーナメント」。
ちゃんとダジャレも入ってる。

部のメンバーが部室で盛り上がる。
ランジュも果林ちゃんも大賛成。部はランジュ、栞子ちゃん、愛さん、果林ちゃんが出場。

対する同好会も盛り上がったが、参加の意思が別れる結果に。
同好会からはせつ菜ちゃん、璃奈ちゃん、しずくちゃん、かすみんが出場。
対戦の意思表示をしなかった歩夢ちゃん、彼方ちゃん、エマちゃんは司会進行を買って出てくれた。

組み合わせ抽選会

イベント本番を前に、組み合わせ抽選会が行われた。

ルールはまず、1〜8の番号が書かれたくじを引く。
引いた番号の若い順から、1回戦に戦いたい相手を指名するという方式。
かつてのK-1 GRAND PRIX 決勝大会のようだ。

1番を引いた璃奈ちゃんは愛さんを指名。
いつも気にかけて引っ張ってくれる愛さんに、成長した姿を見せたい、と意気込む。

2番を引いたしずくちゃんは、ランジュを指名。
部で活動していた時、パフォーマンスを褒めて認めてくれたランジュに挑戦する。
Uインター時代、UWFルールで高田延彦への挑戦をブチ上げた田村潔司を彷彿とさせる。

3番を引いたかすみんは果林ちゃんを指名。
スクールアイドルの魅力はセクシーだけじゃないという事を見せつける!と意気込む。

残ったのはせつ菜ちゃんと栞子ちゃんの生徒会長選リベンジマッチ。
ファンなら誰もがその名を知るトップスクールアイドルに挑む栞子ちゃん。
「負けを覚悟して勝負に挑む者はいません!」と猪木さんのようなセリフで意気込む。

かくして、対戦カードは決まった。
勝負の時は1週間後。
果たして、優勝するのは誰か?

激闘!トーナメント1回戦

イベント当日。
部も同好会も、参加するメンバーは気合十分。
お互い、全力でぶつかると意気込む。

1回戦 第1ステージは、璃奈ちゃんvs愛さん。
なんと、璃奈ちゃんは自身のアイデンティティである、「璃奈ちゃんボード」を付けずに勝負に挑むという。

両親が共働きで、幼少のころから一人で過ごしてきた璃奈ちゃん。
その影響からか、うまく表情が作れず、周りに感情を伝えることができない。

しかし、愛さんは出会ったころから璃奈ちゃんのことを分かってくれて、「璃奈ちゃんボード」も一緒に考えてくれた。
だから、愛さんに挑むなら、敢えてボードはつけない。
お互いを想うからこその真剣勝負。

結果は…愛さんの勝利。

楽屋に駆け付けたミアも愛さんのパフォーマンスを評価する。
愛さんの、初めて観る人を惹きつける力はすごい。

続いて第2ステージ。
しずくちゃんvsランジュ。

かすみんのステージを見て、自分をもっとレベルアップさせたい、と部に移ったしずくちゃん。
確かに最高の環境だが、同好会での活動の方がより自分自身を表現できると気づいた。

それが全く理解できないランジュ。
同好会メンバーのパフォーマンスは好きだけど、部に来ればそのパフォーマンスをもっと高めることができるのに…。

自身のパフォーマンスに自信が出てきたしずくちゃんが、強力な相手、ランジュに挑む。

結果は…やはりランジュの勝利。

しずくちゃんの挑戦は、部でたくさん勉強させてもらったランジュへの恩返しでもあった。
部で表現力を高めた甲斐があったのか、しずくちゃんの世界観に会場中が酔いしれた。

しかし、ランジュとしずくちゃんとではステージの作り方が逆なんだ、とミアが冷静に分析する。

オーディエンスと一体となって世界観を作り上げるしずくちゃんと、自分だけのステージを作り上げてオーディエンスを魅了するランジュ。
相手は1枚上手だったようだ。

負けたしずくちゃんへ、ランジュらしいエール

第3ステージではいよいよかすみんが登場。
これで同好会が2敗。同じ1年生のかすみんは「絶対負けない!」と気を吐く。

イベントが決まった時から、果林ちゃんとの対決を望んでいたかすみん。
「セクシー」より「かわいい」が強いと証明する。
なにより、同好会を裏切って部に移ったのが許せない!

果林ちゃんも負けていない。
会場に集まったオーディエンスはもちろん、あなたちゃんも、そしてエマちゃんも魅了してみせる、と意気込んだ。

このまま同好会の連敗が続くのか?
いよいよステージ、というところで、あなたちゃんがトラブル発生のために呼ばれてしまった。

結局二人のステージを見ることができなかったあなたちゃん。
その姿をかすみんが見つける。

「え~!かすみんが果林先輩に勝ったところ、見てなかったんですかぁ?」

そして第4ステージ。
せつ菜ちゃんvs栞子ちゃん。

…の様子はなぜか描かれず、みんな揃ってランチタイム。

第4ステージはせつ菜ちゃんが圧倒的なステージを披露。
部でパワーアップしたとは言え、ついこの間スクールアイドルになったばかりの栞子ちゃんでは歯が立たなかった事は明白。

そんな栞子ちゃんを、右月さんと左月さんが叱咤激励する。
同好会の監視委員を務めていた彼女たち、実は大のスクールアイドルファンだった。

この後、二人の助言により様々なことをさせられる栞子ちゃん…というストーリーが、その後のメインストーリーやキズナエピソードで展開していくのでした。

この後、右月さんと左月さんに
スクールアイドルのいろはを叩きこまれる

食事をしながら1回戦を振り返る。
かすみんは果林ちゃんに周りが驚くほどの大差で圧勝したらしい。
彼方ちゃんたちは果林ちゃんを心配するが、きっと一人で反省会して、練習してるよ、と愛さん。
負けず嫌いな果林ちゃん。本当にその通りだといいが…。

負けられない闘い!準決勝

準決勝第1ステージは、愛さんvsせつ菜ちゃん。

愛さんは最初から、せつ菜ちゃんとの勝負を切望していた。
そのためにこのイベントを企画したといってもいい。

スクールアイドル界にその名を轟かすトップアイドル、優木せつ菜。
ファンなら誰もがその名を知る存在。
そんな相手に真っ向からぶつかって、勝ちたい。

そのための準備もしてきた。
「最高に楽しんで、せっつーに勝ちたい!」
気合十分でステージに向かう愛さん。

対するせつ菜ちゃんも、気持ちが高ぶっていた。
こんなに胸が熱くなるシチュエーション。
しかも、自分を認めてくれている愛さんが真っ向勝負を挑んでくれる。
お互いをリスペクトし合う真剣勝負!

愛さんのパフォーマンスは、1回戦を凌ぐものだった。
しかし、せつ菜ちゃんに焦りの色はない。
熱い愛さんのステージに感化されて、急に演出の変更をあなたちゃんへ申し出た。

なんと、せつ菜ちゃんはアカペラでステージをこなすと言うのだ。
完成された愛さんのステージとは正反対の、自身の歌声のみで勝負するという予想外のシチュエーション。
果たして勝敗は??

控室であなたちゃんが愛さんの健闘を称える。
結果は、1票差でせつ菜ちゃんの勝利。
あと一歩届かなかった。
しかし、これがせつ菜ちゃんの強さ。

愛さんの希望通り、真剣勝負を挑んで、勝てなかった…。
あなたちゃんに明るく接するも、その瞳からは涙がこぼれ落ちる。

「苦しいな…好きなことで負けるのって…本気を出して負けるのってこんなに苦しいんだ…」

勉強でもスポーツでも、勝ち負けは関係なく、みんなで楽しめればそれでよかった。

でも、スクールアイドルは違った。
「いつからこんなにスクールアイドルのこと好きになっちゃったんだろう…最高に愛しちゃってるじゃん…」

そんな愛さんの元へ、せつ菜ちゃんも駆け付けた。
愛さんのステージは感動的だった。私の票を入れたら同点。
またお互いの本気をぶつけ合いましょう!と再戦を誓った。

誰にも気を遣わず、頭の中が空っぽになるくらい好きなことに向き合いたい、本気になりたい。
なんでもそつなくこなす愛さんが知った、最高の体験だった。

第2ステージはかすみんvsランジュ。
憎きランジュを叩きのめす!と意気揚々とステージに向かったものの、結果は惨敗。
あっという間に勝敗がついてしまった。

圧倒的な実力差…と言うより、詳しくストーリーが描かれず、かすみんが可哀そう

頂上決戦の行方は?

いよいよ決勝戦。
カードは唯一無二のトップスクールアイドル、せつ菜ちゃんと、パーフェクトなパフォーマンスでオーディエンスを魅了する、ランジュとの争いになった。

お互い気持ちも昂り、負けられない戦いに臨む。
いよいよクライマックス!

虹ヶ咲学園スクールアイドル頂上決戦!
結果は…圧倒的なパフォーマンスを見せたランジュの勝利となった。

部への雪辱を果たせず、肩を落とす同好会メンバー。
同好会として絶対負けられない…そんな気持ちが、せつ菜ちゃんのいつものパフォーマンスを封じていたのではないか?
自分たちを責めるしずくちゃんたち。
せつ菜ちゃんもプレッシャーに打ち勝つことができなかったと自戒する。

しかし、会場の様子は違っていた。
部も同好会も、どっちもすごい!
虹ヶ咲学園のスクールアイドルは最高!と興奮冷めやらぬ状況。
見に来てくれたお客さんは存分にイベントを満喫してくれたようだ。

部の方でもイベントの盛況ぶりに沸いていた。
早く次のイベントが見たい!と反響も大きい。
ひとまずイベントの成功にみんな笑顔で喜ぶ。

その陰で、部屋で両膝を抱え、悩むひとりの姿…
「負けたくない…もうこんな風には負けたくない。でも、どうしたらいいかわからない…。誰か、誰か教えてよ…」

23、24章まとめ

愛さんのアイデアとして描かれたこの企画、なかなか面白い試みだと思いました。
対立構造はよくない!という意見と矛盾していますが…。

しかし、ただ相手憎しで争う、という訳ではなく、ちゃんとお互いをリスペクトしながら、「この子に勝ちたい!」という理由もはっきりしていました。

愛さんの「せつ菜ちゃんに勝ちたい」という気持ちは意外でしたが、発想がなんとも愛さんらしい。
相手は有名スクールアイドル。
どうやったらあそこまで輝けるのか?愛さんなりに考えて感じた気持ちだったのだと思います。

そしてかすみんの果林ちゃんへの想い。
「かわいい」で「セクシー」を上回る!という気持ちが溢れていました。

本当にかすみんのかわいさが上回ったのか…という事は詳しく描かれませんでしたが、果林ちゃんの敗因は、次の章でしっかり描かれることになります。

私のままで、もっと高く

エマちゃんとの衝突

かすみんとの勝負が惨敗に終わってしまった果林ちゃん。
自分を高めるために、トップになるために部に移って、日々努力してきたというのに…。
果林ちゃんには敗因が全く分からなかった。

心配したエマちゃんが果林ちゃんの部屋にやってきた。

最近の果林ちゃんについて、エマちゃんが見たままを伝える。
部に移って、レベルアップしているとは感じるけど、以前のような果林ちゃんのパフォーマンスではなくなった、と。
手厳しい意見だが、「果林ちゃんには嘘をつきたくない」と頑固な一面を見せる。

そして、ランジュのパフォーマンスも何となく違和感を感じるとも話した。

果林ちゃんはスクールアイドルフェスティバルに参加し、μ’sやAqoursのパフォーマンスを目の当たりにして、「この人たちに追いつきたい、勝ちたい」と思った。
そのために部に移り、プロの指導を受けてきた。

先日のトーナメントでもランジュが優勝し、その想いを裏付けた。
圧倒的なパフォーマンスをすれば、目標に近づける。

お互いの意見は真っ向から対立。
エマちゃんは意見を戦わせたかった訳ではないが、痺れを切らした果林ちゃんがエマちゃんを追い出してしまった!

彼方ちゃん、動きます!

仲良しの果林ちゃんとケンカ別れしてしまった。
私が酷い事を言ってしまったんじゃないか…。
落ち込むエマちゃんは、そのことを彼方ちゃんに相談する。

今の果林ちゃんは、努力しているけど自分一人だけで進んでいってしまっている気がする、と彼方ちゃんに気持ちを打ち明けた。

スクールアイドルは一人じゃできない。
応援してくれる人と一緒にステージを作りたい。
それが、エマちゃんと彼方ちゃんの共通の答え。

「それじゃ、彼方ちゃんがひと肌脱ぎましょう。彼方ちゃんにお任せだよ~!」
二人の仲を取り持つため、彼方ちゃん、動きます!

休日。
彼方ちゃんが果林ちゃんを誘ったのは、妹の遥ちゃんのライブ。

東雲(しののめ)学園に通う遥ちゃんは、彼方ちゃんの二つ下。
彼方ちゃんと同じくスクールアイドル。
1年生ながらエース級の人気を誇る。
彼方ちゃんが溺愛する、かわいくて誇らしい妹なのだ。

最前列に陣取った彼方ちゃんと果林ちゃん。
ほどなくして、東雲学園のスクールアイドルが登場。

遥ちゃんが登場するや否や、大興奮の彼方ちゃん。
ラブリー・ハルカ!
ラブリー・ハルカ!!

「ほら、もっと声出して!」と果林ちゃんにもけしかける。
「彼方ちゃん達が全力で応援するから、スクールアイドルも輝けるんだから!」

果林ちゃんも負けじと、
ラブリー・ハルカ!
ラブリー・ハルカ!!

ライブが終わり、隣で燃え尽きている彼方ちゃんの姿に驚く。
あんな声が出せるなんて…。

でも、大声を出していたのは彼方ちゃんだけじゃない。
会場に集まったファンたちも熱い声援を送っていた。
いつの間にか、果林ちゃんも夢中で応援していた。

実は果林ちゃん、スクールアイドルのライブを観客として見るのは初めてだった。
集まったファンとの一体感を初めて味わい、こんなに楽しいものだとは知らなかった。

そこでようやく気が付いた。
私のライブを見に来てくれる人たちは、こんな気持ちを味わえているのだろうか…?

帰り道、彼方ちゃんにエマちゃんとケンカしてしまった事を話す。
高みを目指して、誰にも負けないパフォーマンスを、と強がったが、遥ちゃんのライブを観て、エマちゃんの言っていたことが正しいのではないか、と気づき始めていた。

悩んでいるときはひとりになっちゃダメ!と彼方ちゃん。
果林ちゃんをもう1か所、別のところへ案内する。

エマちゃんの歌声が呼んだ雪解け

彼方ちゃんが連れてきたのは、近所の公園。
ここで、子供たち相手にエマちゃんが歌を歌うという。
それをどうしても見てほしい、と果林ちゃんにお願いする。

エマちゃんは、集まった子供たちの前で一緒に童謡を歌い始めた。

スクールアイドルの時と姿勢は変わらない。
歌を聴かせる、と言うよりは、みんなで一緒に歌おう、と誘う。

エマちゃんの歌声は、温かく、優しく公園中を包みこむ。
その姿を見て、果林ちゃんの目に涙が。

「果林ちゃん!」
その姿を見つけたエマちゃんが急に駆け寄り、抱きしめる。

そして、酷いことを言ってしまった事を謝った。
果林ちゃんも追い返してしまった事を謝る。
自分の事ばかりで、周りの事を全く見えていなかった、と。

「焦らなくてもいい、立ち止まってもいい。時には弱音も聞きたいよ」
エマちゃんの優しい言葉。
その優しさに、涙が溢れて止まらない。

間に入ってくれた彼方ちゃんもずっと心配だった。

彼方ちゃんも涙が止まらず、二人のことを抱き寄せる。
果林ちゃんが部に移って、すこしだけギスギスしてしまったけど、3人の絆が深まった瞬間だった。

すっかり元通りとなった果林ちゃん。
あなたちゃんに、「君が一番優先したくなるような存在に、必ずなってみせる」と意気込む。

そして、小さくてもいいからライブがしたい、とお願いする。
私のファンを集めたライブがしたいと。

ライブ当日。
集まってくれたファンに、改めて「スクールアイドルとして、一番になりたい」と宣言する。

「みんなと一緒に、てっぺんに行きたい!…だから、これからも応援してね!」

25章まとめ

このお話は本当に好きです。

二人とも寮生で、いつも果林ちゃんの世話を焼くエマちゃんですが、部と同好会の対立を前に、二人の仲もギクシャクしていたのでした。
でも、ずっと果林ちゃんの事が心配だったエマちゃん。

ケンカしてしまった二人の仲を取り持ったのが、彼方ちゃん。
ずっと眠そうで、いつもすやぴしている印象でしたが、頼りになるお姉さん、という一面を見せてくれました。
この姿は、アニメでも描かれていましたね。

3人の絆が深まったお話。
その後のストーリーでも、アニメでも、3人は本当に仲良しな姿を見せてくれたのもよかった。
このお話のおかけで、ニジガク3年生推しになりました。

そして、なんといっても「ラブリー・ハルカ!」
ストーリー発表直後の生放送で、彼方ちゃん役の鬼頭明里さんが再現してくれたのも面白かったですね。
一緒にいた二人も、「あかりんがあんな声が出せるなんて…」とゲームの果林ちゃんと同じ事を言っていたのが印象的でした。

イベントエピソードでも、ラブリー・ハルカ!
みんな揃ってラブリー・ハルカ!

さて、じっくり書いていたらまた長くなってしまいました。
今回はここまで。

未だに印象がよくない2nd Seasonですが、ここまで素敵な友情物語をいくつも見せてくれたのですから、冒頭部分だけで評価を下すのはフェアじゃありません。

それに、ここまで熱いドラマを見せてくれたのですから、冒頭で「過度な対立構造」を作り上げた理由もこれで頷けると思います。

劇的な展開が続く2nd Season。
この先、どのような締めくくりになるのか?

次回は、いよいよランジュの過去が明らかに。
そして、新しいユニットの誕生へとつながります。

※記事内の画像は、「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル オールスターズ」のゲーム内画面をスクショしたものを使用させて頂きました。

※つづきはこちら

【お知らせ】
ラブライブ!アニメの感想とまとめや、キャストライブのレポートなどの記事をまとめた「ラブライブ!シリーズを語る」マガジンを公開しています。
虹ヶ咲に限らず、μ's、Aqours、Liella!を扱った記事もありますので、お時間がある時に読んでいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします!


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