見出し画像

芸人の名前

3時のヒロインってすごくいい名前だな。

コーヒーのカフェインにやられてボーッとしながら録画番組を聞き流していたとき、ふとそう思った。アイドルのような個性もあり、昼下がりの親しみやすさもあり、遠くはなれた芸能界と日常を繋いでくれるような響きがある。

そういえば芸名って色々だ。くりぃむしちゅーニューヨークみたいに、みんなが知ってるものの名前を借りていたり、学天即とかシソンヌみたいに由来がわからなかったり。間を取ったブラックマヨネーズのありそうでない感じ。究極的にシンプルでストイックな中川家千原兄弟ますだおかだ

コロコロチキチキペッパーズチョコレートプラネットパーティーパーティーあたりは陽気すぎて近寄りがたさすらあるけど、パーパーは陽気な響きと本人の暗めのキャラが合ってなくて面白い。

エンペラーコウテイ、そして解散してしまったけど巨匠。大志を秘めた名前はなんだかワクワクする。元・巨匠になってしまった岡野陽一は一人でもバリバリに面白い。

さらば青春の光とか駆け抜けて軽トラはエモい(死語?)。激エモバンド・銀杏BOYZの『駆け抜けて性春』とandymoriの『グロリアス軽トラ』を組み合わせているのだから、さもありなん。そういえばファンファーレと熱狂って名前の芸人もいる。

個人的には空気階段ロングコートダディ天竺鼠みたいなミステリアスな名前が好きだ。スリムクラブは別にスリムじゃないし、マジカルラブリーはマジカルでもラブリーでもないから好きだ。

売れる名前/売れない名前

阿佐ヶ谷姉妹すゑひろがりずは、キャラ付けにも繋がっていて二度美味しい感じがする。フットボールアワー霜降り明星も語呂が良くて、彼らが売れていくのに一役買ったんじゃないか。

オードリートムブラウンがいるケイダッシュステージという事務所には、面白いけど売れるのは難しそうな名前の芸人がたくさんいる。オッパショ石蟹パーティー、そして解散した犬カブトムシ。キャッチーというよりは奇妙な名前が並んでいて、なぜか応援したくなる。

改名する芸人

サンドウィッチマンは改名に成功した芸人だと思う。コンビ結成時は親不孝、その後改名し銭と拳(かねとこぶし)と名乗っていたらしいが、どちらも売れるには不穏すぎる。

マラドーナスーパーマラドーナになり、チーム有酸素クラブ藤崎マーケットになった。このあたりも改名大成功じゃないか。バイク川崎バイクはコンビ時代は街の帽子屋さんという名前だったが、最終的には今の名前に落ち着いた。なんでそんな名前だったんだ。かまいたちも昔は漢字表記で鎌鼬だったらしい、千鳥みたいで渋いけどまず読めない人が多そうだ。ちなみに村上ショージの娘はぬゅぬゅゅゆゅゅゅゅゅという壊れたパソコンみたいな芸名からTSUMIKI☆YANKEに改名した。

上沼恵美子海原千里という名前で活動し、女芸人の頂点を取ったらしい。壮大でいい名前だ。大学の後輩・本田くんは上沼恵美子の何を間違えたのか沼子と呼んでいた。面白いのでそのままにしておいたが、今も沼子だと勘違いしてるかな。

ダウンタウンも改名した芸人で、元々てるお・はるおと名乗っていた時期があった。そのままの名前だったら、流石に同じようには売れてなかったんじゃないか。そもそも誰なんだ、てるお。

そういえば自分の名前が決まったときのエピソードを、親に聞いたことがある。占い師が二つ案を出してきて、採用されたのが今の名前だった。対案は「富夫(とみお)」。申し訳ないが、俺に富夫は渋すぎた。親族の富夫優勢を覆し、もうひとつの名前を選んでくれた母には足を向けて眠れない。

大学では自分の名字が読み間違えられて、それを訂正しなかったためそのまま読み間違いが定着してしまった。それなりに愛着のあるその取り違えをペンネームがわりに、今日からこの雑記帳を更新していこうと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?